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子供の矯正はいつからするべき?小児矯正の利点・欠点・危険な点

2022年1月13日

小児矯正、いわゆる子供の矯正はいつからするべきか、子供の歯並び大丈夫かなと気になったことはありませんか?小児矯正の利点・欠点・危険な点のほか、やっておいた方がいいのか?など、気になることをご説明していきます。

 

 

【目次】

①そもそも小児矯正とは?

②小児矯正ってどんなことをするの?

③小児矯正の利点

④小児矯正の欠点

⑤小児矯正の危険な点

⑥小児矯正はいつからするべきか?

⑦小児矯正はしておいた方がいいの?

⑧小児矯正で気をつけておくべき点は?

⑨早めに歯医者さんに相談しましょう

 

 

 

 

①そもそも小児矯正とは?

小児矯正とは、文字通り子供の時に行う矯正です。1期治療とも言います。年齢でいうと3歳から12歳ごろまでに行うものを言います。これに対し、大人の歯に生えそろってからの矯正治療を成人矯正、2期治療ということがあります。厳密に分けると難しいですが、要は【小児矯正=1期治療】【成人矯正=2期治療】と捉えていただければと思います。

 

 

 

 

②小児矯正(1期治療)ってどんなことをするの?

噛み合わせや歯並びの状態にもよりますが、一般的にはマウスピース型の矯正装置や、床装置というピンク色の入れ歯のような装置を用います。これらを用いて顎の成長など機能面を促したり、場合によっては歯を動かしたりします。成長を促し、歯が生えてくるスペースを作ることで、綺麗に歯が並ぶという考え方です。歯並びや噛み合わせの悪さは、狭い・小さい顎の対して歯が収まりきれず、乱雑に並んでしまうことで生じます。これらを改善するのが小児矯正(1期治療)です。一般的に矯正治療と聞くと、ワイヤーを歯の面に貼り付けて行うイメージですが、これは大人の歯が生えそろってから行う成人矯正であって、子供の場合は全く違うものになります。

小児矯正の装置はマウスピース型のものや、床装置というピンク色のものなどがあります

 

 

 

 

③小児矯正の利点は?

小児矯正は装置の種類や手法にもよりますが「咬合誘導」とも言います。つまり、子供は顎や筋肉などの機能面が成長段階なので、この成長を利用して咬合、しいては歯並びを良い方向に誘導しようというものです。成人になってからの矯正の場合、歯の成長はもちろんのこと、顎の成長や筋肉もほぼ完成している状態のため、矯正治療において多少なり制約がかかります。例えば「出っ歯」や「歯のガタガタ」を治すときは、歯を抜いて隙間を作り、歯を並べるという手法を取ることがあります。ですが、子供の場合は隙間がないのであれば顎や発育を促して隙間を作ろうとなるので、結果的に歯を抜かずに綺麗に並べるスペースを作れる可能性があります。小児矯正は成長を利用することで良い方向に誘導でき、結果として歯を抜かずに治療を終えることができる可能性や、小児矯正のみで歯並びがある程度揃う可能性もあります。(後述しますが、もちろん大人の歯が生え揃ってからもワイヤーをつけて矯正治療が続くこともあります)

小児矯正の利点として、将来的に抜歯をしなくても大丈夫になる可能性や、小児矯正のみで歯並びがよくあることがあります。

 

 

 

 

④小児矯正の欠点は?

小児矯正の欠点は「子供のやる気に影響される」「長期的な矯正治療になる」ということがあります。親がさせたいと思っても、子供が装置を入れてくれないと話になりません。また子供の矯正は成長を利用した誘導治療になるため、成長がある程度終わるまでは経過観察し続ける、装置を入れることになります。大人の矯正でも数年ですが、子供の場合はそれ以上かかる場合があります。

小児矯正だからというわけではないですが、しっかり歯を磨かないと虫歯になります。これは矯正をする以前に基本的なところとして虫歯予防が大切です。

小児矯正の欠点として、子供が嫌がると中断になることや、成長を見届けるために矯正期間が長期的になることがあります  小児矯正の欠点として、子供が嫌がると中断になります

 

 

 

⑤小児矯正の危険な点、トラブルは?

小児矯正の危険な点は、良いことばかりを信じないことです。治療には必ず利点と欠点があり、何よりも限界点があります。しっかりと説明を受けることが大切です。具体的なところでは「顎の成長を促して歯を綺麗に並べましょう」と良いことばかりの謳い文句だけを信じてはいけないことです。

 

ある程度成長を促すというのは間違ってはいないですが、それで歯並びをよくするには限界があります。実際に、歯並びを良くしたいということで矯正を始めた結果、歯の並びは綺麗だがすごく出っ歯に見える、噛めるところが少ないなどトラブル相談があります。

 

矯正治療においては治療の利点欠点はもちろんですが、限界点があることもしっかり説明を受けることが大切です。

 

 

 

 

⑥小児矯正はいつからするべきか?何歳からするべきか?

歯並びや噛み合わせの状態によりますが、目安として「3歳」「6〜9歳」です。3歳というのは子供の歯が完全に生えそろうので、その段階で矯正が必要かどうか判断する第一段階です。具体的には「受け口」の場合です。受け口以外は、歯並びが悪くなりそうという予想を立てることはよくありますが、実際に治療することはほとんどありません。

 

「6〜9歳」というのは子供の歯が抜け始め、大人の歯が生えてくる年齢です。この年齢あたりから小児矯正を始める準備をしていきます。実際に治療を開始するタイミングは上下の前歯が左右2本ずつ、つまり前歯4本が生えてきたときと言われています。このタイミングが大体「6〜9歳」です。年齢に幅があるのは、子供によって成長や生えてくるスピードが違うからです。

 

小児矯正を考えられている場合は「3歳」「6〜9歳」に一度歯医者を受診して状態の確認を行うことが望ましいでしょう。

小児矯正を始める年齢は3−4歳、6−9歳あたりが多いです。

 

 

 

 

⑦小児矯正はしておいた方がいいの?

最終的に矯正治療を考えられている場合は、小児矯正をしておいた方がいいです。子供の時にしかできない「成長」というものを利用できるわけですので、大人になってからの矯正ではできないことができます。ただし、子供のときにしたら大人になってからしなくても良いというわけではありません。小児矯正をしておくと大人の歯が揃ってからの矯正治療がスムーズにいきます。もちろんうまくいけば小児矯正だけで歯並びがよくなることがあります。

 

一般的には小児矯正をしてから成人矯正をした場合と、中学高校から矯正をした場合では費用は同じか、小児矯正からの方が安いこともあります。歯科医院によって費用が違うので、この点についてはHPか歯科医院で聞いておくべきでしょう。

 

もう一つの考え方として、中学生になるとワイヤー矯正になりますが、思春期に入るためワイヤーが嫌だ、矯正治療をしたくないということが起こり得ます。それで中断になるケースもあるので、そういう意味でも小学生のうちに終わらせておくという考え方もあります。

 

 

 

 

 

⑧小児矯正で注意しておくべき点は?

繰り返しますが、長期的になるため予定通りに終わらない可能性を十分理解しておくことが大切です。予定では10歳ごろに終わると言われていたのが、やはりワイヤーをつけて歯を並べましょうとなると、さらに年月がかかります。矯正治療は予測を立てた上で行われますが、実際うまく動くかは治療開始してみないとわからないこともあります。突然の引っ越しや異動、転勤などが生じると矯正治療で通院困難になることもあります。小学生の時は素直に矯正を受け入れていたにもかかわらず、思春期に入ることで矯正治療を受け入れてもらえず中断することもあります。大人の事情をはじめ、子供本人の成長に伴うトラブルも可能性があることは十分留意する必要があります。

 

 

 

⑨早めに歯医者さんに相談しましょう

小児矯正を始める時期は子供により異なります。そして子供の成長や歯並び、生えている状態はさまざまなので、早いうちに相談にいくことが大切です。成長が早い場合は周りの子供よりも矯正を行う年齢が早くなります。早期治療で効果が大きく出ることもあれば、時期を逃すと治りが悪いこともありますので、気になる場合は早めに相談にいくことが望ましいでしょう。

 

ただし「小児矯正をすれば早く歯並びが良くなるし、費用も安くすむ」という安易な考え方ではお勧めできません。あくまで中学生になってからもワイヤー矯正を行う可能性があることを念頭に置くことが大切です。

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」

 

歯ぎしりとマウスピース 原因や症状、効果、メリットデメリット

2021年12月9日

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。歯ぎしりにはマウスピースが効果的です。今日は歯ぎしりの原因や伴う症状、マウスピースの効果についてのお話です。

 

【目次】
①歯ぎしりとは?
②歯ぎしりの力ってどれくらい?
③歯ぎしりの原因は?
④歯ぎしりは良くないの?悪いもの?
⑤歯ぎしりによる症状と対応、治療について
⑥歯ぎしり対策としてのマウスピースはどんなもの?
⑦マウスピースのデメリットは?
⑧まとめ

 

 

①歯ぎしりとは?

「歯ぎしり」一度は聞いたことがあると思います。寝ている時や無意識の時に、強い力で上下の歯が擦り合わさり「ギリギリ」と音がなることです。専門用語では「ブラキシズム」とも言われます。厳密には3つのパターンがあります。上下の歯を強い力で食いしばるだけの「クレンチング」、上下の歯をすり合わせて音が鳴る「グラインディング」、上下の歯をカチカチさせる「タッピング」というものです。

 

これらは無意識下で行われるものなので、自分自身で気づくことが非常に難しいです。中にはあまりの激しさに起きてしまう方もいらっしゃいますが、稀です。自覚症状がないことが多いので、一般的には家族に指摘される、歯などの口腔内や、顎、顔面に歯ぎしりによる変化が出ることで、歯科医院で指摘されることが多いのではないでしょうか。

 

歯ぎしりには3パターンあります

 

 

 

 

②歯ぎしりの力ってどれくらい?

日常的に自分で噛む最大力は体重くらい、40〜70kgくらいと言われています。歯ぎしりの場合は100kgを超えることもあります。考えてみると、起きている時に自分自身で歯ぎしりがするほどの噛む力を入れることはほぼできないと思います。ということは日常的に最大の力を遥かに超える力がかかっていることになります。

 

 

歯ぎしりで歯が削れることがあります。歯の硬さはモース硬度という指標では「7」です。具体的なものとして、ダイヤモンドが「10」、骨が「4−5」です。コンクリートや大理石が「3−4」です。日常的にわかりやすいコンクリートや大理石を超えて、骨より硬いものが歯になります。これが簡単に削れるわけなので、音が鳴るくらい歯ぎしりをしている方は相当な力がかかっています。

 

歯の硬さは骨より硬い(モース硬度)

歯ぎしりや噛む力で歯が破折、割れることがあります

歯ぎしりや噛む力で歯が破折、割れることがあります2

 

 

 

 

 

③歯ぎしりの原因は?

ストレス、コーヒなどのカフェイン摂取、アルコール、睡眠時無呼吸症候群、不安障害、日常における食いしばり癖など、さまざまな原因が考えられていますが、確定的な原因は判明しておりません。言い換えると、歯ぎしりをしている人は上記のリスク要因が当てはまる人が多いという見解です。今後、どのようなメカニズムで生じているのか、原因は何なのかの解明が求められています。ただし、実際寝ているところを観察し、測定し、その人の生活習慣などを追うというのは現実的に難しいので、原因追求があまりされていないというのも事実あります。

 

歯ぎしりの原因はアルコールやタバコ、カフェイン、ストレスなど多々考えられています

 

 

 

 

④歯ぎしりは良くないの?悪いもの?

歯ぎしりはほとんどの人が多少なりしていると考えられています。歯ぎしりは無意識下において、溜まっているストレスを緩和するための生体防御反応という考え方や、歯ぎしりを行うことで気道確保や唾液分泌促進を促すという生理的な現象という考え方など、ポジティブな現象として捉えられています。ただし、その歯ぎしりの度合いが激しいと身体に影響が及ぼすということで、人によっては害が出るというものです。

 

 

 

 

 

⑤歯ぎしりによる症状と対応、治療について

歯ぎしりが常習化することで、一般的には「歯」「歯茎」「顎の骨」「顎の関節」などに症状が現れます。さらにその影響で肩こりなど全身への影響も現れることがあります。もちろん肩こりなどは歯ぎしり以外にも仕事や私生活の体の使い方も影響するので一概に歯ぎしりが原因とはいえませんが、数ある多くの原因因子の1つに歯ぎしりがあるというところです。そのため、歯ぎしりが直接的な原因であるという科学的証拠は今なお断定できていません。

 

 

1「歯」の症状

歯が少しずつ擦り減ってきます。そうすると歯が短くなってくるため、見た目の問題がでてくることがあります。また歯が擦り減らずに歯と歯茎の境目付近が削れる、凹んでくることがあり、そこが「冷たい水がしみる」ということもあります。

 

 

「歯が擦り減っている場合」

治療方法はすり減った分だけ歯を作ることになりますが、非常に難しい問題です。正直なところ、生理的な現象として治せないという判断をすることが多いです。具体的な理由としては、歯がすり減った場所に被せ物や詰め物で歯を作ったとしても、歯ぎしりによりすぐ取れる、外れるからです。またすり減っている歯の数が多ければ多いほど、1箇所だけ擦り減った場所を回復すると、その1箇所しか噛めなくなる、当たらなくなることが多いので全体的に擦り減った場所を回復させる必要があります。

全体的にすり減っている状態から本来の歯の形に回復させたいと希望がある場合は全体的な噛み合わせを回復させるという大掛かりな治療になることが多く、保険治療では限界があり自費治療になることが多いです。

 

歯ぎしりで歯がすり減っています

 

歯ぎしりで歯がすり減って茶色の部分が見えてきます

 

 

「歯の根元あたりが凹んでいる、くびれている場合」

この時は「経過観察」「しみる場合はシミどめを塗る」「凹みを埋める」「歯茎、歯肉の移植」という方法を取ります。見た目が気になるかどうかがポイントになります。凹みを埋める場合はプラスチック(コンポジットレジン)を埋めることが多いです。「歯茎、歯肉の移植」というのは自分自身の歯茎を移植するというもので、ある種の自己再生治療となります。「シミどめを塗る」ことは、CMなどでもあるような知覚過敏という症状に対する治療方法です。歯磨き粉でも知覚過敏用のものが販売しているので、これを購入するというのも1つの方法です。

 

歯ぎしりで歯と歯茎がくびれてきます1

歯ぎしりで歯と歯茎がくびれてきます2

 

 

 

2「歯茎」の症状

歯が歯ぎしりや食いしばりなどで強い力で揺さぶられることで、歯を支える歯槽骨が失われ、歯がぐらぐらすることがあります。指で歯を触ると動く場合は問題があるため歯医者で状態を確認することが大切です。一方でカチッと噛んだ状態でぎりぎり上下の顎を動かした時に歯が揺れうごいた場合は要注意です。歯ぎしりが激しい可能性があります。また歯がぐらつかなくても、歯茎が下がることがあります。これも歯が強く揺さぶられているサインの1つです。

 

歯茎が下がってしまうと、回復させるには「歯茎の移植」という手法がとられることが多いです。外科治療になることや保険外治療になることもありますので、どこまで気にされるかなど患者により治療を希望される、されないが別れるところです。

 

歯ぎしりで歯茎が下げることがあります1

歯ぎしりで歯茎が下げることがあります2

 

 

 

3「顎の骨」の症状

症状というより「変化」です。上顎や下顎の骨がボコっと膨らんできます。具体的な場所として歯の根元あたりと、下顎では内側の舌で触れる範囲、上顎では鼻の下に当たるところです。これは痛みなどはないですが、骨がボコっと出るので、場所によっては鬱陶しさや発音のしにくさ、歯ブラシのしにくさが出てきます。ですが少しずつ骨が出てくるので、自然と舌なども慣れていくことから、そこまで困る人はさほどいないというのも実情です。入れ歯を使っている人にとっては弁慶のスネどころのように当たると痛いので困ることがあります。また、上顎がボコっと出ると、発音のしにくさのほか、食事で当たって痛いなどもあります。

歯ぎしりで骨隆起という骨が出てきます1

歯ぎしりで骨隆起という骨が出てきます2

歯ぎしりで骨隆起という骨が出てきます3

 

 

 

4「顎の関節」の症状

歯ぎしりの強さが顎の関節に影響を及ぼすことがあります。「顎関節症」とも言います。「顎がだるい」「顎が痛い」「口が開けにくい」などの症状が現れます。治療方法は「マウスピース作製、顎への負担を和らげる」「マッサージ」「内服薬で痛み軽減」などがあります。

考え方としては、①マウスピースで歯ぎしりなどで生じる過度の力が関節に直接作用しないように緩衝させる ②関節に生じた炎症に対してマッサージや内服で落ち着かせる というものです。

 

 

 

 

 

⑥歯ぎしり対策としてのマウスピースはどんなもの?

前述ではそれぞれに生じる症状についてお話ししましたが、根本的には歯ぎしりという「過度の力」が与える影響です。それを少しでも緩和するのがマウスピースです。歯科医院によって色々あるかもしれませんが、大きく3種類あります。簡単にいうと「柔らかいタイプ」「硬いタイプ」「硬さと分厚さがあるタイプ」です。全てにおいて、上顎につけるのが一般的です。

 

1柔らかいタイプ

装着した時の歯への絞めつけ感覚が一番弱いため、違和感が比較的に少ないです。その代わりに、材質がやらかいため、歯ぎしりが激しい場合はすぐ穴が空いてしまします。補修ができないので、穴が空いたら作り替えとなります。

マウスピースの柔らかいタイプです。

マウスピースの柔らかいタイプです2

 

 

2硬いタイプ

装着した時の歯への締めつけ感覚が多少あります。ですが、きついと感じる場合は調整することでゆるくできます。調整できてゆるくなるという点においては柔らかいタイプとそう変わらないかもしれません。唯一違う点は、硬さがあるので歯ぎしりが激しくても比較的穴が開きにくいことです。もちろん最終的には穴が開くことがありますが、柔らかいものと比較すると耐久性があります。さらに、穴が空いても補修が効きことがメリットにあります。ただし、補修できるといえどもツギハギ感が出てしまうため、見た目が悪くなることや、補修部位の境目が変色、着色、雑菌がわきやすいなどそれなりの欠点があります。

マウスピースの硬いタイプ。下敷きくらいの硬さです

 

 

歯ぎしりでマウスピースが削れています1

歯ぎしりでマウスピースが削れています2

 

歯ぎしりで削れたマウスピースを修理しています2

歯ぎしりで削れたマウスピースを修理しています1

 

 

 

 

3硬くて分厚いタイプ

これは装着した時の違和感が一番強いものになります。専門用語では「スタビライゼーションタイプ」とも言います。これはカチカチ噛むと全体が当たりますが、歯ぎしりで歯をギリギリさせると奥歯が浮くように噛み合わせを調整されています。一般的に歯ぎしりでの横揺れは糸切り歯は強いので受け止められますが、それ以外の歯は歯ぎしりの横揺れに非常に弱いです。そのため、このタイプが一番歯を守るためには一番良いものとなります。もちろん歯ぎしりの状態や元々の噛み合わせによっては不向きなこともありますので歯医者さんでの判断になります。

 

このタイプの欠点は、分厚さがある違和感や装着感が強いことです。また、分厚いマウスピースによって唇が押し出され、口が閉じにくいことです。夜間これをつけて寝ると、歯ぎしりにとっては良いですが、口がぽかんと開いた状態で寝ることになるので喉が乾燥し、体調を崩しやすくなります。口止めテープなどで対策はできますが、そこまでしないといけないのかという煩わしさがあります。年齢が上がると喉の乾燥による免疫力低下は、1日だけならまだしも、期間が長くなるとボディーブローのように気付ければ風邪を引き長期化してしまうため避けたいところです。ですが、今回のように「歯ぎしりにより生じる影響、症状を防ぐ」という点においてはこのタイプが一番効果的です。

あまりに激しいと、経年的に削れていき、奥歯も干渉しはじめ、マウスピースが全体的に削れていきます。その時は作り替えか修理となります。

 

 

マウスピースの分厚いタイプ1

マウスピース分厚めのタイプ スタビライゼーションスプリント カチカチかむと全体的にあたります

歯ぎしりをすると、奥歯が浮くように噛み合わせが調整されているタイプです

歯ぎしりをすると、奥歯が浮くように噛み合わせが調整されているタイプです。奥歯は横揺れに弱いので、マウスピースで歯ぎしりから守ります。

歯ぎしりが激しいとマウスピースが削れていきます

⑦マウスピースのデメリットは?

前述したような「違和感」「口が閉じにくい、喉の乾燥による免疫力低下(人によります)」などもありますが、しっかり歯を磨いてマウスピースをつけないと虫歯になります。通常は唾液の力である程度虫歯菌を落ち着かせることができますが、マウスピースをつけていると唾液が歯に流れないので本来の虫歯菌への防御力が低下します。また、種類にもよりますが、長期間マウスピースをつけていると噛み合わせが変わるという検証報告もあります。ただし、必ず噛み合わせが変わるというわけではありません。実際、マウスピース矯正では数年間マウスピースを装着することになりますが、顎の関節への影響や噛み合わせの変化はさほど起きません。絶対ではありませんが、多くの問題があればマウスピース矯正は実用化されていません。マウスピースをつけることで噛み合わせの変化が少なからず報告されていますが、むしろマウスピースによって顎関節への負担や身体的な影響への改善など、有効性があるという報告が圧倒的に多いです。総合的に考えると、症状によってはマウスピースを試すことで見込まれる恩恵が多いと考えます。

 

 

 

 

⑧まとめ

歯ぎしりは口の中のみならず、顎関節など口腔顔面として症状が出ることがあります。歯ぎしりの強さや頻度は人によりけりであり、症状がでない人もいます。周りの人で歯ぎしりしている方がいても、同じ症状が出ているとは限りません。さらに、歯ぎしりが原因で症状が出ているであろう見解が世界基準ですが、直接的かつ科学的な証拠までは至っておりません。ですが、歯ぎしりを指摘されたり、あるいは上記の症状が当てはまるのであれば、一度歯科医院で相談するのも1つではないでしょうか。

 

 

 

 

洗口液(マウスウォッシュ)のおすすめは?使うべき?

2021年10月23日

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。今回は洗口液(マウスウォッシュ)についてのお話です。

 

 

【目次】
①洗口液(マウスウォッシュ)とは?
②洗口液(マウスウォッシュ)の使い方
③洗口液(マウスウォッシュ)のポイント
④洗口液(マウスウォッシュ)の効果的な使い方
⑤洗口液(マウスウォッシュ)のアルコール含有か、含有しないものか
⑥洗口液(マウスウォッシュ)の注意点
⑦洗口液(マウスウォッシュ)のまとめ

 

 

 

①洗口液(マウスウォッシュ)とは?

洗口液(マウスウォッシュ)とは、お口の中を綺麗さっぱりし、口臭を防いだりするものです。口臭を防ぐなどを目的とする物もあれば、歯周病や虫歯対策などを目的とするものもあります。基本的には治すということでなく、予防という概念になります。

 

洗口液(マウスウォッシュ)の効果について

 

 

 

 

 

②洗口液(マウスウォッシュ)の使い方

製品にもよりますが、一般的にはキャップに入る分(10〜30ml)を口に含み、グチュグチュと口をゆすぎ、吐き出して終割りです。その後に水でゆすぐというのはありません。使うタイミングは【朝・昼・夜の食事後の歯磨きの後、起床後、就寝前】など細菌が増えるタイミングで行うのが良いでしょう。

 

洗口液(マウスウォッシュ)は1回10〜30mlで濯ぎましょう

 

 

 

 

 

 

③洗口液(マウスウォッシュ)のポイント

1. 口の中に全体行き渡るようにゆすぐ

洗口液(マウスウォッシュ)は歯磨きなどでは行き届かないようなとこまで、液体がゆえに行き渡らせることができます。口を空気で膨らますように、全体に行き渡るようにゆすぎましょう。

 

 

 

2. 洗口液(マウスウォッシュ)の後は、水でゆすがない

製品によるところがありますが、基本的には水でゆすがないことをお勧めします。中には水でゆすいでも大丈夫なものもあるかもしれませんが、フッ素入りなど虫歯予防のものなどは口の中に予防成分が留まることでより効果的になるものがあります。気持ち悪いということで水でゆすぐのは仕方がないかもしれませんが、できる限りは洗口液(マウスウォッシュ)を使用後はそのままが良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

④洗口液(マウスウォッシュ)の効果的な使い方

1. 就寝前に洗口液(マウスウォッシュ)を使う

口の中の細菌は就寝中に増殖します。これは唾液の量が減ることにより、口の中が洗い流されないことが原因です。言い換えると日頃は唾液や飲み水で洗い流されるので、ある程度は細菌の増殖を抑えられているということになります。寝る前に口の中の細菌をリセットすることで、増殖力を抑えます。

 

 

 

2. 起床後に洗口液(マウスウォッシュ)を使う

前述しましたが、起床後の口の中は、就寝中に増殖した細菌で満たされています。事実上、一番汚い状態です。起床後に歯磨きを行うことが一番ですが、時間がない時は洗口液(マウスウォッシュ)で口をゆすぐのも効果的です。

 

洗口液(マウスウォッシュ)は就寝前、起床後、毎食後など、細菌が増える時に行うと効果的です

3. 外出先、仕事先で洗口液(マウスウォッシュ)を使う

外出先や仕事先では中々歯ブラシをする時間がないこともあります。歯ブラシをしないと汚れが溜まり続けるため虫歯や歯周炎、口臭の原因になります。汚れがついたままの洗口液(マウスウォッシュ)は効果が弱いですが、しないよりは良いかと思います。もちろん、人とあうことがあれば、歯ブラシをして口臭予防として用いるのが良いでしょう。

 

洗口液(マウスウォッシュ)は歯磨きができないような外出先や出張先で行うのも良いでしょう

 

 

4. 妊娠中や震災などで水が使えない時に洗口液(マウスウォッシュ)を使う

妊娠中につわりで歯が磨けない、歯ブラシを入れると気持ちが悪い、震災などで水が使えないなど、歯ブラシができない事情が起こることがあります。口を磨かないと不衛生になり免疫力低下にもつながります。そういう時に洗口液(マウスウォッシュ)を行いましょう。実際に震災があったときは洗口液(マウスウォッシュ)が配布されることもあります(地域や自治体によります)。

 

洗口液(マウスウォッシュ)は妊娠中や震災などで歯磨きが出来ない時に代わりに行うのも衛生面を保つために良いでしょう

 

 

 

 

 

 

⑤洗口液(マウスウォッシュ)の目的別の種類

【①口臭予防 ②虫歯予防 ③歯周病予防 ④ホワイトニング目的】と大きく4つに分かれます。

1. 口臭予防の洗口液

口臭を抑えるには、口臭の原因となる細菌を目的とした洗口液(マウスウォッシュ)を選びましょう。具体的には細菌を殺菌する「クロルヘキシジン」や「CPC」が含まれているもの、あるいは、口臭の原因物質を抑制する「二酸化塩素」「塩化亜鉛」が含まれている物になります。さまざまなメーカーの物がありますが、口臭予防を得意とするところの1つに「ブレスラボ」があります。

【口臭予防を目的とする成分】「クロルヘキシジン」「CPC」「二酸化塩素」「塩化亜鉛」

 

 

 

 

2. 虫歯予防の洗口液

虫歯予防には「汚れを落とす」「歯を溶かす酸を中和する」というのが目的となります。具体的には、「デキストラナーゼ」は酵素の力で歯垢(プラーク)を除去します。ガムなどで有名な「キシリトール」は虫歯の原因菌を抑制し、かつ食事で酸性に傾むき歯が溶けるところを中和する働きがあります。メーカーとしてはライオン「クリニカ」などがあります。

 

【虫歯予防を目的とする成分】「デキストラナーゼ」「キシリトール」

 

 

 

 

3. 歯周病予防の洗口液

虫歯予防と重なりますが、細菌を殺菌する成分として「クロルヘキシジン」「CPC」などがあります。歯周病対策としては「IPMP(イソプロピルメチルフェノール)」などが有名です。歯周病予防としての洗口液は種類は多くありません。どちらかというと「デンタルリンス」という「液体ハミガキ」として販売していることが多いです。マウスウォッシュのメーカーとしては「コンクール」というシリーズが有名です。

【歯周病予防を目的とする成分】「IPMP(イソプロピルメチルフェノール)」など

 

 

4. ホワイトニング目的の洗口液

ホワイトニングとしては着色除去を目的とします。汚れを浮き上がらせる「重曹(炭酸水素Na)」や、汚れそのものが付着するのを防ぐ「ポリリン酸ナトリウム」が成分としてあります。

ホワイトニングに関してはさほど種類は多くありませんが、それでも少なくはないかなというところです。薬局で探すと最低でも何種類かはありますので、その中から選ぶことになります。各メーカーから独自の成分や手法があり、甲乙がつけがたいというのうが個人的な見解なので、よく使うメーカーであったり、直感や値段で決められるのが良いかと思います。

【ホワイトニング目的の成分】「重曹(炭酸水素ナトリウム)」「ポリリン酸ナトリウム」

 

洗口液(マウスウォッシュ)は口臭、虫歯歯周病、ホワイトニングと目的に合わせて選択しましょう

 

 

 

⑤洗口液(マウスウォッシュ)のアルコール含有か、含有しないものか

アルコールがあるかどうかは【①爽快感などの刺激 ②殺菌 ③口臭】がポイントとなります。歯周病や口臭関連はアルコール含有が多いと思います。ただし、アルコール含有は口への刺激も強くなりがちなので、初めての人は分量の少ないものを購入し、合う合わないを確かめることをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

⑥洗口液(マウスウォッシュ)の注意点

1. 歯磨きの代わりではない

成分や謳い文句で歯周病、虫歯予防なると思われがちですが、しっかり歯を磨いているというのが前提です。汚れが取れていないと洗口液(マウスウォッシュ)の効果が発揮されません。歯と歯の間に食べ物が詰まったままの状態では、洗口液(マウスウォッシュ)を使用しても意味がありません。しっかりと歯を磨きましょう。

 

 

 

2. 虫歯や歯周病がかなり進んでいる場合は治療してから

進行が浅い虫歯や歯周病であれば問題ありませんが、ある程度進んでいる場合は治療を優先し、洗口液(マウスウォッシュ)を使用する場合は主治医と相談しましょう。洗口液(マウスウォッシュ)の刺激により痛みなど症状が出ることがあります。

 

 

 

3. 洗口液(マウスウォッシュ)のやりすぎは避けましょう

何度もやればいいという問題ではありません。何度も何度も行うと、口の中にいる常在菌という、関係のない菌まで影響が及ぶことがあります。使用頻度としては【朝・昼・夕飯後の歯磨きの後、就寝前、起床後】といったように、細菌が増殖するタイミングで行いましょう。

 

 

 

 

4. 洗口液(マウスウォッシュ)のあとの、水でゆすぐのも極力避けましょう

アルコール含有であったり、味の問題などで水で洗い流したいと思うことがあるのではないでしょうか。ですが、洗い流すとせっかくの成分がなくなってしまい、効果を十分発揮しません。できる限り水でゆすぐのは避けましょう。

 

 

 

 

 

 

 

⑦洗口液(マウスウォッシュ)のまとめ

さまざまなものがありますが、目的としては【予防】となります。歯垢、汚れが歯ブラシで除去できているというのが大前提です。あくまでも歯磨きが基本であることを忘れないでください。

人にオススメされたものが自分にあうとは限りません。お口の環境や細菌の種類、数は違います。さまざまなタイプが各メーカーから販売されていますので、成分やタイプを決めた上で、どれが自分に合うのかは試していく必要があります。

 

・歯をしっかり磨きましょう

・汚れが取れている状態でこそ、効果を発揮する

 

初期虫歯の治し方 〜黒い点・筋の進行度・治療について〜

2021年9月29日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

口の中を見てみると「歯が黒い」「虫歯かな」と思ったことありませんか?ただの着色のこともあれば本当に虫歯になっていることもあります。今日はその中でも初期虫歯についてのお話です。

 

①そもそも初期虫歯とは?
②むし歯治療が必要か?判断基準は?
③歯の溝の着色?むし歯?黒い点・筋の進行度は?
④初発の虫歯・エナメル質う蝕(虫歯)とは?
⑤治療した方がいい黒い点、むし歯は?
⑥黒い点、黒い筋のむし歯の治療方法は?
⑦まとめ 黒い点、黒い筋のむし歯を見つけたら?自然には治らない?

 

 

 

 

①そもそも初期虫歯とは?

歯科医院によって言い方などさまざまかもしれませんが、一般的には歯が白くなっており、表面が荒れている状態です。穴が開く前の状態とも言えます。この段階では努力次第では改善することができます。ただし、穴が空いてしまうと治癒しないので、この状態になれば予防に徹することが大切です。

歯の表面が白くなっていることありませんか?

 

 

 

この段階でできる予防方法は『フッ素塗布』になります。歯磨き粉でもフッ素濃度の高いものを使用してきましょう。フッ素の効果は以下の3点あります。

 

①虫歯菌が出す酸を抑制する

 虫歯菌は、歯の汚れ(歯垢、プラーク)を元に繁殖し、歯を溶かす酸を作り出します。フッ素は、その菌の働きを弱めるので、結果、酸の量を抑えることができます。

 

②歯がとけたところを復活させる(再石灰化)
 虫歯菌の酸によって歯が溶けます。厳密には、歯を作っている成分のカルシウムやリンが溶け出ていきます。フッ素には、その溶け出たものに作用し、再石灰化を促進させます。

 

③歯を強化する
 歯の表面にフッ素が作用し、酸に溶けにくい状態になっていきます。

 

 

 特に子供の歯や生えたての歯は軟らかいので、虫歯になりやすいです。そのためフッ素が入っている歯磨き粉を使い、歯科医院でもフッ素を塗ってもらうことで虫歯予防に徹しましょう。

 

 

 

②むし歯治療が必要か?判断基準は?

黒い点・筋は「エナメル質う蝕」と言うものです。これも初期虫歯とも言うことがあります。ただし、歯の溝にある着色のこともあります。双方ともに「問題ないとみなして無処置」「削って詰める」と言う選択肢があり、これは患者様とのご希望と相談になります。ただし、同じ黒い点や筋でも、内側深くまで進行している「大きなむし歯(象牙質う蝕)」もありますので、注意が必要です。

 

初期むし歯、黒い点、黒い筋、がありますが、状態が違うため治療の判断基準が変わります

 

 

虫歯治療のガイドラインにもありますが、治療を行うかどうかの指標が【①症状があるか ②見た目が気になるか ③実質的にかけているか、穴があるか ④虫歯になりやすいか】などがあります。他にも【⑤レントゲンでの確認】がありますが、これは歯科医院で診察を受けないとわからないので、自分で判断するには最初の4項目になるのではないでしょうか。

 

むし歯かどうか、治療が必要かの判断基準について

 

 

 

③歯の溝の着色?むし歯?黒い点・筋の進行度は?

黒い点や筋のむし歯は、単なる着色のときや治療しなくてもいいような初期段階の虫歯もありますが、ときに内側に大きく進行していることもあります。例えば、この写真の①の場合は歯の溝に着色が沈着している状態です。これは気になれば治療ですが、無処置で経過観察しても大丈夫な状態です。

 

初期虫歯、黒い点は虫歯かと気になるかもしれませんが、歯の溝に着色がある状態です

 

 

 

④初発の虫歯・エナメル質う蝕(虫歯)とは?

着色だけのこともありますが、少しだけ進んでいる、小さな虫歯のこともあります。それが「エナメル質う蝕」というものです。初発の虫歯、初期虫歯ともいうこともあります。先述した白い状態と言い方が重なりますが、歯科医院によっては初期虫歯という説明を受けることもあるかと思います。

 

③は①に比べると濃い黒さです。これはエナメル質う蝕という初発の虫歯です。治療か無処置か、相談の上決定となります。

 

この段階に来ると、総合的な判断で治療となります。例えば10代でこの状態では進行が早い、虫歯のリスクが高いと判断することがありますが、50,60代でこの状態は大丈夫と判断することがあります。これは、虫歯のリスク判断と歯科医師や患者のご希望など総合的な判断のもとになります。

 

黒い点は初期の虫歯で、歯の外側に限局した初期虫歯です。   初期虫歯の黒い点は、見た目が気になるか、虫歯になりやすい人か、症状があるかなどで判断していきます

 

 

 

⑤治療した方がいい黒い点、むし歯は?

歯の外側の層(エナメル質)を超えて、内側の層(象牙質)に入ったむし歯が治療対象になります。残念ながら、これは自分自身で目で見て確認、判断は難しいかもしれません。歯をよく見たときに見た目の黒さも大切ですが、内側に入り込んでいるような黒さが1つの判断材料になります。

 

詰め物の周囲が汚れて黒くなっています  歯の内側が黒く見えており、歯の間から虫歯ができています

 

外側の層を超えて内側の層(象牙質)に達したむし歯は治療が必要になります

 

 

⑥黒い点、黒い筋のむし歯の治療方法は?

治療に関しては【①むし歯を除去 ②詰め物をする】となります。除去して樹脂を詰めることもあれば、歯型をとり、銀歯やセラミックスを入れるということもあります。これは虫歯の大きさや歯科医院によって変わってくることがあります。

 

 

虫歯を除去している途中の状態です    治療が終わった状態です。詰め物をしました

治療前・治療後です。両隣の黒い点が気になるかもしれませんが、治療するか経過観察していくかは患者様と相談となります

 

 

⑦まとめ 黒い点、黒い筋のむし歯を見つけたら?自然には治らない?

歯の表面が白濁状態であれば自然治癒の可能性があります。ですが、黒くなってしまったら自然治癒はできません。初期の段階であれば歯磨きなどで進行を食い止めることは可能ですが、内側の層(象牙質)に入り込むと削っての治療が必要になります。症状がなくても中で大きく拡がっている虫歯もありますので、自己判断ではなく歯科医院でレントゲン撮影を行い、状態を調べることが大切です。

 

黒い点の虫歯は自然に治るのか

 

 

今回のお話はあくまで1例です。繰り返しますが、黒い点を見つけたら、症状がなくても歯科医院で確認を行うことをお勧めします。詰め物がある方は、もしかすると内側で虫歯ができているかもしれません。

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

口コミで話題 “Airdog” ウイルス除去の空気清浄機(コロナ対策)を導入しました

2021年8月9日

口コミで話題の空気清浄機 Airdog 。ウイルス除去ができてコロナ対策にもなります。音も静かですし、取扱も通常と違いフィルター交換不要です。当院としては好評です。医院や家庭でご検討されている方もいらっしゃるかと思いますので、ご紹介です。

 

Airdog 空気清浄機

 

 

 

①Airdog  〜PM2.5・ウイルス除去〜

Airdogは医療機関でも多く採用されていますが、その理由の1つはウイルス除去にあります。HPにもありますが、ウイルスの1/10の粒子まで取り除きます。99.8%以上除去すると言われてます。このご時世、新型コロナウイルスも変異株で感染力が増大していると言われています。空気中に浮遊しているウイルスも気になる方もいらっしゃると思いますが、このAirdogにより少しでも不安を取り除けるのではと思います。

 

Airdog ウイルスを99.8%除去

Airdog ウイルス除去 

(「Airdog」ホームページより)

②Airdog  〜清浄能力の高さ〜

当院のAirdogは患者様の通り道になる待合室の通路に設置しております。サイズは販売されているもの中では一番小さいコンパクトサイズ「X3s」ですが「31畳分/30分」の清浄能力があります。

当院の待合室や通路は合計しても30畳もないため、十分なキャパシティーです。

 

Airdog 清浄能力

(「Airdog」ホームページより)

 

 

 

 

③Airdog  〜音の静かさ〜

医療現場においては音はあまり意識しないところですが、静かです。音の大きさは22〜50db [デシベル]です。日常生活において「うるさい」と感じるのは60-70dbです。掃除機などが該当します。通常の会話などは40-50dbです。静かに感じるのは20-30dbと言われており、ささやき声程度です。

一般的な空気清浄機も20-50dbくらいなので、そういう意味では特別静かというわけではないのです。高性能なものはよくプロペラなどがまわる分だけうるささが出るイメージですが、それはありません。

 

当院は待合室においており、音楽も流れているため空気清浄機の音などは全く気にならないです。

 

 

 

 

④Airdog  〜フィルター交換不要〜

Airdogはフィルター交換が不要です。一般的な空気清浄機はフィルター掃除や交換が必要になりますが、それが省けるためランニングコストが抑えられます。ただし、2−3ヶ月に一度は掃除をしないといけませんので、それをどう捉えるかにもなります。

 

 

 

⑤Airdog  〜デザインはスタイリッシュ〜

家庭用の空気清浄機は誰が見ても空気清浄機ですが、Airdogはさすが世界のシリコンバレーです。スタイリッシュです。

 

Airdog

 

⑥Airdogを購入するにあたって

目的によりますが、ウイルス除去にあるかと思います。一般家庭用の空気清浄機は花粉などは取り除けますが、ウイルスはできないものが大多数です。

 

医療現場で多く採用されているAirdogは、医院としてはコロナ対策になり快適です。一般家庭として使うのであれば、小さいサイズで31畳からなので、どの部屋に使っても事足りると思います。新型コロナウイルスも変異株も拡がりつつあり、家庭内感染が主な感染経路になりつつあるため、Airdogはウイルス除去としてリスク軽減になるという考えもあります。

 

唯一の欠点は「価格が高い」ことです。市販のものではDAIKINなどの製品がありますが、やはり空気清浄機としては価格が上がります。ウイルス除去を考えると仕方ないかなと受け入れるところです。

 

 

結論、「空気清浄機+ウイルス除去」を考えるなら候補として良いと思います。あとは目的と価値観ではないでしょうか。

 

 

 

 

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」

虫歯の再発率や期間は?再発防止のためにできること

2021年7月15日

津市久居の歯医者「ナカニシ歯科医院」です。

 

虫歯治療が終わって一安心していませんか?しっかりと手入れをしていれば新しい虫歯はできにくいかもしれませんが、一度治療したとこの虫歯は再発する傾向が高いです。

 

 

【目次】
①虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜防御力が高いエナメル質の喪失〜
②虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物被せ物の劣化〜
③虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物被せ物は汚れがつきやすい〜
④虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物被せ物と歯との境目、段差〜
⑤虫歯の再発率は?
⑥虫歯の再発防止のためにできること 歯磨き習慣
⑦虫歯の再発防止のためにできること 歯科医院での専門的なクリーニング
⑧虫歯の再発防止のためにできること 食生活
⑨まとめ

 

 

 

①虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜防御力が高いエナメル質の喪失〜

どうして再発しやすいのかというと、それは歯の一番強いところが失われれいるからです。歯は「エナメル質、象牙質、歯の神経」の3構造に分かれており、一番上の表層エナメル質が一番硬いです。実は骨の2倍くらい硬いです。

 

虫歯治療をする時は、その一番硬い層エナメル質が壊れ、次の柔らかい層の象牙質に虫歯が進行している時が多いです。そのため、治療で詰め物をしたとしても、その詰め物がダメになるとすぐに虫歯が柔らかい層である象牙質に侵入していきます。いうならば、虫歯になりやすい象牙質が剥き出し状態というわけです。本来ならば一番硬い層のエナメル質がある程度守りますが、一度治療しているとそれが失われてるということが何よりも虫歯になりやすくなります。

 

 

 

②虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物・被せ物が劣化してくる〜

詰め物や被せ物をすると、その時は治っているように見えます。ですが、あくまで人工物なので経年劣化していきます。個人差ありますが、温かいもの、冷たいもの、噛む力などにより劣化のスピードが違います。詰め物自体の大きさも影響します。つまり、治療をした後も定期的に詰め物と歯の隙間が大丈夫かどうか、レントゲンで虫歯になっていないかなどを確認する必要があります。

 

 

 

③虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物・被せ物は汚れがつきやすい〜

保険治療で行われる治療は、主に金属とプラスチックが使用されます。実は金属とプラスチックは歯の汚れ(歯垢、プラーク)がこびりつきやすい特徴があります。通常の歯よりもこびりつきやすいため、今まで以上に歯磨き粉を念入りに丁寧に行わないと、さらに虫歯になっていきます。

 

 

 

 

④虫歯治療したところが再発しやすい理由 〜詰め物・被せ物と歯との境目、段差〜

治療をしたら詰め物と被せ、どちらかが入ります。そこにはどうしても歯との境界が生まれます。材質にもよりますが、どうしてもこの境界が段差になることがあります。段差になるということはそこに汚れがたまりやすくなります。そのため、その溜まった汚れが虫歯を引き起こすことになります。治療の質や保険内・保険外治療で段差の有無大きく変わります。

 

 

 

 

⑤虫歯の再発率は?

日本の虫歯治療のガイドラインにも掲載されていますが、10年後の再発率は以下のようになっております。

プラスチックの詰め物:40%

金属の被せ物:44%

金属のブリッジ:68%

となっております。言い換えると、10年後に正常な状態で残っているものはそれぞれ60%、56%、32%となります。詰め物や被せ物の劣化は避けられないため、できることは定期的に歯科医院でクリーニングを受けること、毎日の歯磨きをより丁寧に、念入りに行うことが大切です。もちろん統計上なので、実際のところは20年大丈夫な人もいれば、5年未満で問題が生じる人もいらっしゃいます。あくまでその歯の状態や清掃状態で決まります。詰め物や被せ物の虫歯に関しては定期的に歯科医院で確認していく他はないと考えます。

 

 

 

 

⑥虫歯の再発防止のためにできること 歯磨き習慣

虫歯になった原因を改善しないと、必ず再発します。具体的には、虫歯になった頃の食生活や歯磨き習慣を改善する必要があります。虫歯の原因の大部分は歯の清掃不良です。もちろん虫歯の原因は汚れ以外にもありますが、大部分はこの歯磨きで改善されるといっても過言ではありません。

 

以下がポイントになります。

・歯ブラシの交換時期 1−2ヶ月に交換

・歯間ブラシなど、補助的なブラシを使用する

 

 

歯ブラシは1〜2ヶ月で交換しないと毛先が拡がり、歯垢の除去率が半減します。せっかく歯磨きをするのであれば新しい歯ブラシを使用してしっかり汚れを取りましょう。また、虫歯は歯と歯の間から発生することが多いです。つまり、歯と歯の間に汚れが溜まっているから虫歯になることになります。歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを確実に落とすことで虫歯予防につながります。

 

 

 

 

⑦虫歯の再発防止のためにできること 歯科医院での専門的なクリーニング

日頃の歯ブラシが大切ですが、どうしても磨きにくいところが出てきます。完璧に磨けているつもりでも、磨けていない、あるいは磨きにくい箇所が少なからず出てきます。具体的には奥歯の奥のところであったり、歯並びが悪いところなどです。

歯科医院では専用の器具を使用して細かいところの汚れを取ることができます。さらに、PMTCというクリーニングで歯の表面をツルツルにし、汚れがつきにくくします。

 

日頃の歯ブラシを大切にする一方で、歯科医院でより歯の質を向上させることが予防につながります。

 

 

⑧虫歯の再発防止のためにできること 食生活

甘いものをよく食べる、砂糖が入っているものをよく飲むなど、虫歯の原因になる砂糖をよく摂取するのであれば、減量してきましょう。よく缶コーヒーで微糖とありますが、あれも砂糖が含まれていますので、虫歯になりやすい飲み物として捉えていただけばと思います。

 

 

 

⑨まとめ

以下の点を押さえましょう。

 

・虫歯治療後は経年的に再発しやすい

・詰め物被せ物は5〜10年で再発する可能性がある

・食生活や歯磨き習慣を見直そう

・歯科医院で専門的な予防治療を受けよう

 

できる限りの努力をすることが大切です。もちろん完璧に再発防止ということは難しいですが、少しでも再発する期間を延ばすことが歯の延命につながります。

 

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

歯周病・歯茎の検査の数字数値の意味や痛みについて

2021年6月22日

津市久居の歯医者 歯科の「ナカニシ歯科医院」です。

 

歯茎・歯周病の検査をご存知ですか?ほとんどの歯科医院で行われている検査です。今回はこの歯周病検査とその結果についてを簡単にお伝えします。

 

【目次】
①歯周病検査とは?
②歯周病検査はチクチクと痛い?
③歯周病検査の数字・数値の意味
④歯周病の治療とは
⑤歯周病の症状は?

 

 

 

①歯周病検査とは

歯周病検査とは、歯と歯茎の境目の溝(=歯周ポケット)を測定しています。この溝、歯周ポケットが深ければ深いほど、本来あった骨が溶けていると言うことになり、歯周病が進んでいると言う表現をします。

 

 

 

②歯周病検査はチクチクと痛い?

結論から述べると歯茎の炎症が強いとチクチクと痛いことがあります。歯周ポケットが深い=汚れがたまりやすい=炎症が生じやすい状態です。

汚れがたまると歯茎に炎症が生じ、潰瘍ができます。例えるならば擦り傷のような状態です。そこに歯周ポケットの測定の器具が入ると擦れて痛い、チクチクすると言うことです。

 

 

 

 

③歯周病検査の数字・数値の意味

「チクチクしますね」「2…2…3…」と数字を読み上げられるものです。数値の結果を簡単に言うと「数字が高い」=「歯周病」、「4以上」=「歯周炎」となります。

歯周ポケットを測定する器具です

 

歯周病を測定する器具を「歯と歯茎の間」に優しく挿入し、どれだけ挿入できるかで歯周病の程度を測定していきます。

 

「2以内:正常」

「4−6以上:歯周炎」

「6以上:重度歯周炎」

 

 

なので、4以上を読み上げられたら「あぁ、歯周病なんだな」と思っても良いです。ただし、全てが当てはまるわけではありませんので、4以上が歯周炎と決めつけでもいけません。

 

 

 

④歯周病治療とは

ここでは「歯周病=歯周ポケットが深い」と言うことにします。歯周ポケットの中には歯周病菌、感染物質、歯石などがあります。それを取り除いていくのが歯周病治療になります。

 

見た目は何もない歯茎でも、実際はかなり歯周病が進んでいる場合もあります。正直なところ、測定する側も時として驚くことがあります。

 

 

 

⑤歯周病の症状は?

大抵の場合、自覚症状がありません。一方で、自覚症状がある段階で歯周炎は結構進んでいるケースが多いです。その自覚症状の一例としては「違和感」「グラグラする」「臭う」「疲れた時に歯が浮いたような感じがする」などあります。症状を実感するときにはすでに遅いことになりますので、歯科医院で定期検診、早期発見・早期治療が大切です。

 

 

 

 

歯周炎は生活習慣病であり国民病です。ぜひ一度は状態確認のために歯科医院の受診をお勧めします。何もなければ「安心感」を、何かあれば「手遅れになる前に来てよかった」と感じるかと思います。

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

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知覚過敏と虫歯の見分け方 〜歯磨き粉や治し方・虫歯との違い〜

2021年5月23日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

知覚過敏と虫歯の見分け方ってご存知ですか?歯がしみる、痛いことありませんか?その原因と対処方法、治療や歯磨き粉についてのお話です。

 

【目次】
①知覚過敏の症状
②知覚過敏の原因
③知覚過敏の治療方法
④知覚過敏・歯磨き粉の種類について
⑤知覚過敏と虫歯との違い
⑥知覚過敏の予防法
⑦まとめ

 

 

〜知覚過敏の症状〜

知覚過敏とは、冷たいものがしみる、歯ブラシで触れるとしみて痛い、アイスがしみて食べられないなど、その時の一瞬に生じる一過性の痛みです。虫歯や歯の神経の炎症(歯髄炎)など、歯自体に病変がない場合に起こる症状です。

 

 

 

 

〜知覚過敏の原因〜

①歯肉退縮

歯肉が下がると、本来隠れている歯の根っこが露出し、そこがしみることになります。

歯の根っこには、目では見えない無数の知覚ホール(象牙細管)があります。これは温度変化など歯の神経に伝える役割を果たしています。本来であれば隠れているので温度変化などで痛みを生じることはないのですが、直接触れてしまうことで、強い刺激となり、それが痛みとなります。

 

神経が近いため、しみることがあります

 

 

 

②歯の破折、ヒビ

ものが当たる、ぶつかるなどで歯が破折する、あるいは経年的に歯を消耗していくと歯に亀裂が入ることがあり、その結果、知覚過敏が生じることがあります。

 

 

③歯のすり減り

歯は大まか3つの構造【エナメル質・象牙質・神経】からできています。歯がすり減ることで、一番外側のエナメル質がなくなり、象牙質が剥き出しになると、そこから歯がしみることがあります。しみる度合いは人それぞれで、少しでもしみる方がいれば、全くしみない方もいらっしゃいます。

 

 

 

④歯が溶ける(酸蝕症)

ビールや酢、炭酸飲料水など、酸性のものを口に含むことで、歯が溶けてしまいます。通常は酸性で溶けたとしても唾液によりすぐ保護されるので問題ありませんが、長時間口に含んでいると歯が溶けてしまいます。これにより一番外側のエナメル質が溶けてしまい、その結果、しみることになります。

 

 

 

⑤虫歯治療による知覚過敏

むし歯治療をした後、時に歯がしみることがあります。知覚過敏という表現が正しいかと言われると解釈次第では難しいところですが、しみることがあります。治療によって虫歯は除去されますが、その歯の神経にも最低限刺激が加わります。その結果、神経が一時的に炎症を起こし、冷たいものなどに敏感になり、結果、知覚過敏のような症状が起こります。

一時的なものですので時間経過とともに改善していきますが、虫歯や神経の状態次第では神経を取り除く治療も検討となります。この時は主治医と相談というケースになります。

 

 

 

⑥ホワイトニングによる知覚過敏

ホワイトニング治療により、一時的に知覚過敏が起きることがあります。ホワイトニングの成分によるところが原因ですが、その詳細メカニズムはわかっておりません。もちろん一時的なので時間経過で改善します。知覚過敏が生じている時にはホワイトニングは中断することが望ましいでしょう。

 

 

 

 

〜知覚過敏の治療方法〜

①再石灰化を促す(時間経過で慣れてくる)

知覚過敏は、軽度な場合は、期間経過で自然に消失することがあります。口の中では唾液や歯磨き粉の成分により、知覚ホール(象牙細管)という刺激を伝える微細の空洞が封鎖されてくるためと考えられています。

 

②歯の神経の刺激、脳伝達を抑える

知覚過敏として感じるには、神経が脳に痛いと信号を送るから生じるともいえます。この神経の信号を送らせないようにすれば、知覚過敏を感じなくて済むのではないかという考え方です。実は、歯の神経の周囲をカリウムイオン(K+)というものが多く取り巻いていると神経の細胞が興奮しにくくなるという仕組みがあります。

 

これを利用した方法として、歯磨き粉に「硝酸カリウム」という成分を含ませることで、神経の刺激、伝達を抑制しようという歯磨き粉があります。継続的に使用することで改善していくことが多いです。

知覚過敏の治療法・知覚ホール(象牙細管)から神経を鈍麻させる

 

 

市販の歯磨き粉にもこれが含まれているものがありますので、内容成分をよく見て購入するといいでしょう。

 

 

 

③知覚ホール(象牙細管)の穴を封鎖する

知覚ホール(象牙細管)があるため、刺激が神経に伝わります。その知覚ホール(象牙細管)を塞ぐことで、刺激が神経に伝わらなくなり、知覚過敏がなくなるというものです。

歯科医院で知覚過敏の薬を塗布する方法や、歯磨き粉でもこの知覚ホール(象牙細管)を塞ぐ成分を含むものがあります。

 

知覚過敏の治療法として知覚ホール(象牙細管)を封鎖する

 

 

 

④知覚ホール(象牙細管)を樹脂や歯肉移植で覆い隠す

知覚ホール(象牙細管)は歯の根っこにあります。前述した方法は根っこは露出したままですが、今回の方法は露出した根っこを、何かしらで覆い隠す方法です。一般的には根っこの表面に樹脂(プラスチック)を薄く被覆する方法があります。欠点はその部分が虫歯になる可能性などがあります。

保険適応外ですが、もともとは歯肉が下がったことで歯の根っこが見えているわけなので、歯肉を移植することで下がった歯茎を元に戻す方法があります。移植した歯茎も、移植された側の歯茎も最終的には自然治癒し元に戻るため、一番生体の理にかなっているかもしれません。

知覚過敏の治療法・詰め物(樹脂プラスチック)で覆い隠す

 

 

⑤神経をとる

最後の手段となります。神経をとることで、痛みがなくなります。ですが神経を取るというデメリットが大きいので、知覚過敏が生活習慣に及ぼす影響で全てが決まります。

 

 

 

〜知覚過敏・歯磨き粉の種類について〜

前述した方法ですが、やはり順番としては

①知覚過敏用の歯磨き粉を使用する

②歯科医院で知覚過敏の薬を塗布してもらう

③それでも効かない場合はプラスチックや歯肉移植などでしみるところを被覆する

となります。

 

市販のものでは、安いものから高いものまであります。安いものは知覚過敏対策の成分が1つしかないものが多く、値段が高いものは知覚過敏対策の成分が2つ含まれているものが多いです。

 

知覚過敏に対して効果を表す2つの成分ですが、1つは知覚ホールを封鎖する成分(乳酸アルミニウム)、もう一つは神経を鈍麻させることで痛みを和ます成分(硝酸カリウム)です。

知覚過敏の歯磨き粉成分 乳酸アルミニウム

 

知覚過敏の歯磨き粉成分 硝酸カリウム

 

知覚過敏用の歯磨き粉を購入される場合はこの2つの成分が配合されているものが今のところ一番良いと考えます。さらにそこに知覚過敏の原因の一つである歯肉退縮を誘発する歯周病対策の成分が配合されている歯磨き粉や、知覚過敏とは関係ありませんが虫歯予防としてのフッ素など、【知覚過敏+α】の歯磨き粉、ホワイトニング用や口臭予防の歯磨き粉などがあります。

これらは自身のお口に合わせて、目的に合わせて歯磨き粉を選択するといいでしょう。

 

知覚過敏の歯磨き粉の種類・成分について

 

 

 

〜知覚過敏と虫歯との違い〜

簡単にいうと、知覚過敏は一時的ですが、虫歯は持続的です。知覚過敏は触れた瞬間だけですが、虫歯の場合は触れてから数秒、あるいは長時間痛みが響きます。

虫歯は穴が開いていなくても歯と歯の間からできる隠れ虫歯(隣接面カリエス)があります。この場合は見た目では判断ができないので、歯科医院で確認する必要があります。

 

知覚過敏と虫歯の違い・見分け方

 

 

〜知覚過敏の予防法〜

残念ながら、確定的な予防方法はありません。年齢と共に歯肉が下がるので、個人差によりますが知覚過敏が生じるリスクは避けては通れません。強いていうと、歯周病が悪化しないように日頃から口腔ケアを受けることが挙げられます。

ですが、一方で知覚過敏の原因の歯肉退縮が【①歯ブラシの当てすぎ ②歯ぎしり】であれば悪化しないように予防することができます。

 

 

①歯ブラシの当てすぎ

これであれば歯ブラシのやり方を再考しましょう。強く当てすぎると歯茎が刺激により退縮します。そのため優しく当てることになります。方法としては力加減を下げることがありますが、どうしても動いてしまう、力が入る場合は【①柔らかめの歯ブラシを使う ②電動歯ブラシを使う】ことを検討しましょう。柔らかめであれば歯肉への刺激も比較的軽減されますし、電動ブラシであればゴシゴシするというより歯ブラシを当てるだけになるので、歯肉への負担も軽減されるでしょう。

 

 

②歯ぎしり

歯ぎしりをすると歯肉が下がることがあります。この場合、歯ぎしりから歯や歯肉を守る必要があるため、マウスピースを装着します。マウスピースを装着することで、歯肉が下がるのを防ぎます。

 

 

 

 

〜まとめ〜

知覚過敏の症状は歯磨き粉の選択で改善することもあれば、改善しないこともあります。さらに、知覚過敏か虫歯なのかも、最終判断は歯科医院でレントゲンの撮影を行わないとわかりません。自分自身で判断せずに、知覚過敏があれば、歯科医院でその原因をしっかり見つけることが大切です。

 

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

ホワイトニング 自宅セルフや歯医者で行うもの・費用や歯磨き粉について

2021年4月20日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

ホワイトニングには自宅セルフで行う「ホームホワイトニング」歯医者で行う「オフィスホワイトニング」があります。その利点欠点、特徴費用のほか、ホワイトニング用の歯磨き粉との違いについてのお話です。

 

【目次】
①歯の色、変色について
②ホワイトニングは歯を強くする
③市販のホワイトニング歯磨き粉はホワイトニング剤は入っていない
④市販、通販のホワイトニングはどうなのか
⑤ホワイトニング 〜自宅セルフで行うもの・ホームホワイトニング〜
⑥ホワイトニング 〜歯科医院で行うもの・オフィスホワイトニング〜
⑦デュアルホワイトニング 〜自宅、歯科医院の両方で行うホワイトニング〜
⑧ホワイトニングで知覚過敏が起こったときの対処法
⑨ホワイトニング直後の飲食の制限
⑩ホワイトニングをした後のメインテナンス、後戻り

 

 

 

①ホワイトニングの前に 〜歯の色、変色〜

ホワイトニングの前に、着色をとる必要があります。大きく2種類に分かれます。

①虫歯や表面の汚れなどの外因性のもの

②遺伝や代謝、歯の傷害、化学物質や薬剤の作用による内因性のもの

 

①外因性のものについては虫歯治療や着色をとることで解決します。一方で②内因性のものは原因物質などか歯に取り込まれることで生じるものです。歯茎より上の部分は(歯冠部)は生まれてから6歳ごろまでに顎の中で作られるため、その歯が作られている過程、成長の時に変色の原因物質が歯に取り込まれると「変色」になります。改善にはホワイトニングになりますが、理想の白さになるかはその変色具合にもよります。

 

 

 

 

 

②ホワイトニングは歯が一時的に弱くなり、考え方次第では強くもなる

ホワイトニングは歯に悪いのでは?というイメージをお持ちの方が少なからずいらっしゃいます。実は、ホワイトニング剤の主成分に消毒薬と同じ成分が含まれており、歯周病菌や虫歯菌に対して殺菌作用を持ちます。さらに、ホワイトニング後の歯には歯を強くするフッ化物が浸透しやすいと言われています。

 

一方で、ホワイトニングの薬剤にもよりますが、濃度が高いもの、Phが強いものであれば、歯が一時的に弱くなってしまいます。それは、その薬剤により歯を守るペリクルと呼ばれるタンパク質の保護膜がなくなってしまうため、酸性のものを含むと歯が脱灰、溶けてしまうからです。後述しますが、ホワイトニング直後は保護膜がないため、酸性のものなどを飲食するとそれで歯が溶けてしまいますので要注意です。

 

どちらにしろ、ホワイトニングの後は菌も保護膜もなくなり、菌という攻撃力がなくなる一方で歯の防御力もなくなると思っていただければと思います。フッ素塗布やフッ素入り歯磨き粉などで十分ケアをしましょう。

 

 

 

 

③市販の歯磨き粉にはホワイトニング剤が入っていない

日本の薬事法では、歯科医師の処方のみ「歯を漂白するための薬剤」が使用されています。つまり、一般にあるものにはホワイトニング剤は入っておらず、歯科医院でのみ高濃度のホワイトニング剤の使用が認められていて、効果が得られやすいです。

 

市販の歯磨き粉に含まれているのは、簡単にいうと「汚れをとる」「光沢を作る」効果があるものが配合されています。食生活においてどうしても最低限の着色がついてしまい、また歯の表面にはミクロの世界で傷ができてしまいます。市販の歯磨き粉は、こういった細かい着色をいかにとるかを追求した歯磨き粉です。そのため、頑張って磨くとミクロの着色が取れるため、結果として白く見えるということです。

 

市販のもので歯の表面をきれいに、結果として白く見えます。それ以上白さを求められる場合は歯科医院で専用のホワイトニングを受けるのもいいかと思います。

 

 

 

④市販、通販のホワイトニング剤はどうなのか

市販、通販のものも、個人差がありますが確かに白くなります。安価で簡単に白くできる一方で、伴うリスクがあります。

 

【リスク】①薬剤の塗布によっては白さにムラができる ②歯肉などに触れていると潰瘍など口内炎が生じる ③虫歯や歯周病があると痛みを生じて悪化する ④漂白以前に歯の汚れが残っている可能性がある

 

自分自身で購入したものは手頃さがありますが、その一方で全て自己責任となります。薬剤塗布が微妙であると白さにムラができますし、歯の着色が残っていれば効果が半減します。何より虫歯や歯周病があるかどうかは自分では判断ができません。虫歯は「しみる」「かけた」以外にも「隠れ虫歯」として歯と歯の間から無症状に進んでいく虫歯(隣接面カリエス)があります。虫歯があると知らないままホワイトニングを行うと、歯の中の神経や血管が激しく傷んだりします(歯髄炎;歯の神経の炎症)。また歯周病が進んでいると、ホワイトニング材の刺激で歯茎を痛めてしまうこともあります。歯科医院でお口の中の状態をしっかり確認し、治すべきところを治してからホワイトニングを行うことが大切です。

 

 

繰り返しますが、通販のものも一定の効果は認められるとは思いますが、使用するにあたっては全て自己責任であるということも忘れてはいけません。虫歯や歯周病、歯の表面の汚れについては歯科医院で一度検診を受けることをお勧めします。

 

 

 

 

⑤ホワイトニング 〜自宅セルフで行うもの・ホームホワイトニング〜

歯医者さんのホワイトニングとして「ホームホワイトニング」と呼ばれるものがあります。これは自分の歯にあったマウスピースを装着し、自宅で行うものです。特徴として以下のものがあります。

 

【特徴】①マウスピースに薬剤を入れ、自宅で行う ②低濃度を長期間浸透させる

【期間】①1日2時間程、1週間続ける ②これを2−3回繰り返す

※種類により時間数、期間や回数が異なります。

【利点】①自宅で行える ②比較的、白さが長持ちする(後述のオフィスと比べると)

【欠点】①毎日行うのが厄介、面倒 ②マウスピース装着時(2時間程)は飲食ができない ③汚れを歯ブラシで確実に取らないと効果が弱くなる

【費用】15,000 〜  40,000円 (医院によります)

 

 

 

自宅で行える一方で毎日2時間は飲食など制約があるため、そこに一定の煩わしさが生じます。さらに、歯の表面が汚れているとホワイトニングの効果が弱くなります。利点としては低濃度を日数をかけて浸透させるため、比較的白さが持続します。費用に変動があるのは自由診療であること、ホワイトニングの薬剤により価格が変わることなどが挙げられます。

 

 

【ホームホワイトニングの手順】

①歯を歯ブラシでしっかり清掃する

②マウスピースに薬液を入れる

③装着する

④時間が経てば外してゆすぐ

 

注意点はしっかり歯を磨くところです。

 

 

 

 

⑥ホワイトニング 〜歯科医院で行うもの・オフィスホワイトニング〜

先述した「ホームホワイトニング」とは別に、歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」というものがあります。これは歯科医院で行うもので、その日に一定の白さが得られます。

 

【特徴】①歯科医院で行う ②高濃度を短期間で浸透させる

【期間】60〜90分 これを1−2回繰り返す

※種類や医院により時間数、回数が異なります。

【利点】①短期間で終わる ②自宅で行う煩わしさがない

【欠点】①費用がやや高い ②高濃度なので、後に知覚過敏症状が起こりやすい ③比較的白さが後戻りしやすい

【費用】40,000〜80,000円 (医院によります)

【その他】薬剤の種類にもよりますが、高濃度なので一時的に歯の表面が弱くなります。(後述)

 

短期間で終わるため、自宅で毎日行うという煩わしさがなくなります。欠点としては高濃度を短期集中のため知覚過敏が生じやすいです。もちろん月日が経つにつれ治癒しますが、発症してしまうと「しみて痛い」です。

 

 

 

【オフィスホワイトニングの手順】

①歯の表面を清掃する

②薬剤が歯肉に触れないように保護膜を貼り付ける

③薬剤を歯の表面に塗布し、時間を置く、光を当てる(10-20分)

※医院により、薬剤の種類により時間は変動します

④薬剤を除去する

⑤ 「③〜④」を数回繰り返す

※医院により方針が異なるため、1日で数回繰り返すこともあれば日数を分けることもあります。

 

 

 

 

⑦デュアルホワイトニング 〜ホーム・オフィスホワイトニングの両方を行うもの〜

医院によっては言い方が異なるかもしれませんが、自宅で行うホームホワイトニングと歯科医院で行うオフィスホワイトニング、両方を行うことをデュアルホワイトニングと言います。

 

こちらはご自宅で低濃度、歯科医院で高濃度でホワイトニングを行うため、一番かつ確実に白さが得られます。もちろん片方を行い、それでもさらに白さが欲しい時にもう片方を行うのも良いのですが、最初からセットで行うとセット割で少し安くなる歯科医院もあります。

 

歯科医院としては確実に白さを実感して頂きたいので、両方行うことをお勧めしているのではないでしょうか。

 

 

 

 

⑧ホワイトニングで知覚過敏が起こったときの対処法

ホワイトニングで「歯がしみる」知覚過敏が現れます。ホワイトニングの濃度や、個人差がある歯の厚さなどが関係しています。ある程度仕方がないのですが、そうは言ってもということがあります。対応の方法として3つあります。

①様子を見る  ②頻度や時間を減らす  ③歯磨き粉や知覚過敏抑制のお薬を選ぶ

 

 

 

①様子を見る

一般的に、ホームホワイトニング(家でマウスピースをつけて行うホワイトニング)の知覚過敏では4時間以内に消失する傾向にあります。その間、我慢できるかどうかになります。厳しい場合は歯科医院に相談が望ましいです。※消失時間も個人差がありますので絶対ではありません。

 

 

 

②頻度や時間を減らす

使用頻度や時間を減らすとその分刺激が減るため知覚過敏は生じにくくなります。その分1回の効果も減り、漂白効果が得られるまでの日数が延長してしまいます。ですが、最終的な漂白の効果には差がほとんどありません。歯の痛みをとるか、日数の延長をとるか、ということになります。

 

 

 

③歯磨き粉や知覚過敏抑制のお薬を選ぶ

日頃の歯ブラシで知覚過敏抑制の成分がある歯磨き粉を使用するか、歯科医院で対応していくかになります。知覚過敏の程度にもよりますが、歯科医院で相談することが大切です。

 

 

 

 

⑨ホワイトニング直後の飲食の制限

ホワイトニング直後は飲食の制限があります。わかりやすいところでは、色がついているものは避ける必要があります。コーヒーやカレーなどが当てはまります。そして酸っぱいものなど、酸性のものは避ける必要があります。これは薬剤により歯を守るペリクルと呼ばれるタンパク質の保護膜がなくなってしまうため、酸性のものを含むと歯が脱灰、溶けてしまうからです。

 

【酸性の食品例】柑橘系の果物、飲物、炭酸飲料、お酢及びお酢を使用した食べ物、ビタミンC、梅干し、スポーツドリンク、ヨーグルトなど

【着色性の食品例】コーヒー、紅茶、コーラ、烏龍茶、赤ワイン、タバコ、葉巻、カレー、ベリー類、チョコレート、ケチャップ、醤油、ソース、トマトソースなど色の濃い食品、色の濃いうがい薬など

 

 

 

 

 

⑩ホワイトニングをした後のメインテナンス、後戻り

ホワイトニングをした後、メインテナンスを行うことが白さの維持につながります。食生活、生活習慣など個人差がありますが、半年〜1年で後戻りを起こします。そのため、定期的に歯の着色を取り除き、またホワイトニングを定期的に行うことが白さを保つ秘訣となります。

 

 

 

 

【最後に】

ホワイトニングには市販、通販、歯磨き粉、歯科医院でのホワイトニング、マウスピースタイプと、身近なものから歯科専用など、幅広く存在します。それぞれに特徴や利点欠点があり、費用も大きく異なります。何を選択するかは個々の自由となりますが、どれを選択するにしろ、まずは自分の口の中が健全な状態か、ホワイトニングできる状態なのかの確認しましょう。そのために一度、歯科医院に検診を受けにいきましょう。

 

ホワイトニングを行う場合は色々と歯科医院で相談の上に行うことが大切です。

 

 

 

 

津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」

津市久居中町276-7 中西ビル2階

TEL:059-256-4515

歯周病が及ぼす全身への影響【認知症・脳血管・心筋梗塞・メタボリックドミノ】

2021年3月22日

津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。

 

歯周病は生活習慣病です。全身に悪影響を及ぼすことが知られています。歯周病により認知症や脳血管障害、心筋梗塞への影響があります。最近では、研究結果として「認知症の原因物質が歯周病によって蓄積する仕組みを解明」とニュースもありました。アルツハイマー型認知症とは、認知症の中で最も多いものです。脳の委縮が特徴で、症状はもの忘れなどの記憶障害や判断力の低下などです。アルツハイマーなど認知症は根本的な治療が確立されていないため、仮に歯周病治療で認知症の発症が抑制されるのであれば、これほど手軽な治療法はありません。

 

【目次】
①アルツハイマーと口の中の関係
②アルツハイマー型認知症と歯周病の関係
③歯周病とアルツハイマー型認知症との関係の追及
④メタボリックドミノ
⑤歯周病と脳梗塞、心筋梗塞
⑥歯周病とお口の環境変化、悪化による認知症のリスク
⑦歯を失わないために
⑧最後に

 

 

 

①歯周病;アルツハイマーと口の中の関係

アルツハイマー認知症の人は、健康な人よりも歯の数が少なく、歯の数が少ないほど脳の萎縮が進んでいると言う報告があります。平均年齢70歳後半の人において、健康な高齢者の残っている歯の数が平均9本に対し、アルツハイマー型認知症の人は3本であったという調査結果があります。認知症もいろいろ種類がありますが、脳血管系の認知症の人は残っている歯の数は6本でした。

 

残っている歯の数とアルツハイマー型認知症の関係。認知症の人はそうでない人と比べて歯の数が少ない。

 

もちろん、この当時はまだ「歯周病がアルツハイマー型認知症と関連があるのでは?」と言う段階です。ですが、それでも新しい可能性を見出した大きな発見となりました。

 

 

 

 

 

②アルツハイマー型認知症と歯周病の関係

2019年11月、九州大学らの研究で「歯周病とアルチハイマー型認知症との関係性」について発表がありました。歯周病の原因菌やその毒素が血管を通じて体内に侵入し、原因タンパク質Aβが体内でつくられ、脳に蓄積することが解明しました。

 

 

アルツハイマー病のマウスの半数に歯周病を発症させたところ、歯周病のないマウスよりも認知機能が悪化しました。実験後に脳に沈着したアルツハイマー 病の原因とされるタンパク質を調べると、歯周病マウスは重量で約1.5倍、面積では約2.5倍になっていました。

 

歯周病と認知症の関係について。ネズミの実験では、歯周病に罹患しているマウスの方がアルツハイマーの原因タンパク質Aβの蓄積が多い

 

歯周病がアルツハイマー病の悪化因子であることを示唆した論文報告でした。

 

 

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31594220/

歯周病菌がアルツハイマーの原因タンパク質Aβに及ぼす影響についての論文

 

 

 

 

 

③歯周病とアルツハイマー型認知症の関係の追及

最近になり、アルツハイマー型認知症の原因物質がどのように蓄積されていくかが判明しました。まだ論文として検索できなかったので詳細は記載できませんが、一般ニュースでは原因タンパク質Aβを脳内に運ぶ受容体の数が決めてになったようです。

 

https://www.asahi.com/articles/ASNB544G9NB5TIPE003.html

 

 

もちろん、歯周病だと認知症になる確率がどれくらいか、と言うのは不明ですが、歯周病ケアを行うことが少なからず認知症のリスクを減らすことに繋がることは間違い無いでしょう。

 

 

 

 

④歯周病とメタボリックドミノ

今回はアルツハイマー型認知症についてでしたが、他にも脳血管障害や糖尿病など、歯周病が関与する全身疾患が多数存在します。健康な人は口の中も健康な人が多く、全身疾患を持つ人ほど口の状態は良く無いことが多い傾向にあります。口の健康が全身の健康に繋がると言う「メタボリックドミノ」と言う概念があります。健康が崩れていく最初のきっかけは口の中から始まるというものです。

 

虫歯や歯周病を放置することは、口の中が不衛生になり、それが全身へと波及します。それは歯周病菌の毒素によるものであれば、単純に虫歯や歯周病の原因に食生活があることで、その食生活により体が糖尿病や高血圧などに繋がります。メタボリックシンドロームという状態になります。そのまま改善なく進めていくと、そこから心不全や腎疾患など、命に関わる問題へと発展していきます。もちろん、歯がなくなっていくと食べるものも制限されるため、栄養が偏る、不足するということも原因の1つなります。

 

健康な高齢者の方は、お口の中も健康な人が多いです。お口の健康が損なわれている人は様々な理由で全身疾患を何かしら持っていることが多いとも言えます。お口の健康は、間接的に大きな問題へと波及していきます。

 

メタボリックドミノ。虫歯や歯周病がメタボリックシンドロームに繋がり、高血圧や糖尿病になり、最終的に心不全など命に関わるものに繋がっていく。

 

歯の喪失、糖尿病、脳血管障害など、全て歯周病が関与しており、それが認知症につながります

 

 

 

 

⑤歯周病と脳梗塞、心臓疾患

歯周病の菌は、お口の中にいますが、歯周病が悪化していくと歯茎の血流に乗り、そのまま全身に流れていきます。その後、血液が凝固していき、血の流れを障害します。これが脳の場合だと脳梗塞になり、心臓の場合では心筋梗塞のリスクになります。歯周病が悪化している人は、そうで無い人に比べ2.8倍リスクが高いと言われています。もちろん、歯周病のみがリスクで無く、食生活や他の基礎疾患もリスクではありますが、単純な比較ではこのような統計が出てくるというわけです。

 

 

歯周病菌が血流に流れ込みます

 

歯周病菌が血栓を作り、脳梗塞のリスクとなります

 

 

 

 

 

⑥歯周病とお口の環境変化、悪化による認知症リスク

歯周病が進行すると歯を失うことになります。先ほども述べたメタボリックドミノの内容の繰り返しになりますが、歯を失うということは食事が十分に取れないということになります。その分だけ栄養が不足していき、病気になりがちにもなります。つまり、これが負の連鎖への入り口となります。歯を失うことによって、口の健康が損なわれいきます。その時、健康な人と比べると、状態が悪い人は認知症になるリスクが1.9倍高いという調査結果もあり、口の健康と認知症ははっきりと相互関係があります。

 

元気なご高齢者の方は、みなさん歯がしっかりしており、元気に食事をしている方が多いと思います。口は健康への入り口のため、十分なケアが必要になります。

 

 

 

 

 

⑦歯周病;歯を失わないために

日本人が歯を失う原因の1位は歯周病です。そのため、いかに日頃から歯周病ケアを受けているかどうかがポイントになります。歯周病は無症状のため、自分でどれくらい進行しているかはわかりません。逆に、症状が出る時はかなり進行しているため、口の健康が大きく損なわれている時と言っても過言ではありません。

 

 

 

⑧最後に

今回は歯周病が及ぼす全身への影響、アルツハイマー型認知症と歯周病との関係についてのお話でした。歯周病によって認知症が決定されるわけではありませんが、原因の1つということに間違いありません。認知症以外の疾患、高血圧や糖尿病もお口の健康が損なわれると影響を受けることもあります。今一度、お口の健康を考え、維持していくことが大切であると実感して頂ければと思います。

 

歯周病も生活習慣です。歯周病があるということは同じ生活習慣病である高血圧や糖尿病になるリスクがある生活習慣をしているということです。歯周病は自覚症状がないのが特徴です。40代になると健康な人でも始まっていくと言われていますので、年齢が上がった時は、問題がなくても1度、歯科医院に検診にいくことをお勧めします。

 

 

 

 

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津市久居中町276-7 中西ビル2階

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