麻酔が効きにくい理由は?虫歯治療で麻酔がきかない
2021年1月5日
津市久居の歯医者 歯科医院の「ナカニシ歯科医院」です。
「麻酔が効きにくい」と言われたことありませんか?
麻酔を十分して治療をする歯の周りの頬、舌、歯茎などが感覚がないにも関わらず、虫歯治療をすると麻酔が効いてなくて痛いということがあります。
「虫歯で歯が痛い」「ズキズキして痛みをとって欲しい」という時ありませんか?
このような痛みで来院された時、医療者としては痛みを取り除きたいのですが、実は麻酔が効きにくく治療が難しいことが多いです。
「痛みが強い=炎症が強い」という状態です。
炎症が強いと、麻酔が効きにくいです。
理論で話すと、麻酔が効かない理由としては
【①炎症が強い→②炎症が生じている組織が酸性に傾く→③麻酔は酸性下では効かない】
という流れになります。
麻酔が効かない場合は、効いている範囲でできる限り治療を行うか、応急処置、内服などで対応になります。時に、痛みが強い中我慢しつつ治療を進めていくこともありますが、臨機応変に対処することになります。
下の顎の骨は、厚みがあり、密度が高いです。
それは噛むための筋肉がついており、骨としても皮質骨という非常に硬い骨が厚く多いからです。
通常、麻酔液は粘膜の中に注入され、それが骨を通過して歯の神経へと作用します。
骨が分厚いと、骨を通過しにくくなるため、歯の神経に麻酔が行き届かない現象が生じます。
「周りの頬や舌、唇が痺れているのに、どうして歯が痺れていないのか」という現象はこれが理由です。
先述した理由と同様になります。
体格が良い人は、その分、骨格がいい方が多いです。
もちろん顎の骨も分厚さが出るため、麻酔が浸透しにくくなります。
麻酔薬は効く効かないは先述通り
①組織のpHが酸性に傾くかどうか
②骨の厚みなどによる麻酔の浸透力
となります。体質で効かないというのはありません。
これは日本歯科麻酔学会にも記載がされています。
麻酔が効く範囲で治療を行うか、内服で痛みをしのぐという形になります。
もちろん、すぐに痛みをとることができないため辛いところですが、致し方ないところがあります。
理想は「痛む前に治療を行う」になります。
【痛い=炎症=麻酔が効きにくい】からです。
そのためには
①定期的に歯科検診を受ける
②かける、しみるなど何かトラブルを感じたら早めに歯科医院に行く
に限ります。
痛い中、歯医者さんに来ているのに麻酔も効かないとなると苦痛しかありません。
ですが、現実問題として痛みを1回の治療で取り除くことが難しいことがあります。
もし異変を感じたら、痛みが走る前に、早めに歯科医院を受診することが大切です。
津市久居の歯医者 歯科医院「ナカニシ歯科医院」
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