人はいつから虫歯になる?
皆様、こんにちは。
近鉄名古屋線・久居駅より徒歩10分の「ナカニシ歯科医院」です。
いったい、人はいつから虫歯になるか、そのきっかけは何か、ご存知ですか?
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、実は虫歯菌は存在していません。
ですが、いつしか人は虫歯にかかります。
これは「虫歯は感染症」だからです。
元々虫歯菌のいなかった赤ちゃんのお口ですが、なんらかの原因で虫歯菌に感染してしまうのです。
大きな原因のひとつに、両親をはじめとした周りの大人からの唾液を通した感染があります。
食事の口移しやキスはもちろん、フーフー冷まして食事を与える、スプーンなどの食器やタオルの使いまわしなどで、虫歯菌に感染してしまうのです。
母親に虫歯がない子どもよりも、母親に虫歯がある子どもは約3倍も虫歯になりやすいという研究報告もあります。
日本人の約90%の大人が、虫歯の原因菌である「ミュータンス菌」を持っていると言われています。
このような状態で、前述したような行為をすれば、赤ちゃんに虫歯菌が感染してしまうのも当然です。
また、乳歯が増えてくる生後1歳半~2歳半頃にかけて、虫歯菌の感染数が増えていることがわかっています。
虫歯菌は、硬いところに好んですみ着く性質があります。
今まで硬いものがなかったお口の中に乳歯が生えてきたら、虫歯菌にとっては格好のすみかになります。
ですが、歯科で「感染の窓」と呼ばれる1歳半から3歳頃までに虫歯菌に感染しなければ、大人になってからも虫歯になりにくいと言われています。
そのため、この時期はとくに注意したいものです。
赤ちゃんへの虫歯菌の感染リスクを最小限に抑えるために、まずは大人たちがしっかりとお口のケアをすることが重要です。
ご家族みんなが健康なお口でいれば、赤ちゃんに虫歯菌が移るリスクを減らすことができます。
お口のケアで効果的なのは、ご自宅での毎日の歯磨きと、歯科医院での定期的な検診やクリーニングです。
とくに定期検診を受けることで、虫歯などのトラブルを予防、早期発見・早期治療することができます。
定期検診では、自分では気づかない初期虫歯や歯周病などのトラブル確認や、お子様であれば歯並びや生え変わりなどのチェックをします。
さらに、プロによるクリーニングやフッ素塗布、シーラント処置などを行います。
検診やクリーニングは痛みもなく、保険診療で行うことができますので、数ヶ月に一度は受けることをおすすめします。
大切なお子様が大人になっても健康なお口を保っていくために、まずは周りの大人がしっかりと健康なお口をつくる必要があります。
赤ちゃんの歯が生え始めたら、ご家族全員で歯科検診を受けましょう。