金属やりかえ審美治療〜セラミックス・ダイレクトボンディング
2025年1月4日
金属のやりかえ、見た目が気になるなどありませんか。審美治療としてセラミックに変えることや、ダイレクトボンディングという小さい範囲の詰め物に特化した審美治療があります。もちろん虫歯がきっかけでやりかえることもありますが、金属アレルギーや食事がおいしく感じないなどの理由からやりかえることもあり、個々の価値観によるところもあります。
今回はそんな審美治療、やりかえの一例のご紹介です。
審美治療とは、前歯などの見た目の審美に特化した治療をイメージされますが、奥歯の金属をセラミックスなどに変えることで、自然の歯に見せることも審美治療の一環です。実は、会話の時に大きく笑ったりすることで、口が大きく開き、下の奥歯もはっきりと金属が見えることがあります。金属があると「見た目が悪い」と感じることもあれば、「虫歯が多い人なんだ」というイメージにもなります。
健康意識の向上やSNSなどの見栄えにフォーカスが当たってきている時代です。できる限り、金属での治療は見た目だけを言えば避けたいところではないでしょうか。
また一方で、金属は虫歯になりやすいという欠点があります。汚れ(プラーク)が本来の歯の表面よりも2倍ほどこびり着きやすいので、口腔衛生上も問題となります。しっかり磨けばいいという考えもありますが、防御力、予防という観点においては金属は不利となります。
審美治療の中には「ダイレクトボンディング」と呼ばれる治療方法があります。これはプラスチックとセラミックスを混在させた詰め物で、小さい範囲に適応されます。言い換えると、噛む力に対してさほど影響を受けない範囲です。
これは即日で治療が可能のため、1回で終わります。ただし、その1回の治療時間が60−90分になることが多いので、それは欠点かもしれません。
【ダイレクトボンディング】
治療回数:即日1回
治療時間: 60−90分
費用:1ヶ所 ¥55,000-
利点:歯をほぼ削らずに治療するので、最小限の侵襲で治療ができる
欠点:範囲が限局されるので、適応するかどうかは噛み合わせなどで判断となる。
1つの歯に対して治療の範囲が大きい場合はセラミックス治療を選択します。先述したダイレクトボンディング治療は小さい範囲に限局したもので、言うなれば噛む力に大きく影響を受けない範囲となります。セラミックスは100%セラミックスとなり、強度が必要な部位に行われます。そのため、歯の噛む面を大きく被覆するような範囲であれば選択されます。
この方法は治療回数に2回必要となります。【①歯型をとる ②セラミックスを装着する】の2回です。
セラミックスは大理石のイメージで、汚れがこびりつきにくいです。そのため口腔衛生上、清潔さを保ちやすい材質でもあります。汚れが停滞しにくいということは歯肉炎、歯周炎の予防にもなり、虫歯にもなりにくいという利点があります。
【セラミックス治療】
治療回数:2回
治療費用:1つにつき「¥77,000-〜¥110,000-」(被覆する範囲によって価格が変動します)
利点:見た目が綺麗・汚れが停滞しないので虫歯や歯肉炎になりにくい
欠点:歯ぎしりなど過度な力でかけることがある
審美治療として金属のやりかえがよくあります。その中に、小さい範囲、大きな範囲などでセラミックス治療かダイレクトボンディング治療かと選択することになります。
金属は歯の汚れが停滞しやすいことから、虫歯になりやすい、歯肉炎になりやすいなど、口腔衛生上、支障が出てきます。これらを予防するためにもセラミックス審美治療を選択することが利点の1つに挙げられます。
一般的には金属は見た目が嫌だというところでやりかえが多いところですが、実は健康面でもプラスに働くということが大きいです。見た目が気にある、あるいは虫歯は避けたいなどの希望があれば、一度歯医者さんに相談するのはいかがでしょうか。