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歯周病が及ぼす全身への影響【認知症・脳血管・心筋梗塞・メタボリックドミノ】

2021年3月22日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

歯周病は生活習慣病です。全身に悪影響を及ぼすことが知られています。歯周病により認知症や脳血管障害、心筋梗塞への影響があります。最近では、研究結果として「認知症の原因物質が歯周病によって蓄積する仕組みを解明」とニュースもありました。アルツハイマー型認知症とは、認知症の中で最も多いものです。脳の委縮が特徴で、症状はもの忘れなどの記憶障害や判断力の低下などです。アルツハイマーなど認知症は根本的な治療が確立されていないため、仮に歯周病治療で認知症の発症が抑制されるのであれば、これほど手軽な治療法はありません。

 

【目次】
①アルツハイマーと口の中の関係
②アルツハイマー型認知症と歯周病の関係
③歯周病とアルツハイマー型認知症との関係の追及
④メタボリックドミノ
⑤歯周病と脳梗塞、心筋梗塞
⑥歯周病とお口の環境変化、悪化による認知症のリスク
⑦歯を失わないために
⑧最後に

 

 

 

①歯周病;アルツハイマーと口の中の関係

アルツハイマー認知症の人は、健康な人よりも歯の数が少なく、歯の数が少ないほど脳の萎縮が進んでいると言う報告があります。平均年齢70歳後半の人において、健康な高齢者の残っている歯の数が平均9本に対し、アルツハイマー型認知症の人は3本であったという調査結果があります。認知症もいろいろ種類がありますが、脳血管系の認知症の人は残っている歯の数は6本でした。

 

残っている歯の数とアルツハイマー型認知症の関係。認知症の人はそうでない人と比べて歯の数が少ない。

 

もちろん、この当時はまだ「歯周病がアルツハイマー型認知症と関連があるのでは?」と言う段階です。ですが、それでも新しい可能性を見出した大きな発見となりました。

 

 

 

 

 

②アルツハイマー型認知症と歯周病の関係

2019年11月、九州大学らの研究で「歯周病とアルチハイマー型認知症との関係性」について発表がありました。歯周病の原因菌やその毒素が血管を通じて体内に侵入し、原因タンパク質Aβが体内でつくられ、脳に蓄積することが解明しました。

 

 

アルツハイマー病のマウスの半数に歯周病を発症させたところ、歯周病のないマウスよりも認知機能が悪化しました。実験後に脳に沈着したアルツハイマー 病の原因とされるタンパク質を調べると、歯周病マウスは重量で約1.5倍、面積では約2.5倍になっていました。

 

歯周病と認知症の関係について。ネズミの実験では、歯周病に罹患しているマウスの方がアルツハイマーの原因タンパク質Aβの蓄積が多い

 

歯周病がアルツハイマー病の悪化因子であることを示唆した論文報告でした。

 

 

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31594220/

歯周病菌がアルツハイマーの原因タンパク質Aβに及ぼす影響についての論文

 

 

 

 

 

③歯周病とアルツハイマー型認知症の関係の追及

最近になり、アルツハイマー型認知症の原因物質がどのように蓄積されていくかが判明しました。まだ論文として検索できなかったので詳細は記載できませんが、一般ニュースでは原因タンパク質Aβを脳内に運ぶ受容体の数が決めてになったようです。

 

https://www.asahi.com/articles/ASNB544G9NB5TIPE003.html

 

 

もちろん、歯周病だと認知症になる確率がどれくらいか、と言うのは不明ですが、歯周病ケアを行うことが少なからず認知症のリスクを減らすことに繋がることは間違い無いでしょう。

 

 

 

 

④歯周病とメタボリックドミノ

今回はアルツハイマー型認知症についてでしたが、他にも脳血管障害や糖尿病など、歯周病が関与する全身疾患が多数存在します。健康な人は口の中も健康な人が多く、全身疾患を持つ人ほど口の状態は良く無いことが多い傾向にあります。口の健康が全身の健康に繋がると言う「メタボリックドミノ」と言う概念があります。健康が崩れていく最初のきっかけは口の中から始まるというものです。

 

虫歯や歯周病を放置することは、口の中が不衛生になり、それが全身へと波及します。それは歯周病菌の毒素によるものであれば、単純に虫歯や歯周病の原因に食生活があることで、その食生活により体が糖尿病や高血圧などに繋がります。メタボリックシンドロームという状態になります。そのまま改善なく進めていくと、そこから心不全や腎疾患など、命に関わる問題へと発展していきます。もちろん、歯がなくなっていくと食べるものも制限されるため、栄養が偏る、不足するということも原因の1つなります。

 

健康な高齢者の方は、お口の中も健康な人が多いです。お口の健康が損なわれている人は様々な理由で全身疾患を何かしら持っていることが多いとも言えます。お口の健康は、間接的に大きな問題へと波及していきます。

 

メタボリックドミノ。虫歯や歯周病がメタボリックシンドロームに繋がり、高血圧や糖尿病になり、最終的に心不全など命に関わるものに繋がっていく。

 

歯の喪失、糖尿病、脳血管障害など、全て歯周病が関与しており、それが認知症につながります

 

 

 

 

⑤歯周病と脳梗塞、心臓疾患

歯周病の菌は、お口の中にいますが、歯周病が悪化していくと歯茎の血流に乗り、そのまま全身に流れていきます。その後、血液が凝固していき、血の流れを障害します。これが脳の場合だと脳梗塞になり、心臓の場合では心筋梗塞のリスクになります。歯周病が悪化している人は、そうで無い人に比べ2.8倍リスクが高いと言われています。もちろん、歯周病のみがリスクで無く、食生活や他の基礎疾患もリスクではありますが、単純な比較ではこのような統計が出てくるというわけです。

 

 

歯周病菌が血流に流れ込みます

 

歯周病菌が血栓を作り、脳梗塞のリスクとなります

 

 

 

 

 

⑥歯周病とお口の環境変化、悪化による認知症リスク

歯周病が進行すると歯を失うことになります。先ほども述べたメタボリックドミノの内容の繰り返しになりますが、歯を失うということは食事が十分に取れないということになります。その分だけ栄養が不足していき、病気になりがちにもなります。つまり、これが負の連鎖への入り口となります。歯を失うことによって、口の健康が損なわれいきます。その時、健康な人と比べると、状態が悪い人は認知症になるリスクが1.9倍高いという調査結果もあり、口の健康と認知症ははっきりと相互関係があります。

 

元気なご高齢者の方は、みなさん歯がしっかりしており、元気に食事をしている方が多いと思います。口は健康への入り口のため、十分なケアが必要になります。

 

 

 

 

 

⑦歯周病;歯を失わないために

日本人が歯を失う原因の1位は歯周病です。そのため、いかに日頃から歯周病ケアを受けているかどうかがポイントになります。歯周病は無症状のため、自分でどれくらい進行しているかはわかりません。逆に、症状が出る時はかなり進行しているため、口の健康が大きく損なわれている時と言っても過言ではありません。

 

 

 

⑧最後に

今回は歯周病が及ぼす全身への影響、アルツハイマー型認知症と歯周病との関係についてのお話でした。歯周病によって認知症が決定されるわけではありませんが、原因の1つということに間違いありません。認知症以外の疾患、高血圧や糖尿病もお口の健康が損なわれると影響を受けることもあります。今一度、お口の健康を考え、維持していくことが大切であると実感して頂ければと思います。

 

歯周病も生活習慣です。歯周病があるということは同じ生活習慣病である高血圧や糖尿病になるリスクがある生活習慣をしているということです。歯周病は自覚症状がないのが特徴です。40代になると健康な人でも始まっていくと言われていますので、年齢が上がった時は、問題がなくても1度、歯科医院に検診にいくことをお勧めします。

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

親知らずの抜歯や抜き方、痛みや腫れなどのリスクについて

2021年2月26日

津市久居の歯医者、歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

親知らず抜かないといけないと思っていても、なかなか踏み出せないことありませんか??今日はそんな親知らずについてです。

 

 

【目次】

 

⓪親知らずとは?
①親知らずを抜くメリット、デメリット 〜放置したらどうなるか〜

 

〜下の親知らずの場合〜
②親知らずの抜き方
③親知らずを抜く時のリスク
④一般歯科で抜く親知らずとは?歯科口腔外科に紹介する場合は?
⑤神経麻痺のリスクを下げる術式 〜2回法〜

 

〜上の親知らずの場合〜
⑥親知らずの抜き方
⑦親知らずを抜く時のリスク
⑧一般歯科で抜く親知らずとは?歯科口腔外科に紹介する場合は?

 

〜上下の親知らず共通〜
⑨抜歯後の経過 〜傷口が治るまで〜
⑩処置時間、費用など

 

 

 

 

⓪親知らずとは?

高校生で生えてくる子もいますが、一般的には20歳を超え、30歳手前までにゆっくりと生えてきます。親知らずは生えてくるものの、口の中にスペースがないため、変な方向に生えてくることが多いです。

そうなると、そんな狭いところに生えてくるので歯ブラシで非常に磨きにくいです。磨きたくても歯ブラシの先が頬っぺたにぶつかるので、物理的に磨けないことが多いです。

 

 

 

このように物理的な問題から「歯茎の腫れ」「痛み」「虫歯」になりやすいです。

ましてや、必要な歯である、親知らずの手前の歯が虫歯になると大変です。

 

 

 

 

 

①親知らずを抜くメリット、デメリット 〜放置したらどうなるか〜

親知らずが正常通り真っ直ぐ出てくるとまだいいのですが、真横など変な方向に出てくることがあります。それを放置すると「隣の歯が虫歯になる」「腫れて痛みが出る」「歯周病として骨が溶けていく」可能性があります。症状が出ると、親知らずの手前の歯がダメージを受け、人生において必要な歯が親知らずのせいで崩壊していきます。そうなる前に親知らずを抜いて置くことが大切です。

 

親知らずと手前の歯の間に汚れがたまり、虫歯になりやすい  親知らずと手前の歯の間に汚れがたまり、歯茎が腫れる

親知らずと手前の歯の間に汚れがたまり、骨が溶けていく

 

 

親知らずを抜くメリットがありますが、一方でデメリットもあります。親知らずの状態にもよりますが、どこかの歯が抜歯になったときに、親知らずがあると移植することができます。もちろんこれは人によりますので、絶対ではありません。

 

言い方、考え方にもよりますが、親知らずの周囲がしっかりと清掃、管理できているのであれば抜かなくてもいいかもしれません。他の歯が崩壊し抜歯になる可能性があれば、親知らずを移植するために残して置くこともあります。逆に、虫歯など何もない場合は親知らずを残しておいても移植には使わないだろうという点で抜歯することもあります。要するに、人によって抜くメリットデメリットが多少変わります。

 

 

 

ただし、もし変な方向に生えているのであれば、人生において遅かれ早かれ抜くことが多いです。それは繰り返しにもなりますが、年齢が上がるとともに生じるリスクがあります。

 

 

 ・手前の歯が虫歯、歯周病が進む

 ・仮に抜くことになった場合、年齢や全身疾患では抜歯できない

 ・年齢が上がると、歯と骨が癒着して抜きにくくなる

 

 

そのため、症状がなくても人生におけるリスクを踏まえて抜歯を選択することがあります。

もちろん抜歯は大変ですが、人生においていつか抜くのであれば、免疫力を考えると早い方が楽ではあります。

 

 

 

【メリット】「虫歯」「腫れ」「歯周病」から他の歯を守る。高齢になってからのリスクがある。

【デメリット】移植として活用、スペアの歯として使えるかもしれない

親知らずが横向きに生えており、手前の歯が虫歯になっています。親知らずの抜歯が必要です。

 

 

 

 

 

〜下の親知らずの場合〜

②親知らずの抜き方

変な方向から出ていると、そのまま簡単には抜けません。一般的には、歯を分割し、小さくして順番に抜いていくことになります。

最終的には状態見て縫合を行います。これは約1週間後に糸抜きを行います。

 

親知らずの抜歯について。そのままでは抜けないので歯を分割して抜きます 親知らずの抜歯について。分割し、頭の部分を先に取り出します

親知らずの抜歯について。残りの歯を抜いて、縫合し、約1週間後に抜きます

 

 

 

 

 

③親知らずを抜く時のリスク

親知らずの周りには「下歯槽神経」という顎の神経があります。親知らずを抜くときに、この神経を傷つける可能性があります。傷つけると唇や顎の周囲の神経が痺れ、温度や触感に対して鈍感になります。麻酔をしている時のようになります。

もし痺れが出た場合は経過観察、投薬、大学病院等への紹介となります。もちろん切断されているわけではないのでいつかは回復しますが、治癒期間は数か月〜数年、場合によってはそれ以上かかることもあります。

 

親知らずの抜歯について。親知らずの近くには顎の神経(下槽管)があります 顎の神経が痺れると、唇や顎の周辺が痺れます。麻酔が効いているように温度や触感が鈍感になります

 

 

 

 

 

親知らずの抜歯について

写真で親知らずがあります。

 

 

 

 

 

親知らずの抜歯について。左側の根が、顎の神経と重なっています

この親知らずの左側の根が、顎の神経と重なっています。

 

 

 

 

 

親知らずの抜歯について。顎の神経と近接しています。

顎の神経を図示した状態です。このように顎の神経が走っていますので、親知らずを抜くときはこの神経を傷つけるかどうかのリスク判断が必要になります。

 

 

 

 

 

 

CT画像で、3次元的に位置関係を確認していきます

通常のレントゲンでは二次元なのでよくわかりませんが、CTでは3次元的に位置関係がわかります

 

 

 

 

 

CT画像により3次元的に位置関係を確認していきます

CT画像で親知らずと神経との位置関係を見ていきます。

 

 

 

 

CT画像で神経との位置関係がわかりました

親知らずと顎の神経との位置関係がわかりました。

黄色の矢印で指している黒い丸が顎の神経です。

すぐ近くに親知らずの根の先があります。

 

 

 

 

 

 

レントゲンではわかりませんが、CTでは具体的な位置関係がわかります

このように、レントゲンではざっくりしかわかりませんが、CT画像では具体的に、詳細がわかります。

 

 

歯科ではCTによって詳細がはっきりわかるようになりました。言い換えるとCTがないと細かいことが何もわからないということにもなります。親知らずを抜歯するときは、顎の神経(下槽管)を傷つけるかどうかのリスク判断としてCT撮影が望ましいでしょう。

 

 

 

 

④一般歯科で抜く親知らず 歯科口腔外科に紹介する親知らず

これは歯科医院の考え方、技術の問題もあります。当院の場合、分割するときに神経を損傷させる可能性があれば歯科口腔外科に紹介させていただきます。損傷させる可能性が低いと判断すれば、当院にて抜歯を行います。

 

親知らずの抜歯について。歯を分割するときに神経を傷つける可能性がある場合は歯科口腔外科病院に紹介とさせていただきます

 

 

 

 

 

⑤親知らず抜歯で神経麻痺のリスクを下げる術式 〜2回法〜

神経と歯の根が接触、密接している場合は2回法という術式を取ることもあります。これは、歯の頭を抜き、歯の根はそのまま放置します。3ヶ月〜半年、1年など、時間を置くと、残された歯の根が伸びてきます。そうすることで神経から伸びた分だけ離れるため、神経麻痺のリスクを回避することができます。放置する期間は決まってません。要は神経から離れてくるまで期間を置きます。

 

 

2回法のメリット:神経麻痺のリスクを下げる

2回法のデメリット:外科処置が2回になる 期間がかかる

 

 

親知らずの抜歯について。親知らずを分割し、頭の部分を取り出します       親知らずの抜歯について。残った歯の根が出てきます。

 

 

 

 

 

〜上の親知らずの場合〜

⑥親知らずの抜き方

上の親知らずは下顎と違い分割せずに抜けることが多いです。それは骨の構造が違うからです。下の親知らずは真上から抜き取りますが、上の親知らずは真上、真横とアプローチの仕方、範囲が違います。

もちろん、必要に応じて分割することもあります。

 

 

 

 

⑦親知らずを抜く時のリスク

上の歯は「上顎洞」という鼻の穴があります。親知らずの根っこがこの上顎洞に入り込んでいる場合、歯を抜くと上顎洞に穴があくことがあります。穴があくと、例えば水を口に含むと鼻から水が漏れ出るという現象が起こります。

 

穴が空いた場合、その大きさにもよりますが、通常は自然治癒、自然封鎖するまで経過観察を行います。その間は感染、炎症が起こらないように抗生剤を服用していただきます。

 

あまりに封鎖しない場合は止血剤などを入れて縫合封鎖、場合によっては歯肉移植などを検討します。一般的には縫合封鎖はたまにありますが、移植まで行うケースは稀です。ほとんどないと言っても過言ではありません。

 

 

親知らずの抜歯について。親知らずが上顎洞という穴に食い込んでいる時があります     親知らずの抜歯について。親知らずを抜くことで上顎洞と口腔内が繋がり、水を口に含むと鼻から抜ける現象が起きます

 

 

一方、歯の根などが折れて、上顎洞へ迷入することもあります。その時は摘出を考えますが、状態次第では大学病院等への紹介、精査となります。

迷入した場合も感染炎症が起こらないように抗生剤を服用していただきます。

 

 

 

親知らずの抜歯について。歯の一部が上顎洞に迷入することがあり、その時は精査し、摘出を考えることもあります。

 

 

 

 

⑧一般歯科で抜く親知らずとは?歯科口腔外科に紹介する場合は?

上記のリスク判断になります。明らかに穴が開く場合は抜歯せず経過観察を行います。矯正治療など、どうしても抜歯しないといけない場合は穴が開くことに同意を得た上で抜歯を行います。

当院の場合、抜歯したときにかなりの穴が開くとあらかじめ推測できる場合は歯科口腔外科に紹介します。ただし、リスクと抜歯するメリットを比較したときに、メリットが乏しい場合は経過観察、抜かないということを選択、ご提案します。

 

 

 

上顎洞に穴が開く範囲が大きいと推測する場合などは歯科口腔外科の病院に紹介します。

 

 

 

 

〜上下親知らずを抜いてから〜

ここからは親知らずを抜くことにおいて上下共通する内容です。主に治り方についてです。

 

 

 

⑨親知らずの抜歯後の経過 〜傷口が治るまで〜

抜歯後は数日は「痛み」「腫れ」が出ます。

 

 

・痛み

麻酔が切れた当日がピークです。そこからは徐々に減少していきます。個人差にもよりますが、「何も痛くなかった」という方もいれば「1−2週間くらい痛かった」という方もいます。親知らずの状態は人それぞれのため痛みの程度にも差が大きく出ます。

 

 

 

・腫れ

術後2−3日がピークと言われています。もちろん1週間で引く方もいます。個人差があります。

 

 

 

・内出血など

稀ですが術後、顔や喉の皮膚が内出血で暗赤色になることがあります。日が経つにつれ元に戻りますが、気になる方は隠す、あるいは休みのときに抜くなど日程調整が望ましいでしょう。

 

 

 

・顎が開けにくい、飲み込むときに痛い

特に下の親知らずを抜いた場合は、腫れることが多いです。

腫れることで、顎が開けにくくなることや、飲食で飲み込むときに痛みが伴うことがあります。開口障害、嚥下痛ともいいます。

腫れ、炎症が治るとともに引いていきます。

 

 

 

 

 

 

 

⑩親知らず抜歯の処置時間、費用など

当院の場合、親知らずの状態にもよりますが、実際の処置時間は10-30分程度です。ただし、麻酔、説明、確認、術後説明、会計なども含めていくと、実際の歯科医院での滞在時間は40-70分程度です。もちろん、状態次第では伸びることもありますので、あくまで参考の時間と捉えていただきます。

 

費用は保険治療で約5,000-10,000円です。範囲にばらつきがあるのは、必要なレントゲン検査、CT検査などで左右されるからです。1万円超えないくらいと考えていただければと思います。

 

 

 

 

 

〜最後に〜

親知らずは抜くメリット、デメリット、リスクがあります。それらをしっかりとご理解いただいた上で「今抜歯するのか」「経過観察するのか」などを歯科医院で十分説明を受けた上で、治療の選択を考えていただくことが大切です。

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

Tel 059-256-4515

審美セラミックス治療の特徴、利点、欠点について

2021年2月2日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

虫歯などで詰め物、被せ物を行うときに見た目が気になるところ、いわゆる審美面に影響する部位の治療において「見た目が本物の歯のようにしたい」などの希望から審美セラミックス治療を行うことがあります。そのセラミックスですが、見た目は綺麗で自然な歯のように見えることもありますが、「虫歯になりにくい」という特徴もあります。一方で、最近では、保険内治療でも白い被せ物ができるようになりつつあります。同じ白さでも素材の質が異なります。具体的にどう違うのかのお話です。

 

 

 

【目次】
・審美セラミックス治療とは?
・セラミックスは虫歯になりにくい
・保険内治療の白い被せ物との違いは?
・審美セラミックス治療の欠点は?
・まとめ

 

 

 

 

審美セラミックス治療とは?

セラミックスは、「審美面」「機能面」を始め、「虫歯になりにくい」など「質の高さ」も持ち合わせます。特徴で一番すぐ思い浮かぶのは、見た目が本物の歯のように見えるということです。

 

 

【セラミックス審美の強み】

①本物の歯のように見える

②歯の形を変えたい

③変色しない

④金属アレルギーや歯茎の変色がない

 

 

 

 

①本物の歯のように見える

審美セラミックス治療の被せ物

例えば、この写真ではどれかがセラミックスの被せ物です。

パッと見ただけではどれが被せ物か分からないと思います。

 

 

審美セラミックスの被せ物は左側の歯です。見た目では分からないです

一番左側が被せ物です。このように、セラミックスの被せ物は本物の歯のように自然な色合いを作ることができ、審美面に特化しています。

 

 

透明感のある白さなので、会話する時など「口を開けたとき」や「笑ったとき」に、銀歯のように目立ちません。周りの歯と馴染むような色合いの被せ物なので、美しく自然な口元を作り出してくれます。簡単にいうと笑ったときの口元の違和感がありません。

よく成人式、結婚式など、大切な日に写真を残したい、という方には非常に喜ばれます。

 

 

【治療費用や回数など】「セラミックスクラウン」という被せ物で、自由診療になります。治療費用:約12万円(税別。医院により価格が異なります)治療回数:約2−3回 利点欠点などはサイト後半に記載しております。

 

 

 

 

②見た目のほか、歯の形を変えることができる

よく虫歯の治療の後に被せ物、詰め物を行うのが審美セラミックス治療と思われていますが、小さい歯を大きくすることや、歯と歯の間を埋めるというのも可能になります。

 

 

審美セラミックス治療で歯の形を変えられる

審美セラミックス治療で歯の形を変えられる2

 

 

被せ物が入っているとは思いません。ごく自然の歯のように見えます。

歯が小さいとどうしても「すきっ歯」のように見えてきます。笑顔で写真が残るなどの場合、笑顔に影響出てきますので、気にされている方にとっては大きな改善になります。

 

 

【治療費用や回数など】自由診療になります。治療費用:約12万円(税別。医院により価格が異なります)治療回数:約2−3回 利点欠点などはサイト後半に記載しております。

③変色しない

セラミックスは変色しません。通常の保険治療でできる白いものはプラスチックです。そのため経年劣化し、変色、黄ばみが出ます。変色が目立つため、2−5年くらいで作り替えを前提とします。

 

 

 

 

④金属アレルギーや歯茎の変色がない

当たり前ですが、セラミックスなので金属はありません。なのでそのため金属アレルギーの心配がないことも大きな特徴です。

 

 

金属の被せ物は、年数が経つと歯茎が黒くなってくることがあります。それは、年数とともに金属がイオン化して、歯茎に溶けだし、歯ぐきを黒くしてしまいます。

これはメタルタトゥーといい、溶け出すと、綺麗な本来の歯肉には戻りません。前歯の被せ物を選択する場合は気をつけたほうがいいかもしれません。

 

 

 

 

 

セラミックスは虫歯になりにくい

見た目に特化していると思われがちですが、実はお口のトラブルが生じにくいのもセラミックスになります。セラミックスの被せ物は表面がツルツルしているため、歯の汚れ(プラーク)がこびりつきにくい特徴があります。金属の詰め物、被せ物も見た目はツルツルに見えますが、実は顕微鏡レベルでは粗造になっています。さらに、唾液などの水分によって微弱な電気を帯びているため、汚れを引きつけ、こびりつくという特徴があります。

 

 

 

理由①  汚れが付きにくい

●金属、プラスチックはプラークがこびりつきやすい

金属、プラスチックにはプラークがこびりつきやすい

 

●セラミックスはプラークが付きにくい

セラミックスにはプラークがこびりつきにくい

 

 

 

理由②  セラミックスは歯と一体化して隙間がない

金属の詰め物はお口の中の温度変化や噛む力などの負担により接着剤が劣化していきます。

接着剤がなくなることで、金属と歯の間に虫歯ができます。

 

 

・金属は接着剤が劣化して隙間ができ、虫歯になりやすい

金属と歯は密着性がやや劣ります。そのため、唾液や水分、熱、噛む力によるひずみなどで接着剤が溶けていき、その隙間が虫歯になります。そして、虫歯になっても内部の色が金属色でわからないため、虫歯になっているかどうかの確認が難しいです。特に神経をとった歯に金属の被せ物をすると、虫歯が進行しても痛みとしての症状がないため、定期検診などで発見されることがよくあります。

虫歯になると金属を外して再治療になります。そしてまた歯を虫歯の分だけ失うため、最終的に歯を失う可能性があります。

 

温度変化や噛む力で接着剤が劣化し、剥がれます    温度変化や噛む力で接着剤が劣化し、剥がれ、隙間から虫歯ができます

 

 

 

 

〈保険治療で使われる通常の銀歯などは経年劣化で隙間ができます〉

一見何もなさそうな銀歯ですが               銀歯を外すと中が虫歯になっています

【注意】銀歯の下が必ずしも虫歯になっているわけではありません。自覚症状、レントゲン検査などで虫歯を確認する必要があります。

 

 

 

・セラミックスは歯と一体化するので、虫歯が入り込む隙間がない

セラミックスは歯と接着性が高いため、歯と被せ物の隙間からの虫歯が発生しにくいです。よく金属の被せ物などで見た目の審美性を比較されやすいですが、虫歯の観点でも非常に大きな差が出ます。

 

セラミックスは歯と一体化するため、虫歯が入り込む隙間がない

 

 

セラミックスを選択する理由として「歯を長持ちさせる」「質を上げることで繰り返す治療を防ぐ」ということがあり、これが重要です。

 

 

 

 

 

 

保険治療の白い被せ物との違いは?

保険治療でも白い被せ物ができるようになりました。具体的に何が違うのかになります。

 

【特徴】

「ただ白い、偽物感が出る」「汚れが付きやすい、傷が付きやすい」「変色しやすい」

 

以上のことが挙げられます。もちろん金属よりは目立ちませんが、気になる方には気になるところです。

 

保険内治療の被せ物は劣化し、変色していきます

 

 

そのほか、どうしても強度などが劣るため、外れるなどのリスクもあります。

 

 

 

 

 

セラミックス治療の欠点

①強度はあるが、衝撃に弱い

セラミックス治療は良いことばかりではありません。欠点として「衝撃に弱い」というのがあります。例えば、ガラスや大理石は強度はありますが、カナヅチなどで一撃すると割れたりヒビが入ります。セラミックスも同様で、通常は強度が強くてかけることはありませんが、歯ぎしりなどでかける、割れることがあります。そのため、かみ合わせや残っている歯の状態次第ではセラミックス治療を避けた方が良いことがあります。

 

お口全体の状態を考え、適切な選択を行えば、セラミックス治療はその欠点をカバーできることにもなります。

 

 

ただし、近年は「ジルコニア」「別名:白い金属」とも言われる強度の強いものが歯科治療で応用されたので、この「割れやすい」と言う欠点は改善されつつあります。

 

 

 

②歯を削る量が多くなる

被せ物を作るときに歯を削りますが、金属の被せ物に比べて歯を削る量がやや多くなります。金属は薄くてもある程度は大丈夫ですが、セラミックスはやや厚みを増して作ります。そのため歯を少し多め削らなければならないことがデメリットです。

 

保険の前歯:0.5-1.5㎜(表側1.5㎜、裏側0.5㎜)

セラミックスの前歯:1.5㎜

 

保険の奥歯:0.5-1.0㎜

セラミックスの奥歯:1.0-1.5㎜

 

 

削る量に関してはo.5㎜と微差なので、これをどう捉えるかがあります。ですが、保険の被せに比べると多く削ることには間違いないです。

 

 

 

 

③費用が高い

セラミックスは自費診療です。歯科医院により値段の相違はあります。

 

 

 

 

 

まとめ

審美セラミックス治療は利点欠点があります。何よりも保険が効かないため、失敗はしたくないと思います。被せ物をどうするかを選択するにあたり、十分な説明、自分の歯にとっては何が一番良いのかを理解した上で決定することが大切です。

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

コロナウイルスと不織布マスク、フェイスシールドで感染予防率が1%未満になる

2021年1月25日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

最近、マスクの種類やフェイスシールドで新型コロナウイルスのリスク、飛沫などがどれ程低下するかという記事が出ました。

当歯医者では一番効果が高い「不織布マスク+フェイスシールド」を採用しております。

 

 

 

 

〜マスクの種類と飛沫量の防止について〜

不織布マスク:飛沫量の吐き出し80%カット、吸い込み70%カット

布マスク:飛沫量の吐き出し66-82%カット、吸い込み35-45%カット

ウレタンマスク:飛沫量の吐き出し50%カット、吸い込み30-40%カット

 

不織布マスク、布マスク、ウレタンマスクと飛沫量について

 

 

これは近畿大学の研究結果です。マスクの種類でここまで差が出るのは驚きです。

いかに不織布が優れているかが分かります。

 

 

一方でウレタンマスクの場合、効果がないわけではないですが、比較的効果が薄いということになります。

 

 

医療施設では一般的に不織布マスクを採用していますので、比較的感染リスクを抑制できています。

 

 

 

 

 

 

〜医療施設での院内感染防止対策〜

街中ではあまりありませんが、医療施設では「不織布マスク+フェイスシールド」が一般的かと思います。新型コロナウイルス が流行前であれば「変な格好」と捉えられるかもしれませんが、今となっては「当たり前の装備」となったと思います。

 

 

この組み合わせでいくと、新型コロナウイルス感染者からの感染リスクが0.1%未満になったという研究報告があります。

 

不織布マスクとフェイスシールドで感染率が0.1%未満になる

 

 

 

 

 

〜歯科医院では更なる感染防止対策まで〜

歯医者では、お口の中の治療なので飛沫が発生し、直接出てきます。

歯医者には、口の中で発生した飛沫を瞬時に吸い込む口腔外バキュームというものがあります。これにより飛沫そのものがほぼ拡散されないため、さらに感染リスクが抑制されます。

 

 

 

「不織布マスク+フェイスシールド」で0.1%に抑制される上にさらに、飛沫を瞬時に吸い込む口腔外バキュームもあるため、院内感染防止対策としてはこれ以上のものはないと考えます。

 

 

 

 

〜最後に〜

感染対策をどうすれば十分なのか、あるいは感染が起こる場面がどのようなときなのか、ある程度はわかってきました。ですが、治療方法は確立されているわけではありません。

 

当歯医者ではできる限りの感染防止対策を行っています。

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

フッ素入りの歯磨き粉の効果、歯磨き粉の分量、虫歯予防、口をゆすぐ水の量

2021年1月19日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

 

 

みなさんが実際に使うフッ素入り歯磨き粉ですが、その効果、歯磨き粉の分量、口をゆすぐ水の量、フッ素による虫歯予防についてどれくらいかご存知でしょうか?

 

 

 

〜フッ素の虫歯予防効果〜

ある研究では歯の根元の虫歯を67%程予防できたという報告があります。

 

 

 

 

最近の歯磨き粉にはほぼフッ素が含有されています。

フッ素という点においてはどの歯磨き粉がいいかをそこまで見なくてもいいかもしれません。

もしきになる場合はフッ素濃度が1500ppmに近いものを選択してください。市販のものでは最大濃度がちょうど1500ppmです。

 

フッ素含有の歯磨き粉による虫歯抑制効果について

 

 

 

ちなみにですが、歯科医院でのフッ素濃度は9000ppmです。

そのため、フッ素での虫歯予防は歯科医院で定期的にフッ素を塗布することが大切です。

 

 

 

 

 

 

〜歯磨き粉の分量〜

歯磨き粉の分量ですが、大人は約1㎝、子供は約0.5㎝です。

歯磨き粉の分量について

 

 

 

多ければいいというわけではありません。

一番危惧するところは、歯磨き粉が多ければよく磨いたように見えるということです。泡が多いと磨いている感覚がありますが、実際は歯ブラシで汚れがゴシゴシとれていない可能性があります。

 

 

 

 

汚れがとれていない場合だと歯磨き粉のフッ素も十分機能しません。適量で確実に歯ブラシで汚れを取ることが大切です。

 

 

 

 

 

 

 

〜口をゆすぐ水の量〜

歯磨き粉の後は水で口をゆすぎますが、できるだけ水の量は少なめが望ましいです。もちろん少なすぎると口の中が不快感になりますが、できればコップ1/3くらいの水が望ましいです。

 

 

 

 

ゆすぎすぎるとフッ素も流れでますので、十分な効果が得られません。

できる限りフッ素を口の中に留めることが大切です。

口をゆすぐ水の量について

 

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保険治療と保険外治療・自由診療の違い 〜保険治療は最低限の治療です〜

2021年1月16日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

歯科は割と昔からですが、最近では医科でも自由診療が増えてきました。

それは、保険治療は最低限の治療なので限界がある一方、保険外治療・自由診療でないと治せないものや、体への負担が少ない治療法などがあるからです。

 

 

 

 

〜歯医者での保険治療〜

日本での医療は基本的には保険適応な治療が主になります。これは健康保険と言うものがあるからです。保険治療が当たり前となっていますが、実際の保険診療は最低限の治療です。そのため

 

・虫歯ができれば削ってうめる 〈見た目は気にしない〉

・歯が痛ければ神経をとる

・神経とった後も痛ければ歯を抜く

・歯がなくなれば入れ歯にする

・入れ歯が合わなければ作りかえる

 

と言うのが保険治療です。よく「良いように治療してください」と言う希望を聞きますが、保険治療では限界があります。

 

 

 

 

 

〜どうして保険治療は限界があるのか〜

保険診療で出来る診療内容・使う事の出来る材料には制限が あります。

保険治療では全てが治ると思われがちですが、実際のところ、日本で可能な歯科治療の、ほんの一部を保険適用で行うというイメージです。

 

保険治療と保険外治療・自由診療の違い

 

歯科治療には、治療の選択肢が実はたくさんあります。

 

 

 

 

〜保険治療の実際〜

保険治療の内容は、30∼40年前からほとんど 変わっていません。さらに使える治療の材料・治療方法にかなりの制限があります。時代は大きく変わりました。高度経済成長で大きく進歩して言います。

 

にもかかわらず保険治療は最低限なので30−40年前と同じ治療です。歯医者における保険治療は人工物が多いので、耐久性がありません。昔の治療方法ではすぐダメになることも多いです。

 

 

 

 

 

〜保険外治療・自由診療の実際〜

保険外治療や自由診療は、歯医者関係者などよく知っている方は、ほぼほぼこちらを選択することが多いです。それは保険治療の限界、現実を知っているからです。

 

 

大きいな違いとしては、例としては

「保険治療であれば抜くしかないが、保険外治療であれば抜かずに治療ができる」

「虫歯治療した後も、虫歯になりにくい」

「入れ歯が割れにくい、噛みやすい」

などがあります。

 

 

もちろん、保険外と言うことで実費になることが欠点ではありますが、自分の健康のためなら、と言う考え方にもなってきます。

 

 

 

 

 

 

〜最後に〜

保険治療が駄目とは言いませんが、ときに保険外治療でないと治らないものも出てきます。

歯の寿命を大きく左右することにもなります。

費用というのがネックにもなりますが、お口の健康のために総合的に判断することが大切です。

 

 

 

 

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歯周病で糖尿病が悪化する?

2021年1月15日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

 

歯周病が悪化すると糖尿病が悪化する、歯周病治療が適切に行われ改善していくと糖尿病が改善していきます。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と知られていない事実でもあります。

なぜ関係しているのでしょうか。

 

 

 

 

 

〜歯周病の影響が血流に乗り、全身に影響する〜

歯周病は歯茎や骨など、歯を支える組織の病気です。原因としては磨き残しによる汚れ(プラーク、歯垢)により、歯茎に炎症が生じます。その結果、歯の組織が溶けていく、歯茎が痩せていく、骨が溶けていく病気です。

 

 

炎症により、歯と歯茎の間から出血や膿が出る、たまっていきます。

それら炎症により、化学物質が放出され、それが血管に流れ込み、全身へと放出されていきます。この化学物質は、体のなかで血糖値を下げるインスリンを効きにくくさせます(インスリン抵抗性と言います)。結果として、糖尿病が悪化します。

 

 

 

 

たかが歯の汚れがと思われるかもしれませんが、実へ歯の汚れ、細菌数はかなり多いのです。

中等度進んでいる歯周病の場合、歯の周りの汚れ、細菌数は表面積で掌サイズと言われています。つまり常に口の中に掌サイズの汚れや細菌がいると捉えていただいても過言ではありません。これほど多い細菌、汚れが常にあるので、体に影響が出るのも理解しやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

〜歯周病治療で血糖値が下がる〜

近年、歯周病と糖尿病は深く関連していると言われています。歯周病の治療をすることで、血糖値が改善するという研究成果も数多く報告されています。

 

歯周病治療とは、歯の汚れ、感染物質を取り除くことです。これにより、歯周病の炎症によって発生する、糖尿病悪化の化学物質を少しでも減らしていきます。

 

 

 

 

こうすることでインスリン抵抗性が改善し、血糖値も改善するということになります。

一方で残念なことに、歯周病治療を行えば必ず血糖値が改善するわけでもありません。

100%ではないですが、少しでも糖尿病が改善する見込みがあることは大きいことです。

 

 

 

 

〜最後に〜

糖尿病治療では生活習慣の見直し、薬などが主になるかもしれませんが、意外なところでお口の健康改善も大切になります。

人により状態は違いますが、かかりつけ医を見つけておくことが何かあったときに手助けになるかと思います。

 

 

 

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イソジンはコロナウイルス を不活性化する

2021年1月14日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

 

イソジン(ポピドンヨード)がコロナウイルスに対して有効であるのでは?という記事が昨年でて、売り切れになったことがありました。

 

 

様々なうがい薬が販売されていますが、中でも有効とされているのがイソジンです。

古くから使用されていますが、これがコロナウイルスにも有効だと言われています。

 

 

 

参考としては英語論文ですが、様々なうがい薬とコロナウイルスとの有効性についての記載があります。

Use of mouthwashes against COVID-19 in dentistry

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7428696/

 

 

 

当歯医者では術前にイソジンによるうがいのご協力をお願いしております。

研究的には15秒ゆすぐことが勧められています。

 

 

 

 

もちろん、イソジンで予防できるわけではありませんが、少しでもウイルス量を減らすことが大切かもしれません。コロナウイルスに対して確定的な治療法がありませんが、共存を迫られている今、できる範囲で身を守っていくことが大切です。

 

 

 

 

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高血圧と歯科治療 〜血圧が安定しないと治療ができない〜

2021年1月13日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

歯科治療は痛みや緊張が少なからずあります。

もちろん医療の進歩もあり、極力痛いがないような治療が多くなってきます。麻酔注射も昔と違い比較的痛みがないよう工夫できるようになりました。

 

 

 

ですが、歯科治療は「苦手だ」という方もいるように、大丈夫と言われてもある程度の緊張が伴います。

心臓病や高血圧などの疾患があると、その軽度の緊張や麻酔薬の影響による心臓のドキドキ感によって、時に全身の状態の悪化や偶発症につながることになります。

 

 

 

 

〜血圧が高いと治療ができない?〜

血圧と歯科治療のガイドライン、指標のようなものがあります。

血圧が160/110以上であれば延期を検討します。

血圧が180/120以上であれば歯科受診よりも内科受診が優先される状態です。

 

 

 

 

〜血圧が高いまま治療を行うとどうなる?〜

血圧が高いまま治療を行うと、例えば出血しやすい、血が止まらないなどもあれば、高血圧緊急症と言い、心不全、心筋梗塞、脳梗塞など、血流に関わる大きな問題が生じることがあります。

 

 

 

 

〜照会状をかかりつけ医師に持参していただく〜

体の状態が歯科治療に与える影響がありますので、全身疾患がある場合はそのかかりつけ医師に問い合わせることがあります。

具体的にはどのような状態か、血圧が安定しているかどうかなどです。

 

 

その為、お手紙をかき、それを患者様に持参していただくことがあります。かかりつけ医に手渡ししていただき、その返事をまた歯科医院に持って帰ってもらうことになります。

 

 

大変面倒ですが、歯科治療における安全をより一層保つために必要なものになります。

 

 

 

 

 

〜歯科医院でも血圧を測ります〜

血圧が安定していない場合は、歯科治療という緊張感がある環境では血圧が大きく変動します。

歯科治療の緊張で血圧が高くなり過ぎ、頭の血管、心臓に問題が起きてしまうと一大事です。逆に、処置に対する不安や緊張から、血圧が下がりすぎることもあります。

 

血圧が下がると血液の循環が低下するため、ときには命の危険につながることもあります。

 

 

そのため血圧が安定していない場合は歯科治療よりも内科受診を優先することになります。言い方次第では、歯科治療がしたくても体の状態から治療できないということです。

 

 

 

 

〜最後に〜

「歯が痛い」となっても、血圧が高ければ十分な治療ができなことがあります。常日頃からお体には十分お気をつけください。

 

 

 

 

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ワンタフトブラシで細かい歯の汚れを清掃しよう

2021年1月11日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

 

 

歯ブラシで磨いているつもりでも「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」「奥の奥のところ」など磨きにくいところありませんか?

通常の歯ブラシでは限界があります。

 

よく歯間ブラシなどは目にする、聞いたことがあると思いますが、今回はそれとは違う小さな歯ブラシ「ワンタフトブラシ」のご紹介です。

 

 

 

〜小さなブラシ「ワンタフトブラシ」〜

通常の歯ブラシと違い、歯ブラシの先のブラシの部分が小さいものを言います。柄の長さ自体は通常の歯ブラシと変わりませんが、先のブラシの部分は5㎜ほどと小さく、歯と歯の間を磨くくらいのサイズです。

 

 

ワンタフトブラシとは先が細く小さな歯ブラシです

 

 

 

通常の歯ブラシの長さですが先が細かいので「歯茎の境目」「歯と歯の間」の汚れを取り除くのに操作がしやすいです。

 

ワンタフトブラシは歯茎の汚れを取りやすいです

 

ワンタフトブラシは歯と歯の間の汚れを取りやすいです

 

 

 

 

 

〜ワンタフトブラシは磨き残しが多い箇所に万能〜

他に使う用途としては「子供の仕上げ磨き」「矯正装置周りの清掃」「生えかけの歯の清掃」などがあります。

 

 

 

・子供の仕上げ磨き

子供の歯の溝はかなり深いです。表面的に磨けていても、歯の溝に汚れが残っていることで虫歯になる確率が上がります。もちろん通常の子供用歯ブラシでも十分かもしれませんが、歯の形は子供の虫歯のリスクなど総合的に考える必要があります。やらないよりやる方がいいでしょう。

 

ワンタフトブラシは仕上げ磨きに良いです

 

 

 

 

 

・矯正装置周りの清掃

矯正装置が入っているお口の中では、どうしても矯正装置と歯の間にものが挟まります。挟まった食べ物などはざっくり取れるかもしれませんが、歯の表面などは磨けません。デンタルフロスなどの歯間ブラシでも限界があります。

そういった時にワンタフトブラシはその細かいところまである程度ブラシが届くので、効率的に歯磨きを行うことができます。

 

 

 

ワンタフトブラシは矯正中の清掃に良い

 

 

 

 

・生えかけの歯の清掃

幼少期の場合、次々と大人の歯が生えてきます。

生えかけの歯の場合、歯の高さが低い(歯茎に埋もれている)為、歯ブラシでは届きにくいことが多々あります。

そんな時もワンタフトブラシでは先が小さいので、ピンポイントで歯の清掃を行うことができます。

 

生えかけの大人の歯が虫歯になると、最悪です。

しっかり予防することが大切です。

ワンタフトブラシは生えかけている歯の清掃に良いです

 

 

 

 

 

〜最後に〜

必ずしもワンタフトブラシが必要とは言いませんが、磨きにくい人、磨き残しがある人には万能です。

市販で売っているところもあるかもしれませんが、詳しくは歯科医院でご購入いただくかご相談することがいいと思います。

 

 

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