歯周病の治療 治し方 歯周外科 再生療法 歯石
2020年9月28日
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」です。
歯周病の治療、治し方の中でも「歯石とり」「歯周外科」「再生療法」についてのお話です。
①前置きとして
②歯周病治療 〜基本的なところ〜
③歯周外科
④再生療法
⑤歯周病治療がある程度進んだら 〜メインテナンス〜
⑥終わりに
①前置きとして
歯周病治療の大前提として、毎日治療できるわけではないため、ご自身の毎日の歯ブラシ、清掃が重要になります。
例えば、高血圧の人が降圧剤を飲みながら血圧が上がるような食事を毎日していると意味がありません。糖尿病の人が、薬を飲みながら血糖値が上がるような食生活を繰り返しては改善されていきません。
歯周病は生活習慣病のため、治療を受けるとともに生活習慣を変えていただけないといけません。「治療受ける≠治癒」であり「治療受ける+生活習慣を変える=治癒にむかう」となります。
②歯周病治療 〜基本的なところ〜
一般的なところは「歯石とり」になります。歯の根の表面の歯石を取り除きます。
歯と歯茎の間(=歯周ポケット)に器具を挿入し、歯石を掻き出します。統計では、歯周ポケットが4㎜以内のものは確実に掻き出せると言われていますが、それ以上の深いところは不完全というデータがあります。
言い換えると、4㎜程度の中等度歯周炎の方は、世間一般で言う「歯石とり」「クリーニング」というもので治癒見込みがありますが、6㎜以上の重度歯周炎の方は「歯石とり+さらに治療」が必要になります。それが次のステップ「歯周外科」となります。
③歯周外科
歯石とりと言えども、手探りで進める治療のため深い箇所の歯石は取り除けないことが多々あります。その場合、歯周外科という治療に移行します。
麻酔し、歯肉を剥離することで歯の周りの歯石、汚れがはっきりと目視できます。そうすることで確実に歯石や感染物質を取り除くことができます。
最後は歯肉をもとに戻し、糸で縫合します。約1週間後に糸を抜きます。
④再生療法
状態次第では再生療法が適応になります。ただし、適応症例が限局しているため「骨が回復する?よかった…」「ラッキーだった…」というようなイメージで受け止めていただいた方がいいかもしれません。
前述通り歯周外科となります。きれいにしたところに「歯周組織再製剤」を塗布します。必要に応じて「骨補填材」なども使用します。
骨の回復には最低でも半年は見届けます。
⑤歯周病治療がある程度進んだら 〜メインテナンス〜
上記の流れで歯周病治療がある程度終われば、後はメインテナンスとなります。口の中も日々食生活、歯磨きなどで変化します。きれいになったところを十分管理していかないと、すぐ再発します。
散らかっている部屋をきれいにしても、散らかすことをやめないとまた繰り返しになります。
歯周病の細菌数は、口腔内清掃をしてから1−3ヶ月で元にもどるとされています。なので、クリーニングは1−3ヶ月に1度は受けるべきでしょう。
⑤終わりに
歯周病治療は幅広く奥が深いです。生活習慣としての改善が必要であれば、歯磨きの仕方、被せ物、詰め物の状態、かみ合わせ、歯周病細菌の種類・数、など関連因子がたくさんあります。
できることを1つずつやっていくことになります。
単純に「これをしたら治る、終わり」ではなく、「生活習慣病」として受け止めていただき「これからずっと付き合っていくもの」「悪化しないように抑制していくもの」という考え方が大切です。
津市久居の歯医者 歯科医院 「ナカニシ歯科医院」
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