口腔ケアでコロナウイルスへの感染防御ができるかもしれません コロナ対策
2020年9月21日
津市久居の歯医者 歯科医院 の「ナカニシ歯科医院」です。
今日は口腔ケアとウイルス感染対策です。
口腔ケアでウイルス感染への防御力を高めることは大切です。
ウイルスは口の中から侵入しますが、「口に入ればすぐ感染」ではなく「ウイルスが粘膜を通して侵入してきたら感染」が確立されていきます。
ここでは
①ウイルスが口の中で広がる
②粘膜に侵入していく
において、口の中の仕組みについてわかりやすく説明します。
①ウイルスが口の中で広がる
インフルエンザやコロナウイルスのイメージとして、エンベロープという膜に守られており、その中にウイルス本体がいます。
口の中の歯周病細菌はプロテアーゼというタンパク質分解酵素、つまりエンペロープを分解する作用があります。
①「口の中にウイルスが侵入」
②「歯周病菌によりウイルスの膜が分解される」
③「ウイルス本体が粘膜に侵入する」
という流れで感染が確立します。
つまり、口腔ケアで歯周病菌をコントロールする、増やさないことが、ウイルスが入ってもすぐに感染が成立しないことになります。
歯周病が進んでいくと、歯周病の細菌が増えるため、結果、ウイルスが侵入しやすくなります。歯周病菌を減らし、少しでも防御力をあげることが大切です。
②粘膜に侵入していく
さらに、仮にウイルスが解放されても、「IgA」「唾液」といった免疫力がウイルスや細菌を撃退していきます。
①IgAがウイルスにまとわり付き、動きを妨害する
②唾液などに洗い流れ、粘膜への侵入を阻止する
これによりウイルス侵入から免疫力が防御しています。ただし、歯周病菌が多くいると、このウイルスの絶対数が増えるため、IgA免疫力だけでは対処できません。その結果、ウイルスという攻撃力が免疫力という防御力を上回り、感染していきます。
以上、ウイルスが口の中に入ってからの流れになります。
手洗いマスクでウイルスが口の中に入るリスクを完全に”0”にはできません。仮に入ってきたとしても、口腔ケアを行い、少しでも防御力を高めることで感染成立を阻害できます。もちろん口腔ケアで完全に大丈夫ではありませんが、コロナ対策、何よりも体への健康維持のためにも口腔ケアは非常に大切です。
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」
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