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歯を残す、残したい、歯を抜かない治療方法〜歯を引っ張り出す矯正治療

2023年8月26日

歯を残す、抜かない治療方法に、歯を引っ張り出す矯正治療があります。歯を抜くことになる理由の1つに、歯の根がほとんど残っていない場合があります。通常、差し歯などの治療は歯の根がしっかりしていることが条件になりますが、その根が歯茎に埋もれていると不十分とみなされ、抜歯となります。

 

ただし、通常は抜歯となる歯も、治療の選択肢によっては抜歯を回避できることがあります。今回、通常なら抜歯が選択肢になる状態でも、歯を残し、抜かない治療をした症例をご紹介します。

 

①歯を残す、歯を抜かない治療方法のご紹介

歯が腫れている、噛むと痛いなど症状が下記の写真のように、奥歯の歯茎が赤く腫れ上がっています。まずはどのようになっているか、虫歯がないかどうかなどを含め、詰まっている白いもの(土台)を外し、歯を確認して言います。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療をしてきます

 

 

②歯の状態を確認します

白いものを外し、残っている歯がどのような状態かを確認したところ、下記の写真のような歯になっていました。本来は、奥歯は大臼歯と言われ、この見えている2本の根っこがつながっているのですが、これは完全に分かれています。図のように、黒い線で囲まれているのが本来の歯の形です。斜線部分も本来は歯がある部位ですが、虫歯によって断裂、歯のつなぎ目が失われています。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正       

 

 

③歯が残っていない状態です

詰まっている土台を外すことで、内側のものが解放され、炎症としての腫れがひきました。歯の輪郭が見えていない状態です。この状態では、通常、抜歯が選択肢に入ります。ですが、抜歯の1択ではなく、一生持つかどうかは別ですが、歯を残す、歯を抜かない治療選択肢もあります。

歯を抜く選択肢になる理由は、歯の輪郭が見えておらす、歯茎に覆われていることで、差し歯の「差す部分」「土台部分」が歯にはまらない、被せ物をしたくても歯茎を噛んでしまうからです。麻酔をして無理やり被せ物を捩じ込むことも野蛮ではありますが可能です。ですが、無理やりな治療方法では、被せ物が入ってから歯茎が腫れる、噛むと痛いなどトラブルが多発するため、基本的には行われません。これが抜歯となる理由です。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正1

 

 

④歯を残す、歯を抜かない治療方法【矯正的挺出】

上記のような理由で抜歯となるわけですが、言い換えると歯の輪郭され確認できれば被せ物などをつけることが可能となります。様々な治療方法がありますが、その中の1つに歯を引っ張り上げる治療方法、矯正的挺出と呼ばれるものがあります。埋もれている歯を引っ張り上げることで、歯の輪郭をあらわし、被せ物をしても歯茎を挟むことなく治療していけます。

方法はシンプルで、歯にフックをつけ、ワイヤーとゴムの力で歯を引っ張り上げます。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正4

 

 

 

⑤歯を残す、歯を抜かない治療方法【矯正的挺出】

矯正として、ゴムを交換しながら、フックやワイヤーを調整していきます。最終的に埋もれていた歯を歯茎の上へと引っ張り上げていきます。引っ張り方にもよりますが、ゴム交換を数回、数ヶ月かけていきます。

結果として、歯の輪郭が見えてきました。これで歯に土台を立てて被せ物を作ることができます。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正4

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正5

 

 

 

⑥歯を抜かない治療方法 被せ物を作成します

出てきた歯に対して土台をたてます。その後、被せ物を作っていきます。被せ物には種類がありますが、今回はセラミックスで作成することになりました。セラミックスはプラークと言われる歯の汚れがこびりつきにくいため、セラミックスに付着した汚れは簡単に洗い落とせます。そのため、虫歯になりにくい、あるいは歯肉の炎症が生じにくいです。

通常は金属の被せ物になりますが、金属は汚れがこびりつきやすく、その分、手入れも他の歯より倍以上手掛ける必要があります。いつも通りに磨いても、汚れを削ぎ落とすのがなかなか難しいです。これは歯科業界の人ならよくわかる現象です。歯のお掃除なので、クリーニングするときも、金属の表面の汚れはなかなか落ちません。最終的には落ちるのですが、汚れに抵抗感があるようにこびりつきます。口腔内の衛生上、セラミックに越したことはありませんが、保険外治療になりますので、費用面との相談にもなります。

 

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正6

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正6

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正8

 

 

 

⑥歯を残す、歯を抜かない治療方法 まとめ

歯を残したい、歯を抜かない、抜きたくなということに直面することがあるかもしれません。もちろん、虫歯によって抜歯となるのは止むを得ない治療選択かもしれません。ですが、歯のやられ方、状態によっては歯を残す、抜かずにすむ治療方法が存在します。治療選択肢として説明がないまま抜歯されるケースも多々あります。この記事が少してもお役に立てれば幸いです。

 

歯を抜かない・歯を残したい治療 矯正8

 
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