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親知らずの移植 〜成功率や寿命、痛み、期間や費用について〜

2022年3月13日

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。親知らずの移植についての成功率や寿命はどれくらいか?痛みや費用はどの程度なのかなどのお話です。

 

 

【目次】

①親知らずの移植とは?
②親知らずの移植の利点や欠点は?
③親知らずの移植の成功率や寿命は?
④親知らずの移植の費用は?
⑤親知らずの移植、痛みや腫れは?
⑥親知らずの移植の治療期間は?
⑦親知らずの移植 まとめ

 

 

 

 

①親知らずの移植とは?

歯が無くなった場合は、通常「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」という治療選択肢があります。ですが、健全な親知らずがある場合は「移植」という手法があります。親知らずを抜き、その親知らずを歯が無くなったところに移すという治療です。

 

全ての親知らずにできるかというと、そうとも限りません。親知らずの形が合うかどうかや、きれいに親知らずが抜ける状態かどうかなど、場合によっては不適応な場合もあります。

 

歯がないところに親知らずを移植するという治療方法があります

 

 

 

②親知らずの移植の利点や欠点は?

親知らずの移植の利点は、何よりも「自分自身の新しい歯」というところです。本来の治療方法の場合は「入れ歯」「ブリッジ」という治療選択になります。入れ歯であれば違和感、見た目が悪い、十分に噛めないなどがあり、ブリッジであれば両隣の歯を削る必要があるため、しみる、痛いなど削ってしまった歯の寿命を大きく下げることになります。

 

一方で移植の場合は両隣の歯を傷つけることなく治療が完了し、かつ噛む力も本来の自分の歯のように使えるため最適です。欠点としては親知らずのサイズや移植する側の状態次第では不適応になることや、外科処置であること、治療期間が長くなることが挙げられます。移植したくても全身疾患などで制約があると不適応になるため、全ての人に適応するとは限りません。

 

 

親知らずの移植の利点欠点とは

 

親知らずの移植と他の治療選択について

 

 

 

③親知らずの移植の成功率や寿命は?

国内・国外問わず、親知らずの移植についての統計があります。結論から述べると7〜10年後に残っている確率は70〜90%以上と言われています。この様に幅がある理由としては、それぞれの年齢や親知らずの状態、歯がないところの状態が異なること、何よりも移植した歯が10年以上経過観察されていることがないからです。移植治療を受けた人も、予防治療として数十年と通っていれば長期的にも良いのですが、現実的には10年以上も通い続けている患者がいないという裏返しかもしれません。

 

 

4年以内で80%以上成功しているという統計もあれば、世界的な論文でエビデンスがあるものでは6年後で75-91%という統計もあります。それぞればらつきがありますが、統計上では、総合的に考えると最低でも10年ほどはもつといえるのではないでしょうか。

 

現実的には、もちろん10〜20年ともつことあります。他の歯と同様に、いかにお口のトラブルが少ないかどうか、歯周病かどうかなど、様々な要因が移植した親知らずの寿命を大きく左右していきます。

 

 

 

 

 

 

 

④親知らずの移植の費用は?

親知らずの移植は保険適応の治療です。移植にあたってレントゲン検査や、歯を抜く、固定するなど、移植に関連する治療費用もありますが、ざっくり¥5,000〜¥10,000円、場合によっては¥15,000〜¥20,000円と考えればいいでしょう。歯茎に埋まっている親知らずを移植する場合は、単純に親知らずを抜く処置でも費用が高いので、一概にいくらかかるかは断言できません。ですが、要は保険適応内の治療であるということは変わりありません。

 

一方で、親知らず以外を移植する場合は保険適応外となります。その場合は自由診療なので医院によって費用が異なります。一般的には10万前後かかることが多いと思われます。

 

歯がないところに親知らずを移植します

 

 

 

⑤親知らずの移植、痛みや腫れは?

親知らずの移植の痛みや腫れは、人によります。痛みや腫れがない人もいれば、多少なり痛みや腫れが出る方もいらっしゃいますが、基本的には痛み止めを飲めば落ち着くことが多く、腫れについても一時的なものとなります。約束しませんが辛くて寝込むようなことはありません。

 

移植した歯が噛み合わせによって強く当たる、夜間の歯ぎしりで揺さぶられるなど物理的な強い刺激が加わると症状が出ることが多いです。歯医者さんに移植した歯が強く当たらないようにしっかりと調整してもらうことが大切です。

 

 

 

 

 

⑥親知らずの移植の治療期間は?

移植自体はその日に終わりますが、その後は経過観察と移植した歯の治療をしていく必要があります。移植した歯は、神経が死んでしまいます。そのため、移植後、数週間したら根の治療(根管治療)が必要です。その後、移植した歯が歯茎にしっかりと成熟、付着するまで2ヶ月〜半年ほど起きます。この経過観察する期間は移植した場所の状態によります。最終的に大丈夫なことを確認すれば被せ物の治療を行います。

 

移植してから被せ物が入るまで、数ヶ月から半年と考える必要があります。参考までに当院では説明の上で半年とお伝えすることが多いです。

 

親知らずの移植の治療の流れについて

移植した歯の状態です 経過観察中

 

 

 

 

⑦親知らずの移植 まとめ

親知らずの移植について、成功率や寿命、腫れや痛み、利点欠点などの説明をしてきましたが、いかがでしょうか?この治療方法は保険適応内ではありますが、歯医者さんの技術によっては治療として取り扱っていないところもあります。言い換えると、治療の選択肢として提案すらされないということになります。

 

治療の選択肢を知らないというのは、このご時世悲しいことでもありますので、もし親知らずがある場合、あるいはブリッジや入れ歯などを検討されている場合は、「移植」あるいは「セカンドオピニオン」も検討してもいいかもしれません。

 

 

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」

 
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