初期虫歯の治し方 〜黒い点・筋の進行度・治療について〜
2021年9月29日
津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。
口の中を見てみると「歯が黒い」「虫歯かな」と思ったことありませんか?ただの着色のこともあれば本当に虫歯になっていることもあります。今日はその中でも初期虫歯についてのお話です。
歯科医院によって言い方などさまざまかもしれませんが、一般的には歯が白くなっており、表面が荒れている状態です。穴が開く前の状態とも言えます。この段階では努力次第では改善することができます。ただし、穴が空いてしまうと治癒しないので、この状態になれば予防に徹することが大切です。
この段階でできる予防方法は『フッ素塗布』になります。歯磨き粉でもフッ素濃度の高いものを使用してきましょう。フッ素の効果は以下の3点あります。
黒い点・筋は「エナメル質う蝕」と言うものです。これも初期虫歯とも言うことがあります。ただし、歯の溝にある着色のこともあります。双方ともに「問題ないとみなして無処置」「削って詰める」と言う選択肢があり、これは患者様とのご希望と相談になります。ただし、同じ黒い点や筋でも、内側深くまで進行している「大きなむし歯(象牙質う蝕)」もありますので、注意が必要です。
虫歯治療のガイドラインにもありますが、治療を行うかどうかの指標が【①症状があるか ②見た目が気になるか ③実質的にかけているか、穴があるか ④虫歯になりやすいか】などがあります。他にも【⑤レントゲンでの確認】がありますが、これは歯科医院で診察を受けないとわからないので、自分で判断するには最初の4項目になるのではないでしょうか。
黒い点や筋のむし歯は、単なる着色のときや治療しなくてもいいような初期段階の虫歯もありますが、ときに内側に大きく進行していることもあります。例えば、この写真の①の場合は歯の溝に着色が沈着している状態です。これは気になれば治療ですが、無処置で経過観察しても大丈夫な状態です。
着色だけのこともありますが、少しだけ進んでいる、小さな虫歯のこともあります。それが「エナメル質う蝕」というものです。初発の虫歯、初期虫歯ともいうこともあります。先述した白い状態と言い方が重なりますが、歯科医院によっては初期虫歯という説明を受けることもあるかと思います。
この段階に来ると、総合的な判断で治療となります。例えば10代でこの状態では進行が早い、虫歯のリスクが高いと判断することがありますが、50,60代でこの状態は大丈夫と判断することがあります。これは、虫歯のリスク判断と歯科医師や患者のご希望など総合的な判断のもとになります。
⑤治療した方がいい黒い点、むし歯は?
歯の外側の層(エナメル質)を超えて、内側の層(象牙質)に入ったむし歯が治療対象になります。残念ながら、これは自分自身で目で見て確認、判断は難しいかもしれません。歯をよく見たときに見た目の黒さも大切ですが、内側に入り込んでいるような黒さが1つの判断材料になります。
⑥黒い点、黒い筋のむし歯の治療方法は?
治療に関しては【①むし歯を除去 ②詰め物をする】となります。除去して樹脂を詰めることもあれば、歯型をとり、銀歯やセラミックスを入れるということもあります。これは虫歯の大きさや歯科医院によって変わってくることがあります。
⑦まとめ 黒い点、黒い筋のむし歯を見つけたら?自然には治らない?
歯の表面が白濁状態であれば自然治癒の可能性があります。ですが、黒くなってしまったら自然治癒はできません。初期の段階であれば歯磨きなどで進行を食い止めることは可能ですが、内側の層(象牙質)に入り込むと削っての治療が必要になります。症状がなくても中で大きく拡がっている虫歯もありますので、自己判断ではなく歯科医院でレントゲン撮影を行い、状態を調べることが大切です。
今回のお話はあくまで1例です。繰り返しますが、黒い点を見つけたら、症状がなくても歯科医院で確認を行うことをお勧めします。詰め物がある方は、もしかすると内側で虫歯ができているかもしれません。
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