歯医者の麻酔の切れる時間 痛くない麻酔
2020年10月6日
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」です。
歯医者では麻酔注射を使うことが多いです。その麻酔が切れる時間、効いている時間も重要になります。最近の麻酔注射は痛みが少ないです。
〜なぜ麻酔注射は痛いのか〜
痛いのには2点理由があります。
⑴ 麻酔注射の針を刺す時の痛み
⑵麻酔薬を注入する時の痛み
これらの痛みを極力なくすために、様々な工夫を行います。
・針の太さを「極細」にする
・表面麻酔を塗布することで針を刺す時の痛みをなくす
・麻酔薬の注入するスピードを遅くする
・麻酔液を体温と同程度に温めておく
上記の方法が一般的な対処法になります。どの方法も患者側と言うより歯科医院側の配慮にはなります。つまり、歯科医院の工夫としては
・針の太さを変更する
・表面麻酔を使う
・ゆっくり麻酔を注入する(手動でゆっくり注入するか、電動麻酔の機械を使う)
・麻酔液を温める機械を導入する
となります。当院では無痛治療、痛みを最小限に抑えるために、上記4つ全て行っております。
〜麻酔の効いている時間、切れる時間〜
麻酔には効かせる部位、方法などによって3種類があります。
①表面麻酔
表面麻酔は注射針を刺す痛みを取り除くための麻酔です。ゲル状、スプレー式、シールタイプなど様々なタイプがあります。
・粘膜の表面を風を当てるなどで乾燥させます。
・乾いた粘膜に表面麻酔を塗布します。
・2〜3分ほどで麻酔が効き、歯ぐき表面の感覚がなくなります。
表面麻酔を行った後に浸潤麻酔の注射を行います。表面麻酔の効果はそれほど長くないため、注射の痛みをとるためのものと考えてください。
②浸潤麻酔
浸潤麻酔は、虫歯治療、神経処置、抜歯などにつかう麻酔注射です。「歯医者さんの麻酔が痛い、麻酔はいやだ」という類のものは、この浸潤麻酔の注射を指します。
繰り返しになりますが、注射の時の痛みを極力軽減させるために
・極細針を使用する
・麻酔液の温度を体温ほどに温める
・麻酔薬の注入をゆっくり行う (電動式の注射器を使用する)
・表面麻酔を併用する
という方法をとります。
麻酔の効果時間は個人差ありますが1〜3時間ほどになります。
③伝達麻酔
これは下の親知らずの抜歯や、虫歯などで激しい痛みを訴える時に処置する場合に使用することが多いです。
下顎の奥歯は他の部位に比べて麻酔が効きにくいことがあるので、浸潤麻酔+伝達麻酔を行います。
この麻酔は、下顎の神経全体に麻酔が効くため、舌や唇など広範囲で麻酔効果が表れます。個人差ありますが、3時間~6時間ほど麻酔の効果があります。
〜麻酔が切れるまでの注意事項〜
①食事は麻酔が切れてから行いましょう - やけど、舌・頬を噛む –
麻酔が効いたまま食事をすると「誤って舌、頬を噛む」「温度感覚がわからないので火傷する」ことがあります。飲み物を飲む時も唇が緩むためこぼれる可能性があります。
②治療したところはあまり触らない
麻酔が効いているので変に触ってしまうことが多いです。ですが、不必要に触ると、時に痛みや違和感、かゆみなどにつながります。雑菌が入るなど後の症状にも影響が出ることがありますので、できる限り触らないようにお願いします。
上記①②については、子供の場合より注意が必要になります。痛くないからと言って、頬や舌を強くかみ、傷ができてしまい、麻酔が切れた後に痛くなってくるということも珍しくありません。保護者の皆様には細心の注意をお願いします。
〜麻酔の効きが取れない〜
基本的には必ず麻酔の効果は切れますが、個人差があります。あまりにひかない場合は歯科医院に電話相談するのもいいと思います。
親知らずの抜歯の場合、下顎の神経の損傷の可能性もあります。これは親知らずに限定するわけではありませんが、頻度が高いのは親知らず抜歯です。ただし、確率で言うとかつての日本の統計では0.4-5.5%とされています。これを低いと捉えるか高いと捉えるかは個々の判断ですが、この数字に当たりたくはないと言うのは患者様も治療側も同じだと思います。
親知らずの抜歯については下記をご覧ください。
話が親知らずにそれましたが、神経損傷でない限り、麻酔はいつか取れますのでご安心ください。
〜最後に〜
歯科治療で「麻酔が嫌だ」ということで敬遠する人は少なくありません。ですが、麻酔注射に関しては様々な工夫で痛みを最小限にすることができます。
歯の状態が悪い時、積極的に治療を行うことで自分の歯を守ることができます。麻酔が嫌で敬遠していると守れる歯も守れないかもしれません。ぜひ、麻酔に関する知識、痛くないようにという歯科医院側の努力を汲み取っていただけると幸いです。
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」
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