2022年8月17日親知らずの移植の実際 成功率やリスク・費用など
2022年7月4日セラミックスの詰め物の寿命を延ばすラバーダム治療
2022年6月14日根管治療(根の治療)をした歯の寿命は?
2022年4月21日歯周病の治し方 〜歯磨き粉など自力で治せるか?〜
2022年3月13日親知らずの移植 〜成功率や寿命、痛み、期間や費用について〜
2022年1月13日子供の矯正はいつからするべき?小児矯正の利点・欠点・危険な点
2021年12月9日歯ぎしりとマウスピース 原因や症状、効果、メリットデメリット
2021年10月23日洗口液(マウスウォッシュ)のおすすめは?使うべき?
2021年9月29日初期虫歯の治し方 〜黒い点・筋の進行度・治療について〜
2022年8月17日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。親知らずの移植という処置をご存じでしょうか?治療の選択肢として知らない人が多いかと思われます。移植についてのお話です。
親知らずを抜歯し、それを歯がないところに移す治療をいいます。親知らずは埋まっている人もいれば生えてくる人もいます。変な方向に生えてくる人もおり、そのあり方は人それぞれです。その親知らずの状態が良ければ、スペアの歯として使用することができます。
一般的に奥歯と言われる「大臼歯」ですが、ここはよく噛むところであるため、虫歯やトラブルが多い歯でもあります。そのため、虫歯や歯周病で抜歯になる確率が一番高い部位となります。
もし抜歯になると入れ歯、ブリッジ、インプラントという手法がありますが、親知らずが正常であればスペアの歯として治療できる可能性があります。
成功率は10年後の生存率で90%近くあります。もちろん失敗例もあるため絶対ではありません。移植をする部位の歯茎など、歯周組織の状態が良好であればあるほど成功率が高いです。
実際によくある話ですが、状態が悪く抜歯と宣告された歯を、症状が乏しいから抜かずにそのまま使えるところまで使っていたという患者様がいらっしゃいます。もちろん1つの考え方としてありますが、実際に抜歯となった時、抜いた後の歯茎の状態が非常に悪くなります。具体的には歯茎や骨が周りと比べ痩せ細ってしまい、その後の歯を入れる治療(入れ歯・ブリッジ・インプラント)にとって不利な状態となります。状態が悪い歯を使えるまで使っていく場合は、その考え方のデメリットを十分に理解し、一方で悪化状態を定期的に状態を確認、検診を受けることが大切です。
まずは歯がないところに、移植する歯が入るようにスペースを確保します。抜歯と同時に移植することもあれば、外科で治癒した骨を歯が入る分だけ削ることもあります。
移植できる準備ができたら、親知らずを抜歯し、移植します。移植後は固定が大切なので、縫合で固定するか、前後の歯をワイヤーなどを連結させて固定します。
移植した歯が周囲の歯茎と生着するまで期間を置きます。状態によって期間が変わりますが、早くても数ヶ月待つことが多いです。期間を置いてから、周囲の歯に合うような被せ物を作ります。移植の時は固定が絶対なので、噛み合う歯に揺さぶられないように噛む面を削り、当たらなくします。そのため、被せ物を作り、あらためて噛み合うようにする必要があります。
親知らずの移植のリスクとして、外科処置であるということ、絶対に成功するわけではないということです。外科処置としては術後の痛みや腫脹が生じることがあります。痛みが出ないこともありますが、出たとしても薬を飲めば落ち着く範囲のことが多いです。ただし絶対ではないので場合によっては腫れと痛みが続くかもしれません。
費用は親知らずに限っては保険適応です。親知らず以外の歯を移植する場合は保険適応外となります。
親知らずの移植という選択肢は親知らずがないとできず、移植しても一生持つかどうかはわかりません。もし移植しなければ次の選択肢として入れ歯や、前後の歯を削るブリッジというものになり、他の関係のない歯の寿命を奪うことになります。周りの歯の延命のために移植があるという考え方が良いではないでしょうか。
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」
2022年7月4日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。セラミックスの詰め物の寿命を延ばすラバーダム治療をご存知でしょうか?治療の実際をご紹介させていただきます。
2016年の世界的な統計では5年経過で92-95%、10年経過で91%と結果が出ています。保険治療のものは5〜10年で虫歯、脱離、破損が出るため、比較するとセラミックスの方が長持ちすると考えます。もちろん91%が大丈夫でも9%はやりかえになっているため、その9%に当たりたくはないかと思います。
セラミックスを始め、歯科治療は人工物です。そのため、お口の状態、環境によって寿命が大きく異なります。歯を全く磨かなければ新しい虫歯になりますし、歯ぎしりが激しいと物理的な破壊力でセラミックスなどの詰め物が壊されます。セラミックスの寿命とはいかにモノを大切にするかと同様に、いかに綺麗にケアしていくかが重要なポイントです。
【価格】¥55,000-税込
(※治療時点での価格です。近年の物価上昇により価格変更する可能性があります)
【治療回数】2回
【利点】審美的・プラークがつきにくいため虫歯、歯周炎になりにくい
【欠点】歯ぎしりなど激しい衝撃によってかけることがある
大きく2つあります。「歯科医師の技術」「患者の口腔ケア」です。歯科医師の技術は正直なところ患者側からは判断が難しいため、残念なことに信じるしかないかもしれません。日頃の治療の中で信頼できるかなと思うかとどうかとなります。ちなみにですが、歯科医師の技術とは「噛み合わせを考えた詰め物」「適切な詰め物の形態・厚みの確保」「ラバーダム治療」などがあります。
ラバーダム治療とは、簡単に言うとゴムシートをかけるだけとなります。ですがこのゴムシートの掛け方やその「ひと手間」が難しく、かつ重要なポイントとなります。例えばですが、水分がついている面に接着剤をつけてもくっつきが悪いと思います。お口の中も同様で、詰め物をつける時に水分があると接着力が低下します。さらに、お口の中は湿度が高いため、その湿度ですら接着力に影響すると言われています。このラバーダムというゴムシートで水分や湿度から守り、接着力の向上をはかります。
ラバーダム治療はセラミックス治療など接着力に関する治療において活用される方法です。1つ1つの工程を丁寧かつ確実にしていくという積み重ねが、寿命に大きな影響を与えます。同じ治療内容でも、このような細かい工程を疎かにしてしまうと寿命に影響が出てきます。歯科治療以外でも何でも言えることですが、地道なステップが10年20年先に大きな結果を及ぼ巣ことになりそうです。
2022年6月14日
津市久居のナカニシ歯科医院です。根管治療(根の治療)を受けた歯の寿命ですが、なんと約11年ということが最新の論文で発表されました。概要だけ先に述べると
・根管治療(根の治療)後に、詰め物や被せ物で処置した歯の寿命は中央値で20.1年
・根管治療(根の治療)後に、詰め物で処置した歯の寿命は中央値で11.2年
・根管治療(根の治療)後に、被せ物で処置した歯の寿命は中央値で11.4年
・根管治療(根の治療)後に、詰め物も被せ物も何もしなかった歯の寿命は中央値で6.5年
となっています。詳しく掘り下げていきます。
根管治療(根の治療)とは、その名前の通り、歯の根の管の治療を指します。具体的にとのような時に行うかというと、①虫歯が神経に達し、神経をとる時 ②すでに神経がとられている根が細菌感染により炎症してきた時(根が膿んでいる時)に行います。双方とも、やることは同じで、根の管の中を綺麗に掃除し、無菌状態を目指します。根の中が空っぽになったら、その空洞部分を埋めていきます。この一連の流れ【根の管を綺麗にする⇨管の中を埋める】が根管治療です。
根管治療の後の処置は、状態にもよりますが、ほとんどの場合で被せ物にすることが望ましいです。根管治療を行う時は、すでに歯の一部分、あるいは大部分が虫歯で失われている状態です。そのため、見た目は自分の歯が残っているといえども、中身は空洞になっており、絶対的な強度が不足します。その結果、噛む力に耐えられずバキっと歯が割れてしまいます。割れてしまったら最悪の場合抜歯になることがあります。
このように、自分の歯が残っているからと言って良かれと思い、被せものをせずそのままにしておくと最悪のケースが待ち受けています。
根管治療の後に関しては、前述の通り被せ物が望ましいケースが大半です。ですが、時に詰め物だけで対応することも無くはありません。それは大部分の歯が残っている場合です。現実的には何らかの理由で虫歯ではないのに便宜的に神経を取るときや、生まれつき歯の形状から経年的に神経が壊死してしまったとき(中心結節というものが当てはまります)などがあります。仮に詰め物のみで対応する場合はラバーダム治療という手法を用いた、強固に歯に接着する詰め物を使用することが必要条件となります。
詰め物だけにするかどうかは、歯の状態や噛み合わせの状態などで総合判断が必要なため、主治医の判断となります。こればかりは治療の選択肢として患者側からは判断ができませんので、主治医を信じるほかありません。
被せ物の場合は日本においては銀歯やプラスチックの歯、保険外でセラミックスなどがあります。見た目を気にする場合は詰め物だけで対応できればそれに越したことはないかもしれませんが、寿命を考えると被せ物が望ましいとなります。今回紹介された論文では被せ物をしたものに比べ、詰め物で対応したものは歯の寿命が短いという統計結果が出ています。このことを十分念頭におく必要があります。
根管治療の後によくあるトラブルとして、根の先が炎症を起こすことがあります。説明においては「根が膿んでいます」という表現されることもありますが、実際には膿んでいないことも多くありますが、分かりやすいようにこのように説明している歯医者さんもあります。
根の治療をしている途中、あるいは治療後に目に見えない細菌が侵入し、根の管を通って根の先へと進み、細菌が根の先から外へ飛び出します。根の外側には骨があり、この骨が細菌感染により炎症を起こし、骨が溶けていきます。この状態が進むと、レントゲンで白く写るはずの骨が溶けて無くなっていくため、根の先がレントゲン上で黒く見えます。
この根の先で起こる骨の炎症が、時に無症状で、時に自発痛、違和感、浮いたような感じがする、噛むと違和感・痛いなど症状が出てきます。このような時は根の再治療が必要になります。
根管治療は日本においてよくある保険治療の1つです。歯を抜くと後々のことがあるため第一選択は歯を残すことになります。根の治療をすればもう大丈夫かと言われると決してそんなことはありません。被せ物や詰め物は人工物なので必ず劣化を起こし、いつの日か再治療になります。その再治療が何年後に起こるのか、何十年後に起こるのかは分かりませんが、少しでも長持ちさせることが大切であり、そのためには保険外治療という選択肢も視野に入れることも大切かもしれません。1つ言えるのは、根管治療にならないように、虫歯を早いうちに食い止めるということが大切です。
2022年5月12日「Journal of Dental Research」という雑誌に掲載されています。ネットでも英語論文で確認できますので、ご興味ある人は調べてみてください。
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」
2022年4月21日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。
歯周病の治し方として歯磨き粉などで自力で治せるかですが、結論は「初期〜軽度の歯周病」は治癒可能ですが、中等度以上であれば「自力+歯科医院での治療」が必要になります。今回は歯周病と治し方、歯磨き粉などのお話です。
歯周病は、歯の周りの組織である歯肉や骨が病的に溶けていく病気です。生活習慣病であり慢性疾患でもあります。自覚症状がなく、むしろ症状が出た時はかなり進行していることが多いです。
厚生労働省が実施した、2016年「歯科疾患実態調査」では、35−59歳の人の約7割が歯周病という結果が出ています。

原因は歯の周りについた細菌の塊「プラーク」です。ヌルヌルしたもので、有機物や細菌で形成されるため「バイオフィルム」とも呼ばれます。これは一種の膜のため、そこには抗生剤や免疫など化学的な作用が反応しません。


これは歯ブラシで機械的に取り除く必要があります。なので、「歯磨きをしない」「歯磨きをしているが、実際は汚れを取り切れていない」など、要は「磨けていない」と、次々とプラークがたまります。
これを放置すると虫歯菌のほか、歯周病菌が繁殖していきます。こうなると次々の菌が繁殖し、一方でプラークも溜まっていくという負の連鎖が始まります。結果、歯を磨かないと虫歯菌、歯周病菌の温床になっていきます。さらに、放置するほど歯ブラシでも取れなくなってきます。ここまでくると歯科専用のブラシで取り除くことになります。

歯周病を治癒に導く自分でできることは【歯ブラシ・歯間ブラシ・歯磨き粉】の3つが大切です。歯周病が進行する原因として歯周病菌と歯の汚れがあります。歯の汚れは歯ブラシ、歯間ブラシで除去し、歯周病菌は歯磨き粉の成分でカバーしていきます。
基本的に歯の汚れは歯と歯の間に溜まりやすいです。そのため、歯と歯の間に歯石が溜まっていき、骨が溶けていきます。そこで歯間ブラシが大切です。歯間ブラシにはサイズがありますので、歯と歯に隙間がないひとはデンタルフロスか、歯間ブラシのSサイズを、隙間がある人はMサイズを目安にしましょう。メーカーによりサイズ展開が違いますので、自分にあったものを模索する必要があります。
歯磨き粉は、正直なところ値段が高いものがより良い成分が多いです。もし歯周病のみに特化したものを選ぶ場合は「IPMP」という成分が含まれているものを選択しましょう。よく歯周病用の歯磨き粉として「CPC」というものがあります。CPCは表面に作用しますが、IPMPは汚れの内側にも作用していくため、より効果的な成分です。最低限このIPMPが含まれているものを選択し、あとは自分の好みのタイプを選べばいいかと思います。
自分でできることをお話ししてきましたが、最終的に自分で治せるかどうかですが、結論から言うと予防はできますが完全に治すことはできません。歯茎の炎症だけなら治癒できますが、ついてしまった歯石は歯ブラシでは取れないので、これだけは歯科医院で除去してもらうことが大切です。言い換えると、歯石がなくなれば、あとは再び汚れがつかないように自分で予防するということになります。歯石がついてるから歯ブラシは諦めようというのはいけません。確かに歯石がついていると治るものも治りませんが、最低限歯ブラシで取れる汚れがありますのでその最低限の汚れを取る努力は大切です。
毎日の歯ブラシが何よりも大切です。【①毎食後、寝る前に歯を磨く ②歯ブラシを月1回は交換する】この2点をしっかり守る必要があります。お仕事でなかなか歯ブラシができない人も、できる限り時間を作りましょう。本当に磨く時間を作れない人は、せめて寝る前は重点的に磨きましょう。
日頃は会話などで出てくる唾液や飲料水などで歯の汚れが洗い流されることがありますが、寝ている時は唾液も出ないため、歯周病菌が多く繁殖していきます。朝起きると口がネバネバするというのはこれが原因です。
歯ブラシは月1回交換しましょう。毛先が広がると、歯ブラシの汚れの除去率は40%低下すると言われています。つまり、交換しないまま使っている歯ブラシでは、時間をかけて磨いてもほとんど汚れが取れていないことになります。これでは一生懸命磨いているのも悲しい結果になります。
歯科医院は毎日通えません。なので、毎日の歯の掃除は自分で行います。そして、歯ブラシでは取れない汚れ、つまり歯石など歯科医院で取ることになります。一方で、詰め物や被せ物の形がおかしいと、そこに汚れがこびりついてしまいます。その場合は詰め物や被せ物を作り替える必要があります。
歯科医院ですることは主に歯石取りや合っていない詰め物被せ物を作り替え、汚れが溜まりにくい環境づくりとなります。もちろん他にも多くのことをやりますが、ざっくりなイメージとして捉えていただければと思います。
歯周病は状態次第では自分で治すことができますが、現状の把握のためにも歯科医院を受診して確認する必要があります。歯石がついているからといって自力で治すのをあきらめるのではなく、今以上に汚れや歯石がつかないために歯ブラシなどを今以上に頑張るという努力が悪化防止となります。口をきれいにするということは口臭予防や虫歯予防にも繋がりますので、自分の健康のためにも大切です。
2022年3月13日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。親知らずの移植についての成功率や寿命はどれくらいか?痛みや費用はどの程度なのかなどのお話です。
歯が無くなった場合は、通常「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」という治療選択肢があります。ですが、健全な親知らずがある場合は「移植」という手法があります。親知らずを抜き、その親知らずを歯が無くなったところに移すという治療です。
全ての親知らずにできるかというと、そうとも限りません。親知らずの形が合うかどうかや、きれいに親知らずが抜ける状態かどうかなど、場合によっては不適応な場合もあります。
親知らずの移植の利点は、何よりも「自分自身の新しい歯」というところです。本来の治療方法の場合は「入れ歯」「ブリッジ」という治療選択になります。入れ歯であれば違和感、見た目が悪い、十分に噛めないなどがあり、ブリッジであれば両隣の歯を削る必要があるため、しみる、痛いなど削ってしまった歯の寿命を大きく下げることになります。
一方で移植の場合は両隣の歯を傷つけることなく治療が完了し、かつ噛む力も本来の自分の歯のように使えるため最適です。欠点としては親知らずのサイズや移植する側の状態次第では不適応になることや、外科処置であること、治療期間が長くなることが挙げられます。移植したくても全身疾患などで制約があると不適応になるため、全ての人に適応するとは限りません。
国内・国外問わず、親知らずの移植についての統計があります。結論から述べると7〜10年後に残っている確率は70〜90%以上と言われています。この様に幅がある理由としては、それぞれの年齢や親知らずの状態、歯がないところの状態が異なること、何よりも移植した歯が10年以上経過観察されていることがないからです。移植治療を受けた人も、予防治療として数十年と通っていれば長期的にも良いのですが、現実的には10年以上も通い続けている患者がいないという裏返しかもしれません。
4年以内で80%以上成功しているという統計もあれば、世界的な論文でエビデンスがあるものでは6年後で75-91%という統計もあります。それぞればらつきがありますが、統計上では、総合的に考えると最低でも10年ほどはもつといえるのではないでしょうか。
現実的には、もちろん10〜20年ともつことあります。他の歯と同様に、いかにお口のトラブルが少ないかどうか、歯周病かどうかなど、様々な要因が移植した親知らずの寿命を大きく左右していきます。
親知らずの移植は保険適応の治療です。移植にあたってレントゲン検査や、歯を抜く、固定するなど、移植に関連する治療費用もありますが、ざっくり¥5,000〜¥10,000円、場合によっては¥15,000〜¥20,000円と考えればいいでしょう。歯茎に埋まっている親知らずを移植する場合は、単純に親知らずを抜く処置でも費用が高いので、一概にいくらかかるかは断言できません。ですが、要は保険適応内の治療であるということは変わりありません。
一方で、親知らず以外を移植する場合は保険適応外となります。その場合は自由診療なので医院によって費用が異なります。一般的には10万前後かかることが多いと思われます。
親知らずの移植の痛みや腫れは、人によります。痛みや腫れがない人もいれば、多少なり痛みや腫れが出る方もいらっしゃいますが、基本的には痛み止めを飲めば落ち着くことが多く、腫れについても一時的なものとなります。約束しませんが辛くて寝込むようなことはありません。
移植した歯が噛み合わせによって強く当たる、夜間の歯ぎしりで揺さぶられるなど物理的な強い刺激が加わると症状が出ることが多いです。歯医者さんに移植した歯が強く当たらないようにしっかりと調整してもらうことが大切です。
移植自体はその日に終わりますが、その後は経過観察と移植した歯の治療をしていく必要があります。移植した歯は、神経が死んでしまいます。そのため、移植後、数週間したら根の治療(根管治療)が必要です。その後、移植した歯が歯茎にしっかりと成熟、付着するまで2ヶ月〜半年ほど起きます。この経過観察する期間は移植した場所の状態によります。最終的に大丈夫なことを確認すれば被せ物の治療を行います。
移植してから被せ物が入るまで、数ヶ月から半年と考える必要があります。参考までに当院では説明の上で半年とお伝えすることが多いです。
親知らずの移植について、成功率や寿命、腫れや痛み、利点欠点などの説明をしてきましたが、いかがでしょうか?この治療方法は保険適応内ではありますが、歯医者さんの技術によっては治療として取り扱っていないところもあります。言い換えると、治療の選択肢として提案すらされないということになります。
治療の選択肢を知らないというのは、このご時世悲しいことでもありますので、もし親知らずがある場合、あるいはブリッジや入れ歯などを検討されている場合は、「移植」あるいは「セカンドオピニオン」も検討してもいいかもしれません。
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」
子供の矯正はいつからするべき?小児矯正の利点・欠点・危険な点
2022年1月13日
小児矯正、いわゆる子供の矯正はいつからするべきか、子供の歯並び大丈夫かなと気になったことはありませんか?小児矯正の利点・欠点・危険な点のほか、やっておいた方がいいのか?など、気になることをご説明していきます。
小児矯正とは、文字通り子供の時に行う矯正です。1期治療とも言います。年齢でいうと3歳から12歳ごろまでに行うものを言います。これに対し、大人の歯に生えそろってからの矯正治療を成人矯正、2期治療ということがあります。厳密に分けると難しいですが、要は【小児矯正=1期治療】【成人矯正=2期治療】と捉えていただければと思います。
噛み合わせや歯並びの状態にもよりますが、一般的にはマウスピース型の矯正装置や、床装置というピンク色の入れ歯のような装置を用います。これらを用いて顎の成長など機能面を促したり、場合によっては歯を動かしたりします。成長を促し、歯が生えてくるスペースを作ることで、綺麗に歯が並ぶという考え方です。歯並びや噛み合わせの悪さは、狭い・小さい顎の対して歯が収まりきれず、乱雑に並んでしまうことで生じます。これらを改善するのが小児矯正(1期治療)です。一般的に矯正治療と聞くと、ワイヤーを歯の面に貼り付けて行うイメージですが、これは大人の歯が生えそろってから行う成人矯正であって、子供の場合は全く違うものになります。
小児矯正は装置の種類や手法にもよりますが「咬合誘導」とも言います。つまり、子供は顎や筋肉などの機能面が成長段階なので、この成長を利用して咬合、しいては歯並びを良い方向に誘導しようというものです。成人になってからの矯正の場合、歯の成長はもちろんのこと、顎の成長や筋肉もほぼ完成している状態のため、矯正治療において多少なり制約がかかります。例えば「出っ歯」や「歯のガタガタ」を治すときは、歯を抜いて隙間を作り、歯を並べるという手法を取ることがあります。ですが、子供の場合は隙間がないのであれば顎や発育を促して隙間を作ろうとなるので、結果的に歯を抜かずに綺麗に並べるスペースを作れる可能性があります。小児矯正は成長を利用することで良い方向に誘導でき、結果として歯を抜かずに治療を終えることができる可能性や、小児矯正のみで歯並びがある程度揃う可能性もあります。(後述しますが、もちろん大人の歯が生え揃ってからもワイヤーをつけて矯正治療が続くこともあります)
小児矯正の欠点は「子供のやる気に影響される」「長期的な矯正治療になる」ということがあります。親がさせたいと思っても、子供が装置を入れてくれないと話になりません。また子供の矯正は成長を利用した誘導治療になるため、成長がある程度終わるまでは経過観察し続ける、装置を入れることになります。大人の矯正でも数年ですが、子供の場合はそれ以上かかる場合があります。
小児矯正だからというわけではないですが、しっかり歯を磨かないと虫歯になります。これは矯正をする以前に基本的なところとして虫歯予防が大切です。
小児矯正の危険な点は、良いことばかりを信じないことです。治療には必ず利点と欠点があり、何よりも限界点があります。しっかりと説明を受けることが大切です。具体的なところでは「顎の成長を促して歯を綺麗に並べましょう」と良いことばかりの謳い文句だけを信じてはいけないことです。
ある程度成長を促すというのは間違ってはいないですが、それで歯並びをよくするには限界があります。実際に、歯並びを良くしたいということで矯正を始めた結果、歯の並びは綺麗だがすごく出っ歯に見える、噛めるところが少ないなどトラブル相談があります。
矯正治療においては治療の利点欠点はもちろんですが、限界点があることもしっかり説明を受けることが大切です。
歯並びや噛み合わせの状態によりますが、目安として「3歳」「6〜9歳」です。3歳というのは子供の歯が完全に生えそろうので、その段階で矯正が必要かどうか判断する第一段階です。具体的には「受け口」の場合です。受け口以外は、歯並びが悪くなりそうという予想を立てることはよくありますが、実際に治療することはほとんどありません。
「6〜9歳」というのは子供の歯が抜け始め、大人の歯が生えてくる年齢です。この年齢あたりから小児矯正を始める準備をしていきます。実際に治療を開始するタイミングは上下の前歯が左右2本ずつ、つまり前歯4本が生えてきたときと言われています。このタイミングが大体「6〜9歳」です。年齢に幅があるのは、子供によって成長や生えてくるスピードが違うからです。
小児矯正を考えられている場合は「3歳」「6〜9歳」に一度歯医者を受診して状態の確認を行うことが望ましいでしょう。
最終的に矯正治療を考えられている場合は、小児矯正をしておいた方がいいです。子供の時にしかできない「成長」というものを利用できるわけですので、大人になってからの矯正ではできないことができます。ただし、子供のときにしたら大人になってからしなくても良いというわけではありません。小児矯正をしておくと大人の歯が揃ってからの矯正治療がスムーズにいきます。もちろんうまくいけば小児矯正だけで歯並びがよくなることがあります。
一般的には小児矯正をしてから成人矯正をした場合と、中学高校から矯正をした場合では費用は同じか、小児矯正からの方が安いこともあります。歯科医院によって費用が違うので、この点についてはHPか歯科医院で聞いておくべきでしょう。
もう一つの考え方として、中学生になるとワイヤー矯正になりますが、思春期に入るためワイヤーが嫌だ、矯正治療をしたくないということが起こり得ます。それで中断になるケースもあるので、そういう意味でも小学生のうちに終わらせておくという考え方もあります。
繰り返しますが、長期的になるため予定通りに終わらない可能性を十分理解しておくことが大切です。予定では10歳ごろに終わると言われていたのが、やはりワイヤーをつけて歯を並べましょうとなると、さらに年月がかかります。矯正治療は予測を立てた上で行われますが、実際うまく動くかは治療開始してみないとわからないこともあります。突然の引っ越しや異動、転勤などが生じると矯正治療で通院困難になることもあります。小学生の時は素直に矯正を受け入れていたにもかかわらず、思春期に入ることで矯正治療を受け入れてもらえず中断することもあります。大人の事情をはじめ、子供本人の成長に伴うトラブルも可能性があることは十分留意する必要があります。
小児矯正を始める時期は子供により異なります。そして子供の成長や歯並び、生えている状態はさまざまなので、早いうちに相談にいくことが大切です。成長が早い場合は周りの子供よりも矯正を行う年齢が早くなります。早期治療で効果が大きく出ることもあれば、時期を逃すと治りが悪いこともありますので、気になる場合は早めに相談にいくことが望ましいでしょう。
ただし「小児矯正をすれば早く歯並びが良くなるし、費用も安くすむ」という安易な考え方ではお勧めできません。あくまで中学生になってからもワイヤー矯正を行う可能性があることを念頭に置くことが大切です。
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」
歯ぎしりとマウスピース 原因や症状、効果、メリットデメリット
2021年12月9日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。歯ぎしりにはマウスピースが効果的です。今日は歯ぎしりの原因や伴う症状、マウスピースの効果についてのお話です。
「歯ぎしり」一度は聞いたことがあると思います。寝ている時や無意識の時に、強い力で上下の歯が擦り合わさり「ギリギリ」と音がなることです。専門用語では「ブラキシズム」とも言われます。厳密には3つのパターンがあります。上下の歯を強い力で食いしばるだけの「クレンチング」、上下の歯をすり合わせて音が鳴る「グラインディング」、上下の歯をカチカチさせる「タッピング」というものです。
これらは無意識下で行われるものなので、自分自身で気づくことが非常に難しいです。中にはあまりの激しさに起きてしまう方もいらっしゃいますが、稀です。自覚症状がないことが多いので、一般的には家族に指摘される、歯などの口腔内や、顎、顔面に歯ぎしりによる変化が出ることで、歯科医院で指摘されることが多いのではないでしょうか。
日常的に自分で噛む最大力は体重くらい、40〜70kgくらいと言われています。歯ぎしりの場合は100kgを超えることもあります。考えてみると、起きている時に自分自身で歯ぎしりがするほどの噛む力を入れることはほぼできないと思います。ということは日常的に最大の力を遥かに超える力がかかっていることになります。
歯ぎしりで歯が削れることがあります。歯の硬さはモース硬度という指標では「7」です。具体的なものとして、ダイヤモンドが「10」、骨が「4−5」です。コンクリートや大理石が「3−4」です。日常的にわかりやすいコンクリートや大理石を超えて、骨より硬いものが歯になります。これが簡単に削れるわけなので、音が鳴るくらい歯ぎしりをしている方は相当な力がかかっています。
ストレス、コーヒなどのカフェイン摂取、アルコール、睡眠時無呼吸症候群、不安障害、日常における食いしばり癖など、さまざまな原因が考えられていますが、確定的な原因は判明しておりません。言い換えると、歯ぎしりをしている人は上記のリスク要因が当てはまる人が多いという見解です。今後、どのようなメカニズムで生じているのか、原因は何なのかの解明が求められています。ただし、実際寝ているところを観察し、測定し、その人の生活習慣などを追うというのは現実的に難しいので、原因追求があまりされていないというのも事実あります。
歯ぎしりはほとんどの人が多少なりしていると考えられています。歯ぎしりは無意識下において、溜まっているストレスを緩和するための生体防御反応という考え方や、歯ぎしりを行うことで気道確保や唾液分泌促進を促すという生理的な現象という考え方など、ポジティブな現象として捉えられています。ただし、その歯ぎしりの度合いが激しいと身体に影響が及ぼすということで、人によっては害が出るというものです。
歯ぎしりが常習化することで、一般的には「歯」「歯茎」「顎の骨」「顎の関節」などに症状が現れます。さらにその影響で肩こりなど全身への影響も現れることがあります。もちろん肩こりなどは歯ぎしり以外にも仕事や私生活の体の使い方も影響するので一概に歯ぎしりが原因とはいえませんが、数ある多くの原因因子の1つに歯ぎしりがあるというところです。そのため、歯ぎしりが直接的な原因であるという科学的証拠は今なお断定できていません。
歯が少しずつ擦り減ってきます。そうすると歯が短くなってくるため、見た目の問題がでてくることがあります。また歯が擦り減らずに歯と歯茎の境目付近が削れる、凹んでくることがあり、そこが「冷たい水がしみる」ということもあります。
治療方法はすり減った分だけ歯を作ることになりますが、非常に難しい問題です。正直なところ、生理的な現象として治せないという判断をすることが多いです。具体的な理由としては、歯がすり減った場所に被せ物や詰め物で歯を作ったとしても、歯ぎしりによりすぐ取れる、外れるからです。またすり減っている歯の数が多ければ多いほど、1箇所だけ擦り減った場所を回復すると、その1箇所しか噛めなくなる、当たらなくなることが多いので全体的に擦り減った場所を回復させる必要があります。
全体的にすり減っている状態から本来の歯の形に回復させたいと希望がある場合は全体的な噛み合わせを回復させるという大掛かりな治療になることが多く、保険治療では限界があり自費治療になることが多いです。
この時は「経過観察」「しみる場合はシミどめを塗る」「凹みを埋める」「歯茎、歯肉の移植」という方法を取ります。見た目が気になるかどうかがポイントになります。凹みを埋める場合はプラスチック(コンポジットレジン)を埋めることが多いです。「歯茎、歯肉の移植」というのは自分自身の歯茎を移植するというもので、ある種の自己再生治療となります。「シミどめを塗る」ことは、CMなどでもあるような知覚過敏という症状に対する治療方法です。歯磨き粉でも知覚過敏用のものが販売しているので、これを購入するというのも1つの方法です。
歯が歯ぎしりや食いしばりなどで強い力で揺さぶられることで、歯を支える歯槽骨が失われ、歯がぐらぐらすることがあります。指で歯を触ると動く場合は問題があるため歯医者で状態を確認することが大切です。一方でカチッと噛んだ状態でぎりぎり上下の顎を動かした時に歯が揺れうごいた場合は要注意です。歯ぎしりが激しい可能性があります。また歯がぐらつかなくても、歯茎が下がることがあります。これも歯が強く揺さぶられているサインの1つです。
歯茎が下がってしまうと、回復させるには「歯茎の移植」という手法がとられることが多いです。外科治療になることや保険外治療になることもありますので、どこまで気にされるかなど患者により治療を希望される、されないが別れるところです。
症状というより「変化」です。上顎や下顎の骨がボコっと膨らんできます。具体的な場所として歯の根元あたりと、下顎では内側の舌で触れる範囲、上顎では鼻の下に当たるところです。これは痛みなどはないですが、骨がボコっと出るので、場所によっては鬱陶しさや発音のしにくさ、歯ブラシのしにくさが出てきます。ですが少しずつ骨が出てくるので、自然と舌なども慣れていくことから、そこまで困る人はさほどいないというのも実情です。入れ歯を使っている人にとっては弁慶のスネどころのように当たると痛いので困ることがあります。また、上顎がボコっと出ると、発音のしにくさのほか、食事で当たって痛いなどもあります。
歯ぎしりの強さが顎の関節に影響を及ぼすことがあります。「顎関節症」とも言います。「顎がだるい」「顎が痛い」「口が開けにくい」などの症状が現れます。治療方法は「マウスピース作製、顎への負担を和らげる」「マッサージ」「内服薬で痛み軽減」などがあります。
考え方としては、①マウスピースで歯ぎしりなどで生じる過度の力が関節に直接作用しないように緩衝させる ②関節に生じた炎症に対してマッサージや内服で落ち着かせる というものです。
前述ではそれぞれに生じる症状についてお話ししましたが、根本的には歯ぎしりという「過度の力」が与える影響です。それを少しでも緩和するのがマウスピースです。歯科医院によって色々あるかもしれませんが、大きく3種類あります。簡単にいうと「柔らかいタイプ」「硬いタイプ」「硬さと分厚さがあるタイプ」です。全てにおいて、上顎につけるのが一般的です。
装着した時の歯への絞めつけ感覚が一番弱いため、違和感が比較的に少ないです。その代わりに、材質がやらかいため、歯ぎしりが激しい場合はすぐ穴が空いてしまします。補修ができないので、穴が空いたら作り替えとなります。
装着した時の歯への締めつけ感覚が多少あります。ですが、きついと感じる場合は調整することでゆるくできます。調整できてゆるくなるという点においては柔らかいタイプとそう変わらないかもしれません。唯一違う点は、硬さがあるので歯ぎしりが激しくても比較的穴が開きにくいことです。もちろん最終的には穴が開くことがありますが、柔らかいものと比較すると耐久性があります。さらに、穴が空いても補修が効きことがメリットにあります。ただし、補修できるといえどもツギハギ感が出てしまうため、見た目が悪くなることや、補修部位の境目が変色、着色、雑菌がわきやすいなどそれなりの欠点があります。
これは装着した時の違和感が一番強いものになります。専門用語では「スタビライゼーションタイプ」とも言います。これはカチカチ噛むと全体が当たりますが、歯ぎしりで歯をギリギリさせると奥歯が浮くように噛み合わせを調整されています。一般的に歯ぎしりでの横揺れは糸切り歯は強いので受け止められますが、それ以外の歯は歯ぎしりの横揺れに非常に弱いです。そのため、このタイプが一番歯を守るためには一番良いものとなります。もちろん歯ぎしりの状態や元々の噛み合わせによっては不向きなこともありますので歯医者さんでの判断になります。
このタイプの欠点は、分厚さがある違和感や装着感が強いことです。また、分厚いマウスピースによって唇が押し出され、口が閉じにくいことです。夜間これをつけて寝ると、歯ぎしりにとっては良いですが、口がぽかんと開いた状態で寝ることになるので喉が乾燥し、体調を崩しやすくなります。口止めテープなどで対策はできますが、そこまでしないといけないのかという煩わしさがあります。年齢が上がると喉の乾燥による免疫力低下は、1日だけならまだしも、期間が長くなるとボディーブローのように気付ければ風邪を引き長期化してしまうため避けたいところです。ですが、今回のように「歯ぎしりにより生じる影響、症状を防ぐ」という点においてはこのタイプが一番効果的です。
あまりに激しいと、経年的に削れていき、奥歯も干渉しはじめ、マウスピースが全体的に削れていきます。その時は作り替えか修理となります。
前述したような「違和感」「口が閉じにくい、喉の乾燥による免疫力低下(人によります)」などもありますが、しっかり歯を磨いてマウスピースをつけないと虫歯になります。通常は唾液の力である程度虫歯菌を落ち着かせることができますが、マウスピースをつけていると唾液が歯に流れないので本来の虫歯菌への防御力が低下します。また、種類にもよりますが、長期間マウスピースをつけていると噛み合わせが変わるという検証報告もあります。ただし、必ず噛み合わせが変わるというわけではありません。実際、マウスピース矯正では数年間マウスピースを装着することになりますが、顎の関節への影響や噛み合わせの変化はさほど起きません。絶対ではありませんが、多くの問題があればマウスピース矯正は実用化されていません。マウスピースをつけることで噛み合わせの変化が少なからず報告されていますが、むしろマウスピースによって顎関節への負担や身体的な影響への改善など、有効性があるという報告が圧倒的に多いです。総合的に考えると、症状によってはマウスピースを試すことで見込まれる恩恵が多いと考えます。
歯ぎしりは口の中のみならず、顎関節など口腔顔面として症状が出ることがあります。歯ぎしりの強さや頻度は人によりけりであり、症状がでない人もいます。周りの人で歯ぎしりしている方がいても、同じ症状が出ているとは限りません。さらに、歯ぎしりが原因で症状が出ているであろう見解が世界基準ですが、直接的かつ科学的な証拠までは至っておりません。ですが、歯ぎしりを指摘されたり、あるいは上記の症状が当てはまるのであれば、一度歯科医院で相談するのも1つではないでしょうか。
2021年10月23日
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。今回は洗口液(マウスウォッシュ)についてのお話です。
洗口液(マウスウォッシュ)とは、お口の中を綺麗さっぱりし、口臭を防いだりするものです。口臭を防ぐなどを目的とする物もあれば、歯周病や虫歯対策などを目的とするものもあります。基本的には治すということでなく、予防という概念になります。
製品にもよりますが、一般的にはキャップに入る分(10〜30ml)を口に含み、グチュグチュと口をゆすぎ、吐き出して終割りです。その後に水でゆすぐというのはありません。使うタイミングは【朝・昼・夜の食事後の歯磨きの後、起床後、就寝前】など細菌が増えるタイミングで行うのが良いでしょう。
洗口液(マウスウォッシュ)は歯磨きなどでは行き届かないようなとこまで、液体がゆえに行き渡らせることができます。口を空気で膨らますように、全体に行き渡るようにゆすぎましょう。
製品によるところがありますが、基本的には水でゆすがないことをお勧めします。中には水でゆすいでも大丈夫なものもあるかもしれませんが、フッ素入りなど虫歯予防のものなどは口の中に予防成分が留まることでより効果的になるものがあります。気持ち悪いということで水でゆすぐのは仕方がないかもしれませんが、できる限りは洗口液(マウスウォッシュ)を使用後はそのままが良いでしょう。
口の中の細菌は就寝中に増殖します。これは唾液の量が減ることにより、口の中が洗い流されないことが原因です。言い換えると日頃は唾液や飲み水で洗い流されるので、ある程度は細菌の増殖を抑えられているということになります。寝る前に口の中の細菌をリセットすることで、増殖力を抑えます。
前述しましたが、起床後の口の中は、就寝中に増殖した細菌で満たされています。事実上、一番汚い状態です。起床後に歯磨きを行うことが一番ですが、時間がない時は洗口液(マウスウォッシュ)で口をゆすぐのも効果的です。
外出先や仕事先では中々歯ブラシをする時間がないこともあります。歯ブラシをしないと汚れが溜まり続けるため虫歯や歯周炎、口臭の原因になります。汚れがついたままの洗口液(マウスウォッシュ)は効果が弱いですが、しないよりは良いかと思います。もちろん、人とあうことがあれば、歯ブラシをして口臭予防として用いるのが良いでしょう。
妊娠中につわりで歯が磨けない、歯ブラシを入れると気持ちが悪い、震災などで水が使えないなど、歯ブラシができない事情が起こることがあります。口を磨かないと不衛生になり免疫力低下にもつながります。そういう時に洗口液(マウスウォッシュ)を行いましょう。実際に震災があったときは洗口液(マウスウォッシュ)が配布されることもあります(地域や自治体によります)。
【①口臭予防 ②虫歯予防 ③歯周病予防 ④ホワイトニング目的】と大きく4つに分かれます。
口臭を抑えるには、口臭の原因となる細菌を目的とした洗口液(マウスウォッシュ)を選びましょう。具体的には細菌を殺菌する「クロルヘキシジン」や「CPC」が含まれているもの、あるいは、口臭の原因物質を抑制する「二酸化塩素」「塩化亜鉛」が含まれている物になります。さまざまなメーカーの物がありますが、口臭予防を得意とするところの1つに「ブレスラボ」があります。
【口臭予防を目的とする成分】「クロルヘキシジン」「CPC」「二酸化塩素」「塩化亜鉛」
虫歯予防には「汚れを落とす」「歯を溶かす酸を中和する」というのが目的となります。具体的には、「デキストラナーゼ」は酵素の力で歯垢(プラーク)を除去します。ガムなどで有名な「キシリトール」は虫歯の原因菌を抑制し、かつ食事で酸性に傾むき歯が溶けるところを中和する働きがあります。メーカーとしてはライオン「クリニカ」などがあります。
【虫歯予防を目的とする成分】「デキストラナーゼ」「キシリトール」
虫歯予防と重なりますが、細菌を殺菌する成分として「クロルヘキシジン」「CPC」などがあります。歯周病対策としては「IPMP(イソプロピルメチルフェノール)」などが有名です。歯周病予防としての洗口液は種類は多くありません。どちらかというと「デンタルリンス」という「液体ハミガキ」として販売していることが多いです。マウスウォッシュのメーカーとしては「コンクール」というシリーズが有名です。
【歯周病予防を目的とする成分】「IPMP(イソプロピルメチルフェノール)」など
ホワイトニングとしては着色除去を目的とします。汚れを浮き上がらせる「重曹(炭酸水素Na)」や、汚れそのものが付着するのを防ぐ「ポリリン酸ナトリウム」が成分としてあります。
ホワイトニングに関してはさほど種類は多くありませんが、それでも少なくはないかなというところです。薬局で探すと最低でも何種類かはありますので、その中から選ぶことになります。各メーカーから独自の成分や手法があり、甲乙がつけがたいというのうが個人的な見解なので、よく使うメーカーであったり、直感や値段で決められるのが良いかと思います。
【ホワイトニング目的の成分】「重曹(炭酸水素ナトリウム)」「ポリリン酸ナトリウム」
アルコールがあるかどうかは【①爽快感などの刺激 ②殺菌 ③口臭】がポイントとなります。歯周病や口臭関連はアルコール含有が多いと思います。ただし、アルコール含有は口への刺激も強くなりがちなので、初めての人は分量の少ないものを購入し、合う合わないを確かめることをお勧めします。
成分や謳い文句で歯周病、虫歯予防なると思われがちですが、しっかり歯を磨いているというのが前提です。汚れが取れていないと洗口液(マウスウォッシュ)の効果が発揮されません。歯と歯の間に食べ物が詰まったままの状態では、洗口液(マウスウォッシュ)を使用しても意味がありません。しっかりと歯を磨きましょう。
進行が浅い虫歯や歯周病であれば問題ありませんが、ある程度進んでいる場合は治療を優先し、洗口液(マウスウォッシュ)を使用する場合は主治医と相談しましょう。洗口液(マウスウォッシュ)の刺激により痛みなど症状が出ることがあります。
何度もやればいいという問題ではありません。何度も何度も行うと、口の中にいる常在菌という、関係のない菌まで影響が及ぶことがあります。使用頻度としては【朝・昼・夕飯後の歯磨きの後、就寝前、起床後】といったように、細菌が増殖するタイミングで行いましょう。
アルコール含有であったり、味の問題などで水で洗い流したいと思うことがあるのではないでしょうか。ですが、洗い流すとせっかくの成分がなくなってしまい、効果を十分発揮しません。できる限り水でゆすぐのは避けましょう。
さまざまなものがありますが、目的としては【予防】となります。歯垢、汚れが歯ブラシで除去できているというのが大前提です。あくまでも歯磨きが基本であることを忘れないでください。
人にオススメされたものが自分にあうとは限りません。お口の環境や細菌の種類、数は違います。さまざまなタイプが各メーカーから販売されていますので、成分やタイプを決めた上で、どれが自分に合うのかは試していく必要があります。
・歯をしっかり磨きましょう
・汚れが取れている状態でこそ、効果を発揮する
2021年9月29日
津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。
口の中を見てみると「歯が黒い」「虫歯かな」と思ったことありませんか?ただの着色のこともあれば本当に虫歯になっていることもあります。今日はその中でも初期虫歯についてのお話です。
歯科医院によって言い方などさまざまかもしれませんが、一般的には歯が白くなっており、表面が荒れている状態です。穴が開く前の状態とも言えます。この段階では努力次第では改善することができます。ただし、穴が空いてしまうと治癒しないので、この状態になれば予防に徹することが大切です。
この段階でできる予防方法は『フッ素塗布』になります。歯磨き粉でもフッ素濃度の高いものを使用してきましょう。フッ素の効果は以下の3点あります。
黒い点・筋は「エナメル質う蝕」と言うものです。これも初期虫歯とも言うことがあります。ただし、歯の溝にある着色のこともあります。双方ともに「問題ないとみなして無処置」「削って詰める」と言う選択肢があり、これは患者様とのご希望と相談になります。ただし、同じ黒い点や筋でも、内側深くまで進行している「大きなむし歯(象牙質う蝕)」もありますので、注意が必要です。
虫歯治療のガイドラインにもありますが、治療を行うかどうかの指標が【①症状があるか ②見た目が気になるか ③実質的にかけているか、穴があるか ④虫歯になりやすいか】などがあります。他にも【⑤レントゲンでの確認】がありますが、これは歯科医院で診察を受けないとわからないので、自分で判断するには最初の4項目になるのではないでしょうか。
黒い点や筋のむし歯は、単なる着色のときや治療しなくてもいいような初期段階の虫歯もありますが、ときに内側に大きく進行していることもあります。例えば、この写真の①の場合は歯の溝に着色が沈着している状態です。これは気になれば治療ですが、無処置で経過観察しても大丈夫な状態です。
着色だけのこともありますが、少しだけ進んでいる、小さな虫歯のこともあります。それが「エナメル質う蝕」というものです。初発の虫歯、初期虫歯ともいうこともあります。先述した白い状態と言い方が重なりますが、歯科医院によっては初期虫歯という説明を受けることもあるかと思います。
この段階に来ると、総合的な判断で治療となります。例えば10代でこの状態では進行が早い、虫歯のリスクが高いと判断することがありますが、50,60代でこの状態は大丈夫と判断することがあります。これは、虫歯のリスク判断と歯科医師や患者のご希望など総合的な判断のもとになります。
⑤治療した方がいい黒い点、むし歯は?
歯の外側の層(エナメル質)を超えて、内側の層(象牙質)に入ったむし歯が治療対象になります。残念ながら、これは自分自身で目で見て確認、判断は難しいかもしれません。歯をよく見たときに見た目の黒さも大切ですが、内側に入り込んでいるような黒さが1つの判断材料になります。
⑥黒い点、黒い筋のむし歯の治療方法は?
治療に関しては【①むし歯を除去 ②詰め物をする】となります。除去して樹脂を詰めることもあれば、歯型をとり、銀歯やセラミックスを入れるということもあります。これは虫歯の大きさや歯科医院によって変わってくることがあります。
⑦まとめ 黒い点、黒い筋のむし歯を見つけたら?自然には治らない?
歯の表面が白濁状態であれば自然治癒の可能性があります。ですが、黒くなってしまったら自然治癒はできません。初期の段階であれば歯磨きなどで進行を食い止めることは可能ですが、内側の層(象牙質)に入り込むと削っての治療が必要になります。症状がなくても中で大きく拡がっている虫歯もありますので、自己判断ではなく歯科医院でレントゲン撮影を行い、状態を調べることが大切です。
今回のお話はあくまで1例です。繰り返しますが、黒い点を見つけたら、症状がなくても歯科医院で確認を行うことをお勧めします。詰め物がある方は、もしかすると内側で虫歯ができているかもしれません。
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」
津市久居中町276-7 中西ビル2階
TEL:059-256-4515
口コミで話題 “Airdog” ウイルス除去の空気清浄機(コロナ対策)を導入しました
2021年8月9日
口コミで話題の空気清浄機 Airdog 。ウイルス除去ができてコロナ対策にもなります。音も静かですし、取扱も通常と違いフィルター交換不要です。当院としては好評です。医院や家庭でご検討されている方もいらっしゃるかと思いますので、ご紹介です。
Airdogは医療機関でも多く採用されていますが、その理由の1つはウイルス除去にあります。HPにもありますが、ウイルスの1/10の粒子まで取り除きます。99.8%以上除去すると言われてます。このご時世、新型コロナウイルスも変異株で感染力が増大していると言われています。空気中に浮遊しているウイルスも気になる方もいらっしゃると思いますが、このAirdogにより少しでも不安を取り除けるのではと思います。
(「Airdog」ホームページより)
当院のAirdogは患者様の通り道になる待合室の通路に設置しております。サイズは販売されているもの中では一番小さいコンパクトサイズ「X3s」ですが「31畳分/30分」の清浄能力があります。
当院の待合室や通路は合計しても30畳もないため、十分なキャパシティーです。
(「Airdog」ホームページより)
医療現場においては音はあまり意識しないところですが、静かです。音の大きさは22〜50db [デシベル]です。日常生活において「うるさい」と感じるのは60-70dbです。掃除機などが該当します。通常の会話などは40-50dbです。静かに感じるのは20-30dbと言われており、ささやき声程度です。
一般的な空気清浄機も20-50dbくらいなので、そういう意味では特別静かというわけではないのです。高性能なものはよくプロペラなどがまわる分だけうるささが出るイメージですが、それはありません。
当院は待合室においており、音楽も流れているため空気清浄機の音などは全く気にならないです。
Airdogはフィルター交換が不要です。一般的な空気清浄機はフィルター掃除や交換が必要になりますが、それが省けるためランニングコストが抑えられます。ただし、2−3ヶ月に一度は掃除をしないといけませんので、それをどう捉えるかにもなります。
家庭用の空気清浄機は誰が見ても空気清浄機ですが、Airdogはさすが世界のシリコンバレーです。スタイリッシュです。
目的によりますが、ウイルス除去にあるかと思います。一般家庭用の空気清浄機は花粉などは取り除けますが、ウイルスはできないものが大多数です。
医療現場で多く採用されているAirdogは、医院としてはコロナ対策になり快適です。一般家庭として使うのであれば、小さいサイズで31畳からなので、どの部屋に使っても事足りると思います。新型コロナウイルスも変異株も拡がりつつあり、家庭内感染が主な感染経路になりつつあるため、Airdogはウイルス除去としてリスク軽減になるという考えもあります。
唯一の欠点は「価格が高い」ことです。市販のものではDAIKINなどの製品がありますが、やはり空気清浄機としては価格が上がります。ウイルス除去を考えると仕方ないかなと受け入れるところです。
結論、「空気清浄機+ウイルス除去」を考えるなら候補として良いと思います。あとは目的と価値観ではないでしょうか。
津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」